カムリHV試乗記(1)「これはオジサン車じゃない!」トヨタらしからぬ走り

トヨタ

トヨタ・新型カムリの販売台数の5割以上が60歳代以上と聞いてびっくりした。なので「見ているだけでは分らぬ」と、試乗してみることとした。本当に若者に受けないのであろうか?女房はスタイルについて「大口開けた出っ歯じゃね~」と現代の若返りデザインを否定して、乗りたがらない。一人で買う気になってディーラーに出かけてみた。



 

ディーラーに着くと若いセールスマンが出迎えてくれた。「カムリが見たくて・・」と言うと、すぐに実車に案内された。「4.9m×1.84mでワイドなので安定した走りです」との説明。「そりゃ~嘘だよ」とつい言ってしまった。本当は嘘とは言えないが、TNGAのプラットフォームの最も自慢すべき特徴は「剛性が高い」ことで「重心が低い」が続き、そのために「操縦安定性が優れている」と説明すべきところなのだ。

引用:http://toyota.jp/camry/cp/beautiful-monster/

新型カムリのもっともすぐれた特徴を、ディーラーが営業マンに説明させていないのは、多くのユーザーが見た目で判断するご時世なので「ワイドなので安定している」と言わせているのだろう。営業トークとしては的確でも、それはユーザーの無知を前提にしていることになるのだ。

この売り方が良いのかどうかについては、「商売」の記事に譲って、本題に入ろう。

 

新型カムリ、日本ではHV専用車

見せてくれたのはGタイプのレザーパッケージとのこと。

なぜか235/45R/18タイヤとレザーシートがパッケージになっている。オプションを自由に選べる体制を作るためのトヨタ生産方式なのだが、この固定したパッケージングは何を意味しているのだろうか? おそらくはディーラーサイドの管理の都合と、「順序生産」の不備の問題であろうと察した。

引用:http://toyota.jp/camry/cp/beautiful-monster/

レザー仕様のシートに腰を鎮めると「トヨタ車だな~」と思う。

よく考えられているのでしょうが、ドイツ車に比べてシートが軟らかいのだ。若干、シートサイズが大きく感じるが、「外車」と見れは普通のことだ。「白人はお尻が大きい」と思いながら、シート調節をする。もちろん電動である。問題はない。筆者は身長170cm以下と現代の若者の中では「ちび」に類するが「おじさんサイズ」では平均値だ。シートポジションに問題はない。アクセルペダルが左ハンドルに比較すれば、左にオフセットしているかもしれないが、自然にブレーキが踏めるぺタル位置だ。このサイズなら当然だった。

ハイブリッド(HV)機構の車なので、エンジンスタートボタンを押してもエンジンはかからない。EVモードで走り出す。シフトレバーでDレンジに入れると自動的にパーキングブレーキが外れる。忘れないためには便利だが、オジサンのため新しい仕掛けには不安が残る。

引用:http://toyota.jp/camry/cp/beautiful-monster/

EVモードでディーラーを出て、日常生活道路に出ると通常の加速をするようにアクセルを踏む。比較しやすいように、あえて自分の日常の運転で通すことにしている。アクセルを踏むと、すぐにエンジンがかかった。バッテリー残とアクセルの踏み方で決まるはずだが、「踏み方です」と営業マンが言う。かなり低速位置なので「自分の運転はそれほど荒いのか?」と考えた。一方で「EVで数キロは走れる」と説明する。

加速は極めてスムーズだ。エンジンがかかる瞬間は意識できないほどショックなどはない。当たり前だが「電気式CVT」と称するミッションでは、ショックがあるほうがおかしい。

「システム馬力211ps」で、モーターとエンジンの馬力を合わせると298psとなるのに、合わせると低くなる理由が私にはわからない。教えてもらおうとしたが、営業マンも整備士も分らなかった。➡カムリHV試乗記(2)「これはオジサン車じゃない!」オジサンらしさは健在

 

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