【アコーディア・ゴルフのMBKパートナーズによる買収について(8)】

アコーディア・ゴルフ

アコーディア・ゴルフ(AG)田代裕子社長の、MBKパートナーズによるTOB開始発表時のGDOに対するコメントで「日本のゴルフ業界でさらに発展していくため、コースクオリティや快適なプレー環境などハード面、ソフト面双方での質の追求が欠かせない。ゴルファーに選ばれる会社を目指し、新規ゴルファーの創出にも貢献したい」との言葉を発表しています。

これは社員にとっても、ゴルファーにとっても大いに歓迎すべき言葉です。

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【ゴルフのスロープレーについて解決編(1)】

(3)「新規ゴルファー創出にも貢献したい」

■「草の根」営業の覚悟は?・・・

本気で市場を掘り起こすのであれば、これまでゴルフ業界で行われてきた「有名人を使ったイベントまがい」の取り組みでは効果は望めません。PGAが取り組む競技思考でも効果は限定されます。「草の根」の取り組みをするのであれば、地域ごとのゴルフ場のレベル分けと練習場を起点とした、居住区に入り込んだ役割分担・連動です。トロフィアの位置づけを見直して、全ゴルフ場の役割分担と連携を組み立てて、レッスンプロの働きも組み入れて、工房・フィットネス・アパレル販売などを組み合わせて、地域根こそぎを狙います。

そのとき「都市圏のゴルフ場ポートフォリオ」などこだわっている場合ではありません。むしろ都市圏でないほうが効果が大きいかもしれません。地域ごとにゴルファーの立場に立って組み立てるのです。

ゴルフ場(営業施設)を企業側の所有物(ポートフォリオ)のようにとらえていること自体が「高慢」で「お客様の立場」を心得ぬ認識です。それで市場の掘り起しなど出来るわけもあるまい。ゴルフ場(営業現場)はお客様の縄張りなのです。

市場をお客様(国民全体+α)の立場から分類整理して、組み立てなおすのです。「都市圏に所有コースがあるので集客が多い筈」との考え方では「待ちの姿勢」で、「市場の掘り起し」には、積極的姿勢が必須です。当たり前ですが「来てくれる」から「掘り起こす」のですから積極的姿勢が必要なのです 。

待ちの姿勢のまま「ゴルファーの掘り起し」など物理的に不可能でしょうに。

「質の追求が欠かせない」実行不可能な願望?

この言葉を信じることが出来るでしょうか? 大変疑問です。MBKパートナーズの支配となって、実行する意思があるのであれば、すぐに分ります。おそらくは社交辞令でありましょう・・・つづく  

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