並行輸入クラブ(USモデル)が安く市中に出回って、容易に手に入るのはご存知と思います。でも!アメリカ人との体力差があり、そのまま使用するには日本人にはきついようです。シャフトが重くて、硬かったりします。そこで、直輸入製品など『US仕様のクラブを日本人でも使える仕様にリモデルできないか?』と奮闘する毎日をご紹介しましょう。
ゴルフはゴルフ用品をセットで購入しなければならず、ゴルフは手軽にプレーすることが出来ません。ゴルフ道具も新品であれば、ちゃんとしたものを買うのに1式30万円?は用意しなければなりません。ゴルフ用具メーカーの責任も問われるこの頃です。
その中で、
型落ち(マークダウン)の安い商品を狙え!
キャロウェイやテーラーメイドなどメーカーの日本仕様モデルでも、モデルチェンジした後の型落ちモデル(マークダウン)についてはかなり安く出回っています。
メーカーのその時の在庫量によって違ってくるのですが、定価で9万円、実勢価格で6万円前後の商品でも、2年落ちになると3万円を切ってきます。毎年、進歩はしているのですが、それほど毎年替えるほどのことではありません。
5年も経ってしまうとさすがに技術的に遅れが出ますが、それでもどの年代のヘッドが自分に合っているのかは、分からないのです。
意外に古いものが自分に合っていて、ずっと手放せないでいることも多いのです。それは、プロ、アマチュアに限りません。
こちらの記事も!:プロもアマもなぜか手放せない古いオンリーワンなクラブ! 優勝するワケはここにある!?
最新とマークダウンの価格を比較(ドライバーの場合)
↓↓↓例えば、2021年の最新ドライバーの価格は、以下の通り。テーラーメイドのSIM2MAXドライバーは、66,880円もします!口コミには高弾道で方向性が良いとあります!(^^)!
↓↓↓これが、旧モデル(2020年)のSIMMAXドライバー。同じTENSEI BLUE TM50シャフトがついて45,792円。上記最新モデルとの差は2万円強。大きいですね!!!ニューモデルとの性能の違いは、アマチュアにはそんなに左右しないのが現実…。かえってスゴく適合しちゃうこともある!
※ちなみに、上記の比較は両ドライバーとも、日本モデルです!
で、以下はUSモデルからのリモデルを試してみた記録です。
ナイキVR_Sコバートドライバーの場合
2013年ごろでしたか、ナイキの契約プロに勧められたのがVR_Sコバートドライバーでした。タイガーウッズも「コバートツアードライバー」を使用していました。
試打クラブを打ってみたら、飛距離はそれほどではなかったのですが、方向性に興味が出て購入を考えました。値段を調べると日本仕様では特注のシャフトを含めて5~7万円ぐらいでした。そんな時並行輸入品で税込み16,667円でネットで販売していました。
2万円を切るドライバーは、安いですよね~! この値段であると「物は試し」ですので早速購入してテストしてみました。
US仕様は、
総重量:314g、シャフト:KUROKAGE フレックスR 長さ:45.75インチ バランス:D4でした。
一方、同じクラブの日本仕様では、
総重量:302g シャフト:FREX-S 長さ:45.74インチ バランス:D1です。
US仕様のフレックスRは日本仕様のSRに相当する(つまり一段硬い)と考えてきたのですが、このVR_Sコバートドライバーを使用してみると、さらに硬いS仕様に相当すると感じました。(最近、日本では年々、S仕様が軟らかくなってきていると感じます。)
まあフレックスはいいとしても、問題は、総重量とバランスが重すぎることです!
総重量302gに対して314g。バランスD1に対してD4。
USシャフトを日本仕様にリモデルを開始!
■まずは、自分に合った目標スペックを設定
そこで、どの程度ならば私にも使えるスペックとなるのか? 目標値を考えてみます。
その時使っていたドライバーは、総重量312g フレックスS 45インチ D2でした。当時ヘッドスピード45m/sほどの私では320g X 45インチ D4は限界でありましょう。
そこで目標スペックは?
総重量:310g シャフト:S相当 長さ:45インチ バランス:D2
に合わせることにしました。
■リモデルの方法とは?
上記「VR_SコバートドライバーUSモデル」の総重量314gを、シャフトを変えず、ヘッドを減量せずに総重量を減量するには、グリップを軽くする、つまりグリップ交換以外には方法がありません。
しかし、グリップを減量すると、その分バランスが増えることになります。仮にグリップを6g軽くすると、総重量は308gとかるくなりますが、バランスが2ポイントぐらい増えることになります。つまりD6になります。これでは私には重すぎます。
そこで!
①308gの総重量でD6からD2にするにはシャフトを短くするしかありません。おおよそ0.5インチ手元(バット)側で詰めると2ポイントぐらい減ります。元々の長さ45.74インチから、0.75インチカットして45インチとしました。
②グリップは、50gから44gのものに交換します。
作業手順は、今までのグリップを抜き、シャフトの0.75インチをのこぎりで切り、44gのグリップを付けると出来上がりです。
結果、総重量308g FLEX-S 45インチ D2近辺に収まりました。
シャフトは長さを詰めると若干硬くなりますが、先をカットするのではないので変化を感じません。(シャフトの先をカットすることは、専門用語で先端インチカットとか、チップカットとか言います)
これで、日本仕様に極めて近くなったクラブの出来上がりです!
USモデルから日本仕様に近いリモデル成功!
どうですか? 最初はちょっと手間どうかもしれませんが、硬すぎると思ったクラブを使えるようにできるのです。時間のある時に、ぜひお試しください!
自分で作業できる範囲です!
作業は工房に頼めばすぐに終わるようなものですが、自分でおこなうとしても、実は、最小限の道具で済みます。
グリップの抜き差しでは、今回の場合はグリップ交換になります。
グリップを抜くとき、元のグリップをカッターで切ってしまっても良いのですが、そのまま丁寧に抜いて保存することができます。(後で元に戻す場合もあるからです。リモデルが失敗した場合や、中古クラブとしてオークションに出す場合も元のグリップがきれいに保存してあることは有利になります。)取り付けられたグリップの中に溶液を注入する注射器、両面テープの剥がしを行う道具が必要ですが、工夫すると両方とも代替の道具で事足ります。
それが難しそうであれば、下動画のようにカッターで切ってしまってください。基本的なグリップ交換の仕方です。
セルフでグリップ交換を行うときは、両面テープと溶液は用意しなければなりませんが、セットで販売されています。グリップを切る時の専用カッターもついています。
↓↓↓初めてトライするときは、このセットを購入しなければなりませんが、何回か使えるので安いもんです!
あとは、インチカットしたい場合はシャフトを切るのこぎりが必要ですが、家庭にあるもので代用が出来ます。あまり歯の荒いのこぎりでは不向きですが、なにせカーボンですから、意外にのこぎりの歯には厳しいことは承知しておいてください。
↓↓↓金属パイプも切れるこんなので。部屋の片隅でも作業できるタイプです。お金のかかる粗大ごみをカットすることもできる!
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この程度の作業と道具ですので、ぜひトライしてみてください。かなりコストダウンが出来ますよ!
結局リシャフトに向かないナイキ…(^^;
その後、結局のところ私は、リモデルに成功した「VR_Sコバートドライバー」のリシャフトすることになりました。
ツアーAD MTー6S(先日引退を表明した宮里藍プロはMT-5R1を使用しているようです)を専用スリーブ付きで購入して25,523円でした。シャフト付き本体が16,667円だったので、足しても42,190円で済みました。
↓↓↓藍ちゃんも使用する「ツアーAD MT」シャフト。これはスリーブがついていないもの。スリーブが必要ないクラブをリシャフトするときにいいでしょう。癖のないシャフトでほぼ万人向けだと思います。(別途スリーブ付きはいろいろ出ていますので、探してみてください。)
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でも、リシャフトするにはナイキのスリーブは6千円あまりもして(今回はシャフトの値段25,523円に含まれているがやはり高い!)、テーラーメードの千円以下とは比較にならない値段で、リシャフトには向いていないと言えるでしょう。すでにナイキはゴルフ用品から撤退していますので改良の余地はないでしょうが、ゴルフ用品界全体でゴルフ用品をもっと安く提供する体制を取ることが必要でしょう。
ゴルフ業界の再興を願うのでしたら、高額なゴルフ道具の値段設定のカイゼンは必ず実現しなければなりませんね。
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