自動車ディーラーの生き残りをかけた改革が続いていますが、大変面白い事例も出てきていますので、ご紹介しておきます。どのような業種でも基本的な知識、姿勢です。
横浜トヨペットとの再会…飛び込み営業マンにアドバイス
そんな時、数十年ぶりに飛び込みで、横浜トヨペットの営業マンが自宅に訪ねてきました。かつては、自分と家族、紹介した友人などで10台ぐらいは横浜トヨペットで買ったと記憶しているのですが、その後、私は外車に移ってしまったので、その後の展開は知りません。問題もありましたが、大変良くしてもらった記憶があります。
そこへ、とっくに飛び込みセールスなど廃止したものと思っていたのですが、数十年ぶりにやってきたのは新人営業マンで研修とのことでした。
「きっと、先輩にいじめられてるんだろう…?!」と言うと、彼は黙っていました。
「飛び込みセールスは1/1000にもならない確率だろう?」と言ったら、「そうなんです…」と悲しげでした。
「普段は出ないけどなんで出たかというと、トヨペットで昔のよしみだからなんだよ」と言ったら涙ぐんでいました。ついでなので最近の様子を聞いていると、「ショールームに呼んで売り込む」方式であると確認できました。
彼とはいろいろ話が出来たのですが、2つ大きなアドバイスをしてあげました。(メールマガジンの読者の方は既にご存知だろうと思いますが、店舗経営の実践者ですから…)
- トヨタは品質世界一であるのだから、自信を持って話すこと。
- ショールームの縄張りを解除すること。
「縄張りを解除せよ」とは?
どのような商売でも「店舗はお客様の縄張りである」ことを明確に示すことです。ネット販売でもお客様の縄張りであることに徹することです。
車のディーラーのショウルームは、ディーラーに用事がなければ、つまり車検があったり、購入する時でないと入るものではないとユーザーからは意識されています。こう思わせているのが、「縄張り意識」です。
でも、ディーラーのショウルームは街道沿いの良い場所にあります。なぜドライブの途中によってはいけないのでしょうか?
でも、実際、ドライブ中の休憩に寄ったら追い出されますよね!すごく居心地悪いです…。
なぜ???お茶を飲んでトイレ休憩してはいけないのでしょう?
お金をとっても良いから、お茶に、トイレ、出来れば給油、点検があれば、ドライブの途中でも気軽に寄りたくなります。また、近所のディーラーなら、車についていろいろ分かる(勉強できる)のであれば、たまに寄っても良いと感じます。
いっそのことショールーム内にコンビニでも入れれば、近所の人は日常的によることになります。そこでどれほどお客様に接することが出来るのかは、ディーラーの腕の見せ所です。
「セールスが応対したら売れなければならない」とする思い込みが強すぎます。これも、一種の「縄張り」です。この思い込みが、購入しなければ入ってはいけない場所にディーラーがなっているのです。しかし、サービス業の一般商材であるほど、お客様の冷やかしはOKとなっているはずです。つまり、商品を見るだけで購入しないで店を出てもおかしくない場所になっているはずです。
近隣の人との付き合いをしていてこそ、ライバル車に乗る人に自社の車の良さをアピールできるのです。圧倒的にディーラーは近隣との付き合いが不足しています。話しかける必要はありません。展示やディスプレー、イベントなどで工夫するのです。
ニュースにあるような「ららぽーと湘南平塚」に開設するのではなく、自らのショウルームの縄張りを解除すべきなのです。
ゴルフ場の場合
同じように、ゴルフ場はゴルファーたちの縄張りでなければなりません。
スタッフがお客様の部屋にお邪魔している気持ちになるのです。昔は、ランチを食べに、ゴルフ場のレストランを利用するのは当然でした。しかし、現在では・・・次は、【今日も集客の達人】自動車ディーラーの生き残り[4]➡