【アコーディア・ゴルフのMBKパートナーズによる買収について(7)】

アコーディア・ゴルフ

アコーディア・ゴルフ(AG)田代裕子社長の、MBKパートナーズによるTOB開始発表時のGDOに対するコメントで「日本のゴルフ業界でさらに発展していくため、コースクオリティや快適なプレー環境などハード面、ソフト面双方での質の追求が欠かせない。ゴルファーに選ばれる会社を目指し、新規ゴルファーの創出にも貢献したい」との言葉を発表しています。

これは社員にとっても、ゴルファーにとっても大いに歓迎すべき言葉です。

☚【アコーディア・ゴルフのMBKパートナーズによる買収について(6)】

【ゴルフのスロープレーについて解決編(1)】

(2)「ゴルファーに選ばれる会社」買収拡大の再開

質の向上の結果として「ゴルファーが受け入れる」のですが、その中身には「約束を守る」が含まれなければなりません。これまで買収時に会員に約束したことを守らずに訴訟になったケースもあります。その結果、「習志野カントリークラブ」など、せっかく資金を投入してトロフィアにしても「会員を募集するにあたり会員権業者に「ネット予約などは受け付けないコース」と宣伝していたところが、現在はネット予約可能です。会員権相場も成り立たずに低迷しており、この名門コースが地に落ちてしまった経緯を良く検証する必要があります。また一度評判を落とすと取り返すことが極めて難しい「客商売の現実」を知っておく必要があります。

「スポンサーとしては最悪の会社」と評され、「資金の回転」をうたったBTも資金は回転しません。地に足を付けた方策を永年実施していかないと「信用」は戻らないものです。

買収に当たって「売ってしまう土地代金は会員に還元せよ」と要求されるでしょう。それが配当負担などと相殺にされると、メンテナンスの悪いAGに買収される必要はないのです。他のスポンサーが振り向かないコースであれば可能でしょうが、条件を上げないと難しいこととなります。採算がとりにくい状態です。

大都市圏のコースが多いとの振れ込みですが、大厚木コースのように立地条件を生かす方策にも認識がなく、単価を下げることで集客している状況でした。質を上げるとの考えであればどのような方策を考えているのでしょうか・?

(3)「新規ゴルファー創出にも貢献したい」

■「草の根」営業の覚悟は?・・・

本気で市場を掘り起こすのであれば、これまでゴルフ業界で行われてきた「有名人を使ったイベントまがい」の取り組みでは効果は望めません。PGAが取り組む競技思考でも効果は限定されます・・・・

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【ゴルフのスロープレーについて解決編(1)】