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【核抑止力】は敵からの先制攻撃に生き残らなければ機能しない!核武装の鉄則

2017/09/15

北朝鮮の核武装が進んでいます。しかし、現在のレベルでは「核武装が整った」とはいいがたい状況です。それは、まず量産体制があるのか?が疑問だからです。そもそも北朝鮮のICBMなどの核武装によって、アメリカの核兵器に対して「抑止力」となるのでしょうか?



■先制攻撃で生き残っていなければ核抑止力は機能しない

核兵器が抑止力として機能するには、敵に先制攻撃を思いとどまらせなければ意味がありません。

つまり先制攻撃をしてしまえば、敵は廃墟となるのが核兵器です。しかし、もし敵の報復攻撃で、自国も焼野原となるのが確実であれば、共倒れとなり抑止力は無意味となってしまいます。これが、第三次世界大戦で人類は死に絶えるとするストーリーです。

歴史を振り返ってみましょう。

第二次大戦後、アメリカに続き旧ソビエトも核兵器の開発に成功します。すると問題は「先制攻撃をすべきか」となりました。そこでアメリカは、先制攻撃はする気はないが、もし攻撃されたら必ず報復する方法を考えました。1つの方法は、戦略爆撃機B47とB52に核爆弾を積んで、何機かは常時空中に待機させていたものです。もし本土が核にまみれても、戦略爆撃機がそのままソビエトに侵入して報復する計画でした。

しばらくすると、1957年旧ソビエトが人工衛星打ち上げに成功します。これはICBMの成功を意味します。アメリカも急いで人工衛星を打ち上げます。これで両国がICBMを保有したことになりました。それでも先制攻撃を受ければ、報復は爆撃機に頼らなければなりませんでした。

そこで、ICBMを固形燃料化して地下サイロに埋め込むこととし、先制攻撃では破壊できないように考えました。これで先制攻撃を受けても、地下サイロのICBMは生き残るはずでした。それは、当時のICBMでは1万2千km飛んで命中精度は数kmと考えられたので、ICBMの地下サイロに直撃させることは、ほとんどできないと考えられたのです。直撃に近くなければ地下のICBMは生き残ります。

しかし、ICBMは命中精度を上げ、数mの誤差と言われるようになり、これでは地下サイロに埋め込んでいても先制攻撃でほとんど破壊される危険が出てきました。そこで次には、岩盤で出来た岩山にトンネルを掘り、いくつもの出口を作り、どこから発射するかわからないシステムも考えられたのです。

つまり、核抑止力を機能させるために、生き残る作戦を立て続けているのです。

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「日本にも核抑止力が必要だと説けば、多くの人から危険思想の持ち主として扱われる。だが、本書を読めば、核抑止力を持てと主張する人間と核抑止力を持つなと主張する人間のどちらが危険思想の持ち主か分かる。
核武装する軍国主義国家を隣人として持つ我々日本人の決意が問われていると改めて気付かされる。」(アマゾン口コミ引用)

■原子力ミサイル潜水艦が現代の核抑止力の主力

しかし、一方で固形燃料化できたことで、原子力潜水艦にSLBMを積み込むことができるようになりました。潜水艦を海に潜らせておくと、敵国から居所を正確につかむことは不可能となり、実戦力は原子力潜水艦となっていったのです。

問題は、ミサイル原子力潜水艦の居所を知られないことでした。旧ソビエトはオホーツク海に大型のミサイル原子力潜水艦を潜らせ、いつも回遊させていました。オホーツク海は旧ソビエト、現在ではロシアの絶対的制海権があり、位置を知られる危険は殆どないからです。2000年の原子力潜水艦「クルスク」の事故はその実態を見せていました。

参考:【悲惨】潜水艦の事故まとめ。ロシア・クルスク沈没~日本自衛隊まで【圧壊】

アメリカも、太平洋、大西洋どちらも絶対的制海権のある海に潜水艦を潜らせています。

中国はまだ絶対的制海権のある海を持たず、それを確保するために南シナ海の領有権を、国際法を無視して強引に奪い取ろうとしています。つまり、潜水艦を潜らせておきたいからです。しかし、世界の海は、まだまだアメリカの制空権・制海権の元にあります。その理由は空母打撃群であり、そのような外洋型の海軍を旧ソビエト時代でも持てなかったのです。それを中国はアメリカと対等の大国となるため、空母の開発を急いでいます。

■知っておきたい!日本列島は、各国の戦略的要所

外洋に制海権を得ようとすると、中国・ロシア共に日本列島が防波堤のように邪魔になっています。ですからロシアは、北方4島を返還してしまうと、そこにアメリカ軍の基地を作られてしまうかもしれないので、それを恐れています。オホーツク海を出入りする、あるいは回遊する潜水艦の動きを知られてしまう恐れがあるのです。

また沖縄は、中国にとっての戦略的要所です。どうしても自国の潜水艦などの出入りをチェックされてしまうのです。

昔、中曽根元首相が「不沈空母となって・・」と発言して失笑を買ったように、日本列島は地理的に、確かに戦略的要所なのです。

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そして、もう一つ潜水艦にとって重要な技術があります。原子力潜水艦の動きを他国に追尾されないように、スクリュー音を消したいことがあります。これには、スクリューを始め動力機構の精密加工の技術が欠かせません。その実現には、優秀な工作機械が必要です。日本の工作機械は世界一と思われる精度を出すことが出来ます。

かつて共産圏に輸出することを禁止する西側諸国の協定、ココム(COCOM=対共産圏輸出統制委員会)がありました。しかし、現在では民生品加工のため多数の日本の工作機械が中国に入り、ついに中国の原子力潜水艦が、アメリカ空母打撃部隊の護衛艦の円陣を組むフリゲート艦などに探知されずに、円陣の中に潜入することに成功しています。数年前のことです。

参考:中国潜水艦がフランスを見習って米空母を“撃沈”

こうして中国は、核抑止力を、ロシア・アメリカほど完ぺきではありませんが、ほぼ完成させた国となったのです。

■SLBM搭載、原子力潜水艦が北朝鮮の当面の核武装目的

現在、北朝鮮のICBMでは、アメリカに対しては、とても核抑止力とは言えないのです。しかし、北朝鮮に対する核、あるいは通常兵器による先制攻撃に対して、韓国・日本に対して反撃する核武装が出来て、アメリカからの先制攻撃には抑止力を持ったと言えるのでしょう。

アメリカと対等の核大国ではなく、アメリカが韓国や日本の被害を考えた時、先制攻撃しにくい核武装が出来た段階です。

このままいくと北朝鮮は、SLBMを積んだ発見しにくい原子力潜水艦を持つまで、開発は続くことになります。しかも中国の後を追う様に、潜水艦を回遊させる海を求めるはずです。それは日本海でしょうか? 最近では中国も狙っている節があります。日本海は意外に深い海です。アメリカ・日本から見れば、制海権を確保することが難しい海域です。

困ったことに、韓国と日本は、アメリカにとって人質の状態なのです。

アメリカは「テロリストに対して、人質の返還交渉はしない」とするのが、鉄則です。アメリカは日本を見捨てるでしょうか?

それは、日本がどれほどアメリカにとって経済的に有効な国か?によるはずです。中国の経済的台頭で、日本の重要度は下がり続けています。経済の復興を成し遂げなければ、見捨てられるのでしょう。

我々、団塊の世代を「働き蜂」と揶揄したのは誰だ・!

このままでは、日本は自国を守れなくなってしまうのか?



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