シャフトの仕様で硬さと重さだけでしかデータのない時代、「クラブにスイングを合わせろ」と言われていました。確かにクラブを購入するにも詳しいでデーターはなく、フィッティングの機会もないので、手に入れてからクラブに合わせてスイングを工夫することが大きな手間でした。
シャフトのスペックをどのようにみるのか?[3]
重心
シャフトの重心をどこに置いておくのか?具体的にはチップ(先端)からどの付近に重心があるのかは、従来からほとんど言われていませんでしたが、ゼクシオが「ヘッドを重く、シャフトを軽く、重心を手元に持ってくることで、スイングでためを作りヘッドスピードを上げることが出来る」としたことで注目されるようになりました。ゼクシオの考え方は、タメを作れないアベレージには効果がありますが、スイングにための大きなプロなどは効果はないものと見られます。ゼクシオとのブランドがアベレージ向けであり、シャフトもS表示でもプロ向けのブランドではR相当であるようです。現在、長年ベストセラーです。
スイング中にはプレイヤーの腕もシャフトと一体に考えるべきであることは当然で、ギアとスイングのとらえ方は変わっていくことでしょう。
長さ
ドライバーシャフトの長さを考えると、「長いほうがヘッドスピードは上がる」と言えるのですが、長いと抵抗が大きいので振り切れないと、かえってヘッドスピードは下がります。またシャフトのたわみやひねりが大きくなり、正確にインパクトするのが難しくなります。45インチを中心に考えて合わせていくしかありません。1/4インチ違うと振りにくくなり、長いとプッシュアウトが出たりします。
タメの強いスイングでは、合わせるのが難しくなりますので、プロは正確性を重視して、あまり長いものを好みません。アベレージでためが早くほどけるタイプでは、ヘッドスピードを上げる方法として48インチなどもあり得るようです。
これも試してみることをお勧めしますが、ヘッドとのかかわりが大きく出ますので、振りやすさがどのようなものであるのかが問題です。
その他の特性
最近ではシートの巻き数をクロスさせて4軸として方向性の良い特性にしたりします。ただし経験上チップ側を3~4軸としたりして、インパクトで暴れないように工夫したシャフトは、トルクを先端部は抑えている状態となります。トルクを抑えたシャフトは、どうしても打感が悪くなるようで慣れが必要です。
チップ側先端部はカットするときにはシャフトの特性が変わり5mm程度でもかなり硬くなります。
グラファイトデザインのツアーAD DJシャフトを試したところ「チーピン」しか出ないので先端を6mm程度カットしたところちょうどよいはじき加減になったときもあります。トルクとキックポイント、フレックス、重量、重心、長さなどヘッドの特性とも絡んできますので、試打しながら感じ取っていくことをお勧めします。