【スバル・インプレッサ、マツダ・CX-3の操縦安定性と乗り心地(2)】

スバル

写真出典:http://www.subaru.jp/brand/technology/technology/safety_passive.html

スバル・インプレッサもマツダ・CX-3も操縦安定性については、かなりの研究開発を進めてきて現在では両車両とも自信を持っているようです。しかし、両車両を乗り比べるとかなりの違いがあり、サポート電子制御にも違いが大きいようです。そもそも「乗り心地とはどのようものなのか?」「操縦安定性とどのようなかかわりにあるのか?」など難しい問題であるようです。技術的内容を含めながら、試乗記を土台に見渡してみましょう。

【スバル・インプレッサ、マツダ・CX-3の操縦安定性と乗り心地(1)】



パニックブレーキ

皆さんも急ブレーキを踏まざるを得なかった経験があるかもしれません。今ではスバル・インプレッサもマツダ・CX-3も「アンチロックブレーキ」となって自動的に制御されていますので、ブレーキぺタルを蹴とばすように踏み込んだ時、足裏から「ドンドン」と突き上げるブレーキペダルからの振動を感じたことがあれば、それが「フルブレーキング」パニックブレーキです。

そのときの操縦安定性が車の技術レベルを現しています。

出典:http://www.subaru.jp/impreza/impreza/design/interior.html

パニックブレーキで判明する技術差

30年ほど前、東名・名神高速道路が繋がって10年前後の頃だったと思います。高速出口の料金所の手前2kmぐらい手前、追い越し車線で、まだ当時は高速道路に不慣れなドライバーが多く、急減速する車があり追突しかけたときです。120kmぐらいからパニックブレーキを踏まざるを得ず、思い切って踏み込んだのですが、当時私が乗っていたベンツSクラスは、何事もなかったように30km/hぐらいまで減速すると全く安定していました。同じような事態に三菱Σで出会ったときには、横滑りしてどこへ行くのやらコントロール不能に陥りました。どちらもわずかな余裕があり事故には至りませんでしたが、ドイツ車と日本車のサスペンションとブレーキの違いを思い知らされました。

当時、現在ではスバル・インプレッサもマツダ・CX-3も装備しているアンチロックブレーキを、ベンツSクラスでも装備していなかったのですが、学生のころジムカーナやラリーを少々かじっていたので「ポンピングブレーキ」と言って、フルブレーキングでタイヤがロックしたとき、一時的にブレーキを緩めて接地力を回復させ、また踏み込む動作の繰り返し、つまりアンチロックブレーキと同じの動作が日ごろの訓練のおかげで、無意識にできたため事故に至らなかったのでした。これも操縦安定性に大きく貢献している技術の問題です。

それでも直進性を失わず左右に振れることなく減速するベンツSクラスの挙動は、三菱Σに比較して圧倒的なものでした。スバル・インプレッサもマツダ・CX-3も当時とは別物の進歩した技術力で、EUやアメリカなど世界に輸出されて好評を博しているのですが、当時の、日独技術差をいまだに拭い去ることが出来ていないのが、乗り心地も含めて私の心境です。

パニックブレーキ技術の内容

まず感じたのが「ブレーキ容量」と言われる車重に対してブレーキの効きの差です。これは現在の「ディスクブレーキ仕様」ではディスクの径の大きさが主な要因です・・・

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