【トランプ大統領の軍拡(1)】軍事費大幅増・世界の警察官は？

トランプ・アメリカ大統領

000618-N-0147W-002 Off Coast of Hawaii- The ABRAHAM LINCOLN Battle Group along with ships from Australia, Chile, Japan, Canada, and Korea steam alongside one another on 18 June 2000 for a Battle Group Photo during RIMPAC 2000. Official U.S. Navy photo by: PH2 Gabriel Wilson

2017.02.28

写真はCVN-72エイブラハム・リンカーン戦闘群
写真出典：https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA%E6%AF%8D%E6%89%93%E6%92%83%E7%BE%A4

トランプ大統領はアメリカの軍事費約60兆円を10%増額すると発表しました。6兆円と言えば日本の防衛費は5兆円余りと増額分にも当たらず、中国を除けば増額分が年度予算全額と言える世界の国々です。

これほどの軍事費増額を打ち出す根拠が何なのかが見当たらないのが現実で、議会が認めるとも考えられません。

NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170228/k10010892411000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001
トランプ大統領国防費１０％増額の方針明らかに
2月28日 1時34分

➡【ドナルド・トランプ大統領の「もう一つの事実」(1)】

世界の警察をやめた？
軍備増強の内訳は？

世界の警察をやめた？

たしかトランプ大統領はアメリカ軍が果たしてきた世界秩序を維持する「警察官の役割を降りた」と発言していたはずですが、一転して軍備大増強を発表しています。この関連性を説明する必要もないのでしょう。

一般にアスペルガー症候群と思われる人の思考は、広く物事の関連性を認識できず、個別の判断となってしまいます。そのため非常に「簡略化する」ことを好み、長期の見通しなどを嫌います。理解できないので嫌っているだけなのですが、判断がとぎれとぎれで全体としての整合性が取れないのが普通です。

これまでも、このようなトランプ大統領の思考が繰り返し表明されてきたのですが、戦略的な狙いの元に行われているとの見方が流されています。なんども言いますがトランプ大統領の言動はストレートであり、関連性が認識できないために短絡的、稚拙な判断が多いのです。他人の立場を考慮できないために一方的な言動が目立ち、本人はちぐはぐになって自らが損害を被っているとの認識が持てないのです。

軍事予算をねん出するために環境破壊防止のための予算などを削減することになるのでしょう。「地球温暖化は根拠がない」として無視する姿勢を見せてきましたが、それも物事のつながりが認識できないために、長期の見通しや、大局的な視野、民主主義の理念、人権の理念などが分らないのです。それはヒトラーが証明しているのですが、他人の人権を認識できない人が、「人類最強の軍事大国の大統領になった」ことは大変危険なことです。

アメリカ軍が世界の秩序を保ってきたことは、その判断が正当であったかどうかは別問題ですが、確かな事実です。現在でも11の空母打撃群（CVSG）を保有しており今後12空母打撃群を保有する計画となっています。この空母打撃群が地域紛争に介入することで大きな抑止力を果たしてきました。世界の警察軍の主力です。

ベトナム戦争当時、空母打撃群の不足を補うために、太平洋戦争中の戦艦ミズーリを巡航ミサイルを積んで現役復帰させてベトナムに艦砲射撃させるなど、介入させたこともありました。

現在、神奈川県横須賀港には1空母打撃群が母港としており、原子力空母が日本の港を本拠地としているなど時代の変遷を感じます。

横須賀港近くにあるショッピングセンターから空母を眺めることが出来るのも、日本ならではの光景です。