たたらとは、昔ながらのたたら製鉄のことでです。アニメ映画の「もののけ姫」にも出てきたのを覚えている人もいるかもしれません。それを題材にした、映画「たたら侍」が映画祭で最優秀芸術賞を受賞しました。
奥出雲 鬼の舌震(島根県奥出雲町にある峡谷)
EXILEのHIROがプロデューサー、映画「たたら侍」
2016年9月5日、カナダで開かれていた第40回モントリオール世界映画祭で日本の「たたら侍」が、コンペティション部門で最優秀芸術貢献賞を受賞しました。芸術性の高い作品に贈られるものです。
監督・脚本は錦織良成、EXILEのHIROがエグゼクティブプロデューサー。青柳翔が主演で、EXILEのAKIRA、小林直己、田畑智子、石井杏奈、中村嘉葎雄、津川雅彦などが出演しています。
日本伝統のたたら(製鉄)が映画の舞台!
時は戦国時代、島根県奥出雲のとある村で行うたたら製鉄をめぐる若者たちの葛藤を描いた作品です。
たたら製鉄を舞台にしたことがすごいと思います。日本の文化や技術、そして武士道精神を背景に置くことで、芸術性が高く評価されたのは当然ともいえるのではないでしょうか。日本人の誇りを呼び起こさせる内容だと思います。
日本での公開は、来年2017年初夏と言われています。ぜひ、見てみたいですね。
「たたら侍」公式HP:http://tatara-samurai.jp/
公式HPも印象的です。「心・創・技・極」のコンセプト、「たたら吹き」の紹介や今でもたたらに携わる職人の紹介もあります。錦織監督の意気込みが伝わってきます。
たたらは、日本伝統の製鉄方法!
たたらという言葉自体は、もともと「ふいご」のことを言ったそうです。ふいごと言っても、今の人は想像もできないかもしれませんが、時代劇の鍛冶屋のシーンでたまに出てきます。鉄を作るときには、砂鉄の融解温度である1400度ものの高温を保たなければなりません。そのために風を送る装置がふいご(吹子)です。
たしか、TOKIOの番組でもふいごを作っていたこともあったと思います。
出典:関ケ原歴史民俗資料館
日本では昔から、このような仕組みで、鉄の原料である砂鉄を、木炭が燃える高熱によって還元して鉄を作っていたのです。
出典:奥出雲ごこち(奥出雲観光文化協会公式サイト)
「たたら侍」でも舞台は島根県奥出雲です。古代から中世にかけての製鉄遺跡の分布をみても、たたら製鉄が盛んだったのは島根県、広島県など中国地方のようです。
出典:http://www.hitachi-metals.co.jp/tatara/nnp0202.htm
>>>
日本の伝統にかかわる映画のご紹介でした。たたらだけでなく、日本人でさえよく知らない伝統にまつわる知識はたくさんあります。現代の日本人の技術にも、それは引き継がれていることは確かです。それを忘れずに、これからも積極的にご紹介していきたいと思います。
➡「マツコの知らない世界」で気になった【箸置きの世界】!日本の伝統がここにも…!
➡和風総本家で見た「肥後象嵌(ひごぞうがん)」に惚れ惚れ! で自分にも買える1品を探してみる!(1)
➡【和風総本家】で知ったビタースが目からウロコ!でびっくり!!
➡【東京五輪公式グッズをネットで販売】なぜ、風呂敷クロスが1万円以上もするの?
➡「沸騰ワード10」で気になった幻のフルーツ『キャビアライム(フィンガーライム)』を探してみた!