【ゴルフ場、倒産急増!】集客を増やすには、もう「アスレジャー」を活用するしかない!再生にはトレンドに乗る!

アコーディア・ゴルフ

「昨2018年のゴルフ場経営業者の倒産件数は20件となり、前年の12件を上回った」というニュース。ゴルフ会員権の預託金の償還期限を迎え、倒産に至るケースが増えているという。しかし、これはとうにわかっていたことである。ゴルフ場の延べ利用者数も減り続けているということで、これも団塊の世代がリタイヤしていくわけで、見通しが立っていたはずである。それに抗すには、集客を増やす努力が協力に必要だったのだ。



 

ゴルフ場と延利用者数が減少 ゴルフ場が倒産するケースも

一般社団法人 日本ゴルフ場経営者協会が公表した資料「利用税の課税状況からみたゴルフ場数、延利用者数、利用税額等の推移」によると、平成29年度のゴルフ場数前年度比25施設減の2,257施設で、8年連続で減少した。

平成29年度のゴルフ場の延(のべ)利用者数前年度比0.3%減の8,553万8,000人で4年連続で前年度を下回った。(上記記事より引用)

 

 

「アスレジャー」でナイキ独走のニュースを、ゴルフ業界がどうとらえるか?


現在、「アスレジャー」なるものがトレンドだということをご存じだろうか?

「アスレジャー」とは、「アスレチック(athletic)=運動」「レジャー(leisure)=余暇・自由な時間」を組み合わせた造語らしく、スポーツウェアやトレーニングウェアにモードなアイテムを組み合わせたファッションスタイルのことだそうだ。

アメリカではすでに流行しており、有名人やセレブたち、モデルたちが好んでこのファッションスタイルを披露しているという。

↓↓↓こちらは、ダスティン・ジョンソンの美人妻、ポーリーナ・グレツキー。さすがモデル!彼女のスタイルが「アスレジャー」???

 

View this post on Instagram

 

Dustin Johnsonさん(@djohnsonpga)がシェアした投稿

 

View this post on Instagram

 

MELISSA TU’UFULI | Las Vegasさん(@mel.with.zyia)がシェアした投稿


上画像のようなファッションスタイルは、ニューヨークのような都会でも大流行で、伝統的なファッションブランドも売り上げに打撃があり、これには音を上げているらしい。一方、2016年のアメリカのスポーツウェアの売り上げは、前年比11%増の459億ドル(約5兆円)にも上った。

それに日本国内でも、日経新聞のニュースにあるように、アシックスは「アスレジャー」の流行に乗り遅れたため、競技向けランニングシューズ市場において足元はナイキに独走を許してしまっているようだ。

 

ゴルフ場のプロショップで「アスレジャー」をPRすべき

ゴルフ場プロショップの怠慢

ここで本題に入ろう。このニュースを聞いて、ゴルフ場の経営陣はどう思っただろうか?

来場したゴルファー向けのショップを併設しているゴルフ場は多いはず。

しかし、一見したところ、販売に熱心なところは少ない。アコーディア、PGMなどのゴルフ場となったところでも、販売スペースの拡充はあったものの、積極的に販売しているところは少ないだろう。それは、マークダウン商品など低価格商品、ゴルファーが忘れ物をした場合、突然雨に見舞われた場合など補充のための購入などに頼っているからだ。

完全に「待ちの姿勢」である。

ゴルフ場やゴルフ練習場は他のサービス業と違って、駐車場などの場所貸しの商売である。だから、スーパーや百貨店などの小売業のように自ら積極的に宣伝活動は行わない。

そもそも常識が違うのだ。

しかし、ゴルフ市場縮小の段階に入った今、これからはそうはいかないだろう。

 

「アスレジャー」を宣伝① ゴルファーに向けて

巷で「アスレジャー」が流行しているのなら、ゴルフ場併設のショップはまさに「ドンピシャ」の商品群を販売していることになる。

これを活用しない手はないのではないか。

今までは、ゴルフをするときのための専門ショップであったのが、「アスレジャー」つまり普段着としてのショップと化すことができる。

だから、来場したゴルファーには「普段着」としてのゴルフウェア、シューズ、キャップなどを販売することができる。さらに、ゴルファー本人だけでなく、奥さんや子供、友達などのプレゼントしても購入を促すことができる。

特に、「アスレジャー」の分野ではナイキやアディダスも人気だ。今ある陳列に「アスレジャー」のポップを取り付けるだけでもいいのだ。そういった工夫ができているショップがどれだけあるだろうか?それに、小さなチラシやクーポンを作り、帰りに来場者に渡すことで、ショップが充実していることや再来場(リピーター対策)をアピールすることもできるだろう。

↓↓↓このようなファッション「アスレジャー」が流行中。キャップは「PUMA」。ボトムスは「アディダス」。ゴルフウェアではお馴染み!ほんとに、あきれるほどカジュアルウェア。

引用 http://wwd.com/fashion-news

 

「アスレジャー」を宣伝② 近隣住民に向けて(ゴルフ市場創造)

さて、これから日本にも「アスレジャー」の流行が押し寄せてくるかもしれない。とすると、目の前のゴルファー向けだけに宣伝するのではもったいない。つまり、ゴルフ市場を創造しようとする動きだ。

近隣住民にも「アスレジャー」に値する商品が充実していることを宣伝するのだ。すると、普段着として買いに来る住民もいることだろう。

しかも普段着と言っても、「アスレジャー」つまりスポーツウェアはものすごく高機能だ。冬は温かく(発熱・蓄熱)、夏は涼しく(吸汗速乾・UVカット)着られる、防風、撥水など、最先端の機能を持っている。

↓↓↓こちらは、アディダスの冬用2WAYブルゾン。ベストにもなる。撥水・防風・発熱機能。

↓↓↓こちらは、アディダスの春秋用ポロシャツ。UVカット、吸汗速乾・ストレッチ機能。

これをきっかけに、ゴルフ場併設ショップは、ゴルフをいままでやったことのない人たちに、ゴルフというスポーツをアピールできる場にもなる。

ここからは次の段階で、ゴルフファンへの階段をどうやって上ってもらうかにかかってくる。しかし、練習場を併設していたり、プロやプロの卵を擁しているゴルフ場ならばレッスンを商品とすることもできる。近隣の練習場と提携して、ショップに来たお客様に宣伝することもできる。少しうまくなってきた人であれば、レッスン付きでゴルフコースデビューを促す商品だって作ることができる。

ゴルフ場のビジネスモデルとして、確立できるでしょう。

 

 

さらに、そうやってストーリーをしっかり作っていけば、「アスレジャー」を基礎にして、ゴルフ市場のすそ野を広げていくことができる。つまり、ゴルフ業界全体に貢献することも可能になってくる。

これは、数年前、アコーディアゴルフの経営陣に関与したとき、すでに提案してあったことだったのだが、彼らが受け入れることはできなかった。「紙の鎖」を断ち切れなかったのだろう。

しかし、今、さらに事態は深刻で、各ゴルフ場はいままでの常識を破り、自力で行動すべき時なのかもしれない。

【ゴルフ場・倒産】2018年に入って拡大中?!リーマンショック時を超えるのか? 利権構造を見直せ?

【ゴルフ市場、あれから3年…】徐々に明らかになってくる現実。レジャー白書の信ぴょう性、これからの戦略

日本のゴルフ練習場はもう古い!ゴルフ人口を増やすには遊べる仕組みが必要だ! 米「トップゴルフ」を検証してみる