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【日産・新型リーフ試乗記】新車検査不正の中で…! EVはブームに終わるのか?

2017/11/02

日産自動車は、資格のない従業員による新車の検査について、なんと公表後も続けていた。国内に6ヶ所ある、すべての完成車工場で、出荷を停止することを決めている。そんな中、新型リーフの試乗に行ってきた!



噴出した品質不良の中で、新型リーフに試乗!

現在の自動車会社について

日産・新型リーフが発売になったが、新車検査不正で勢いをそがれてしまった。現在の自動車メーカーは、2つの点で品質向上とは逆の施策をすすめている。

1つは、ディーラーでの不良に対するユーザーからのクレームを、実質無視する姿勢である。「お客様の声に耳を傾けろ」と言われていた接客の姿勢を、「文句言って来たら時間の無駄をせずに、お客をクレーマー扱いとしろ」に現在は替わったのだ。確かにクレーマーが増えているようだが、リコールも増えている。

そんな中で、お客様に不良の新車を渡してしまわないように、また不良と分かった時点で、正直に速やかに修理し、必要な場合「リコール処理」を取ることが出来るのか? 現在のようなメーカー、ディーラーの姿勢が続くと、自動車ユーザーそのものが減ってしまうだろう。

↓↓↓やはりカルビーのように地道にやるしかないのだ。ネット社会になっても。昔から「クレームはファンにするチャンス」は変わらない。応対する社員の「人間力」が問われる!

 

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もう1つの流れは、「経営者」と「投資家」の混乱だ。「企業は投資家に配当するのが使命」と考える経営者が増え、自らの根幹であるビジネスモデルを顧みず、短期間に大幅な配当を行おうとして、ビジネスモデルそのものを壊してしまう事例が目立つようになった。これは経営者が現場の都合を顧みず、品質低下を起こしている現実が証明している。

そこで、社外取締役を増やす、コーポレートガバナンスを強化すると言って、稟議書の通り道を規定し、強化するなどしてマニュアルの整備、実行を進めても解決はしないだろう。

それは、企業組織は人間の集団であり、その意思は「構成員の気持ち」で決まるからだ。そのことを理解できていない。これを解決する手段は一つだけだ。「作業員自身が考える組織にすること」だ。これは誤解も多く、実現は大変難しいことだ。まず経営者が「考えること」を概念に取り込む努力から始まる。「考えること」これは現代の経営陣にとって、何より難しいはずだ。

 

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新型リーフは、そんな品質不良を起こす組織運用の中で生まれた

では、リーフは不良品なのであろうか?

新型リーフとは?

まず、新型リーフのボディーサイズは、見かけの印象よりも大きく、車格が高い。デザインのためであろう。4480×1790×1540、ホイルベース2700mmは堂々たる5人乗り実用セダンだ。狙いは、ガソリン車・セダンにとって替わることであろう。

緊急ブレーキ前車追従機能などを備えている。レーン変更を自動では行えないが、縦列駐車を自動で行える。これは大きい。苦手な人が多い縦列駐車を自動で行えるとなると、街乗りで大いに役に立つ。

こんな「普段使い」に便利な機能を優先したところが、日本における新型リーフの立場を現しているのであろう。その本当の狙いは「タウンカー」かもしれない。4スミの警戒機能などミリ波レーダーの実用が始まっている。

バックミラーは通常の鏡と、社外に取り付けられたカメラの映像を映すバックモニターとに切り替えられる。さらにモニターは、通常のバックミラーの範囲と、ワイドミラーに切り替えが効き、その明確な視野と共にありがたいものだ。一言、注文を付ければ、前方監視の単眼カメラとミリ波と共有しているシステムで、常に録画しているドライブレコーダーのような機能はほしかった。昨今の道路事情から、運転中は、いや常に駐車中でも防犯カメラのように録画する時代のようだ。

 

~日産の工場では、新車検査場は再発防止策で有資格者しか入れないシステムとしたようだが、指示するだけでは再発防止策とならない組織であることが、日産の病根の深さを感じさせる。社長が謝罪する中、さらに検査不良を起こしてしまったので仕方がないのだが、検査組織を司る専門知識からは、「困った組織」としか言えない。出直すべきだが、出直すにはカルロス・ゴーン体制を解かねばなるまい。出来るはずもなく根本的解決は難しいであろう。~

 

しかし、新型リーフには、これと言って現状不良の痕跡はない。しかし、不良品であると分って直せない時、ディーラーとメーカーが突っ張って、ユーザーをクレーマー扱いして、認めずに責任を回避してしまうことが考えられる。

現代は、グローバル化の弱点として海外メーカの特性が日本にも波及して、訴訟を恐れて逃げる傾向にある。これにはPL法(製造者責任法)の違いがあって、日本ではユーザー側が証明しない限り訴訟に勝てないが、海外ではメーカー側がクレームとの無関係を証明できなければ責任を取らされる。この仕組みの違いをメーカー自身が理解できていない事実がある。

日本では「製造責任」を問うことは、ユーザー側にデータがないので事実上出来ないのだ。ユーザー側にとっては法律の改正が急務だと考えるが、現状ではメーカーは誠意をもってユーザーに接しても現実には責任を問われることはないのだから、故障の修理には誠意をもってかかるべきだ。車のユーザーを増やすためにも、近年EV、AI時代を迎える中で、リコールが増えている現実を踏まえて対処方法を立てるべきだろう。

 

シートに押し付けられるほどの加速感

近年、HV、PHV、EV、FCVなどモーター駆動の車両が増えてくるに伴い、馬力は意味がなく、トルクが注目されるようになった。新時代の車特性は、モーターのトルクで決まるのだ。

新型リーフのモーターは、110kw(150馬力/3283~9795回転)と320N-M(32.6kgf-m)/0~3283rpmで、日産のスカイライン、フーガなどに使われている3.5L 270馬力/6000エンジンと同等のトルクである。このモーター特性を良く知っておく必要がある。

新型リーフもそうだが、発進加速の時、1回転目からモーターは最大トルクを発生する。一方でエンジンは2000回転ぐらいまで有効なトルクが出ない。そこで元来、エンジンではローギアーを用意して、半クラッチ状態からのスタートを余儀なくされてきた。これはエンジン車にとっての最大の弱点かもしれない。その弱点を逆手にとって、スポーツカーの高回転型エンジンは造られ、ワイドレシオのミッションと組み合わせて、ミッションのシフトを楽しむ習慣が出来上がってきた。ホンダ・S2000が良い見本である。

そのため、元来スポーツカーは運転が難しいものとなっていたが、HVやダウンサイジングターボなどでは、低回転域のトルクが改善されて、かなり誰にでも運転できるものになってきた。それは同時にスポーツカーの醍醐味を削ってしまったとも言える。

 

EVの新型リーフでは、1.5tの車重では発進トルクはスポーツカー以上で、特別なテクニックもいらず信号グランプリでは負けなしであろう。

試乗では、日常の生活道路で発進加速を試してみた。アクセルを踏むと前輪スライドが起きて、左右にタイヤがスリップしてフラれた。怖いので床までアクセルを踏むことはできなかった。しかし、シートに押し付けられるほどの加速感は、スポーツカーのそれである。(加速性能も大幅に引き上げられ、0-100km/h発進加速タイムは15%、60-100km/h中間加速タイムは30%短縮されたという。最高速度は140km/h)

瞬く間に100km/hに達してしまう。215/50R17のタイヤは、この車重では太すぎると感じるが、このトルクに対応するバランスでは正しいようだ。しかし、加速中に前輪が浮いてしまうほどの加速力があるのに、FFだけであるのは納得がいかない。スキッドコントロールがある中で、コーナリングをブレーキを使ってコントロールしているようで、この前輪の「暴れ」を制御してほしい。

トヨタのカムリも以前試乗しているが、FFの特性をうまく殺していて、FRならば後輪スピンとなるような操作でも、うまくFFの特性を殺してコントロールしている。

乗り心地が日常使用では良いので、この全輪の暴れをうまくコントロールできると安心できる。スキッドコントロールがある割に、操舵に対して修正舵が必要に感じるから、長距離向きではないと思う。それが、この車の特性を決めているようだ。つまりは「タウンカー」である。

 

バッテリーの航続距離に疑問

バッテリーは旧型に比べて大型化されたようで、JC08モードで400kmの航続距離が全てを語っているようだ。(ホイールベース間に搭載されるリチウムイオン式駆動用バッテリーは、24kWhまたは30kWhから40kWhへと大容量化された)

実走行距離はJC08モードの6~7割と言われており、300kmはきついのではないか。充電なしでは半径120kmぐらいが行動範囲の限界だろうと思う。ゴルフ場への往復が限界か。心配なので、ゴルフ場では急速充電気を用意することが必要になろう。しかし、日常の買い物などでは不便はない。堂々たる5人乗りセダンだが、やはり充電に気遣う必要はある。

航続距離が長くなっても、やはりバッテリーが重い。このサイズの車では少し重い。空車重1.5tだが、操縦性では日常使用では不便を感じない。行楽に行って、ワインディングロードでのきついコーナリングでは、スキッドコントロールなしでは危険でだろう。しかし、この車をスポーツカーのように感じる若者もいるようだ。

サスペンションセッティングは日常の生活道路向けのようで、とてもスポーツカーとは言えない。FFの特性もコントロールして消しているようだが、かえって難しくなるし危険も感じる。新型リーフはやはりタウンカーの要素が大きいだろう。少なくともスポーツセダンではない。日産自動車の伝統としては、特徴のあるスポーツセダンを造ってほしい要望は出てくるだろう。

 

品質管理は「造る人の良心」に負うところが大きい。管理職としての見方を言えば、豊田章男社長のキャッチフレーズ「よいクルマをつくろうよ」である。一車ファンとしては、この標語には従ってほしい。日産・新型リーフは大変期待を持てる一台である。

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