ゴルフ場評価 日記

日本ゴルフ協会(JGA)に忠告! ゴルフ市場の真のパトロンは「一般ゴルファー」だ!

ゴルフ業界内部からは「レジャー白書は信用できない」との意見が出ている。ゴルフファンとしては、もっともな気持であるし、気持ちとしては「レジャー白書の間違い」であってほしい。しかし、ゴルフ市場を活性化させるのは、残念ながら「スター選手」ではない…。



「スター選手」でゴルフ市場創造はできない

東洋経済より、以下の記事が出ました。

日本ゴルフ協会(JGA)の竹田恆正会長が「JGAが目指すビジョンと構想」の1番目に挙げたのが「日本ゴルフ界の再活性化のため、世界における存在感を高める」で、その中でも「国民のあこがれとなるスタープレーヤーの養成」を最上位の取り組み課題とした。

これを読んで、「やれやれ…」である。

例年続く「レジャー白書の基準」では、2016年ゴルファーが約3割減って550万人になったことは、もうご存知であろう。最盛期には約1,200万人いたのであるから半減以下である。もう日本のメーカーはゴルフ道具を作ることから撤退しやしないかと心配だ。しかし、アメリカがある。日本は片手間となってもアメリカ市場がプラスされるので、しばらくは、用品は大丈夫であろう。

(しかし、ナイキはゴルフから撤退…)


それにしても、文頭で引用したのは東洋経済新聞社の記事だが、ゴルフ16団体のゴルフ新年会での、日本ゴルフ協会(JGA)竹田恆正会長講演であるそうだ。JGAは昨年のPGAのゴルフ人口調査を分析できないのであろうか?

「PGA矢野研究所のデータとレジャー白書のデータは、ほとんど一致している」。「ゴルファーとゴルファー予備軍」を区別して表示していないのがPGAなだけだ。両者のデータを見比べれば、ゴルフ市場が縮小している現実は動かしようがない。

参考:【PGA「ゴルファーライフスタイル調査」】詳細版・経過報告[1]

また、あの「PGA矢野研究所のアンケートのデータ」を見れば、「スター選手養成では、ゴルフ人口の継続的増加は見込めない」ことが分かるはずだ。本気で「ゴルフ人口増加」を狙ってスター選手養成を構想しているのであれば、素人すぎる。もしかして「ほかの狙いがあるのでは?」と考えてしまう。

一般ゴルファーがデータを読めないとみて馬鹿にしていないか?

 

パトロンは一般ゴルファーであることを知れ!

昨年、PGAから委託された矢野経済研究所が、よいデータを持ちながら「データのお遊び」ともとれる言動を見せていたことは、指摘してきたとおりだ。

ゴルフ市場は「ゴルフのプロ競技の市場」ではない。プロはどのスポーツ競技でも特殊な存在だ。ましてゴルフは、「観客がゴルフ場でプレーしなくなった」ら終わってしまう。プロ競技の「観客動員数」でゴルフ市場が盛況か否かを見ること自体、ある程度の意味しかないのだ。プロの競技の観客動員数と一般ゴルファーの数は必ずしも連動しないこともあり得る。

ゴルフ業界としては、内部の団体によっては競技の観客動員数だけでよいこともあろう。しかし、ゴルフ場のプレーヤー動員数は、必ずしもスタープレーヤーと連動しないことも考える必要がある。野球などと違って、危険なため施設外で「草ゴルフ」が行えないのだ。

いまや野球の世界でも、「王・長嶋」の時代と違って、プロ野球でもスター選手だけでは観客動員数が集められない現状がある。ゴルフはスター選手で盛り上がることはできるが、ゴルフプレーヤーは増えないこともあるのだ。スポンサーを求めるのがゴルフ業界の常であるし、プロはスポンサーのために存在していると勘違いしている向きもある。「パトロン(スポンサー)」探しだ。今は、そんな安楽な状況ではない。パトロンは一般ゴルファーが多くいなければ振り向かない。


私は古くからの倉本選手のファンであり、改革派のPGA倉本会長を支持するものだ。倉本会長は分かっている発言をしている。ゴルフツアーとゴルフ市場とは別の市場として成り立っていくことを考える時なのではないか? オリンピック以後、オリンピックで盛り上がれば、ゴルファーが増えるとする考えは、ひどく甘い希望だ。

現在、松山英樹選手を筆頭に、少し前では石川遼選手、宮里藍選手などスター選手は続いている。それでもこの始末だ。スター選手に頼る理論とはどのようなものであろうか? スポンサー、つまりプロゴルファーとしては「パトロン」を求めるような感覚で、ゴルフ市場を見ている状態では、一般ゴルファーが「パトロン」である現実から、「お客様」を逃してしまう。ゴルフ業界全体が「パトロン」探しをやめなければなるまい。つまり「スポンサー絶対」の姿勢だ。

 

第2次ゴルフブームと言われた時期では、ジャンボ尾崎選手がけん引したということは、誰も異存はあるまい。その時、ゴルフ用品業界でもジャンボの使うクラブが売れた。現在のBS・ツアーステージはその名残だ。しかし、現在では石川遼が使ったからと言ってさほどの影響力はない。それは「フィッティング」してクラブを選ぶことが普及しており、シャフトの選択などで、ゴルファーは「ブランド」は自分に合った道具ではないと理解できるようになってきているからだ。

一般ゴルファーだって利口になるのだ。「スターが現れれば、乗ってくる」などと上から目線でゴルファーを見ることを、いい加減に慎め! 日本でゴルフ市場ができて半世紀以上が経っているのだ。

一般ゴルファーが、真のパトロンなのだ。

米・TPCスコッツデールの、スタジアム形式になっている名物16番。

 

オリンピックの影響がある?

この情勢の中で、「スター選手」の影響力も「ゴルファー」に対してどれほどあるのだろうか?

これを「声高に」業界関係者が叫ぶのには、別に理由があるのかもしれない。目先「オリンピックの成功を目指しているのではないか?」と勘ぐってしまう。それでゴルフ人口の回復に役立ってしまうのであればそれでよいのだが…

オリンピック以降を考えているのかは疑問だ。疑う理由は、「ゴルフ市場創造」の方策とは、技術的にあまりにも違っているからだ。あくまでも「業界関係者の政治的匂い」がする。

何はともあれ、PGAはすでに良いデータを持っている。それでいながら役立てることができていない。わざとゴルフ市場復興を妨害していることは、上記の記事が「業界内の言動」として伝えられている現状では考えられない。本当にPGAは「データのお遊び」になってしまっていると考えてよかろう。倉本PGA会長には早く脱してもらいたいものだ。

←「レジャー白書は信用できない」 強引すぎる?ゴルフ用品界社代表取締役 片山哲郎氏




ゴルフ場運営業界の現状

かつて、筆者がアコーディア・ゴルフ(AG)の旧経営陣との接触があったとき、ゴールドマン・サックス(GS)のマネーゲームで出来た会社であることを思い知らされた。

数年前だが、AG旧経営陣が「ゴルフ市場」を意識できていなかったのだ。その当時から縮小が懸念されていたのだが、「中期事業計画」には「ゴルフ市場調査」が前提とされていなかった。これはゴルフ場運営会社としては驚くべきことだ。

内部情報によると「中期事業計画」作成者は官僚出身の優秀な人材だ。確かにその事業計画書を読むと、見事にまとめられていた。しかし、ゴルフ市場を全く意識していないばかりか、「村上ファンド」の意向である「自社株買い」を正当化する内容であった。しかも、上場基準を実質的には逸脱しているとしか思えない”会社の分割”があり、「連結決算逃れ」と考えられる組み立てだった。

上場廃止にしているので現在は、問題とはならないようだが、株主が利口であれば訴訟も起きかねない内容であった。ファイナンスの専門家と、法律の専門家により、労働基準法を無視して行われたが、違法ではなかったのか。だが少なくとも「ゴルフ市場復興の姿勢」は微塵もなかった。それは旧経営陣に接触していて十分に感じられた。「ファンドの狙い」そのままだった。

一方、PGMの経営方針は若干違ってはいたが、やはりゴルフ市場の復興を本気で考える余裕は見られない。やはりマネーゲームの舞台であったのであろう。

現在、AGは社長を交代させて、外国人観光客を誘致する、また海外ゴルフ場の買収の方策に出るのであろう。これはこれでよいことなのだが、その社長の経歴を見ると「ブラック企業」と名指しされた企業のトップだった。

オリンピックまではこのような業界内部の思惑が表面化してくるのであろうが、その後の日本のゴルフ市場再興のストーリーは描けていまい。「PGAのデータ遊び」をどうにかして、前向きに真剣に「市場創造の方策」を考えてもらいたい。「市場創造のプロ」としても、半世紀以上、60年になろうとするゴルファーの一人としても、ファンドのマネーゲームに翻弄される日本ゴルフ界を見なければならないことは寂しい限りだ。

←「レジャー白書は信用できない」 強引すぎる?ゴルフ用品界社代表取締役 片山哲郎氏

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