【スバル・インプレッサ、マツダ・CX-3の操縦安定性と乗り心地を試乗(5)】

スバル

スバル・インプレッサもマツダ・CX-3も操縦安定性については、かなりの研究開発を進めてきて現在では両車両とも自信を持っているようです。しかし、実際に購入するとなれば、乗り心地も大事ですが、燃費・値引き・納期など新型インプレッサならではの内容が知りたいものです。それも試乗しながら確かめるのが先決でしょう

☚【スバル・インプレッサ、マツダ・CX-3の操縦安定性と乗り心地(4)


プラットフォームの剛性が果たす役割

写真出典:http://www.subaru.jp/impreza/impreza/driving/platform.html

スバル・インプレッサを試乗してみましたが、日常使用の何気ないワゴン、それも200万円の車がこれほどの操縦性能を見せたのは感動ものでした。その基礎となっているのが、トヨタのTNGAなどと同じ狙いを持つ技術体系です。その狙いは平準化による生産性の向上ですが、もちろん商品価値の向上が含まれています。その中で個別の技術の向上が図られ、先代とは一味も二味も違った、進歩した車を創ろうとしています。

車の技術の基本として、優れたプラットフォームがないと始まらないのでありスバルは、かなりプラットフォームの剛性を上げてきました。

その乗り心地は「足が良く動いて、水平のまま曲がる」と感じるもので、プラットフォームの剛性が高いためか、ダンパーが軟らかく感じます。しかし、ノーズダイブが少なく、ロールも抑えられて、アンダーステアも感じさせない制御もあり、直進性が良くて修正舵を必要としない、その出来には感動しました。それが200万円で売られている日本社会のすごさを感じています。

プラットフォームがねじれないことで、サスペンションセッティングがやりやすくなっているはずで、バネレートなどの試行錯誤の範囲が狭まっていることでしょう。

■共振

プラットホームの剛性とサスペンションからの振動が共振することを抑えなければなりませんが、これは試行錯誤の世界であったようです。

その昔、ベンツAクラスが発売になったとき、スラロームをすると共振して転倒するという事態が起きました。スラロームの振幅とサスペンションの動きが共振して、より大きな振幅となったのでしょう。

私が乗っていたBMW325も高速道路の大きなうねりとサスペンションストロークの振幅が200キロ手前ぐらいで共振して危険になる現象がありました。日本ではこれほど高速巡行しないので欠陥車騒ぎにはなりませんでしたが、スピードを上げると車が高速道路のうねりに合わせて、弾むようになることが実感できました。正確な操縦性能を謳っていたMBWでしたが、本国では常用スピードでしたので問題となったようです。

乗り心地の開発とは共振との戦いなのかもしれません。0.5Hz~100Hzぐらいまでの振幅ですので、車の全身で作り上げなければ、操縦安定は保てないのでしょう。

微妙なサスペンションセッティング

現在でも違法改造車がたくさんあるようですが、半世紀ほど前現在の「暴走族」、当時の「雷族」と言われる集団がいます。当時の雷族の知り合いが「シャコタン」と・・・

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