新型プリウスも登場以来4代目となりました。ハイブリッドカーが普通になる中で新型プリウスも普通の車としての性能が要求されるようになりました。JC08モード燃費で40km/Lを記録する車種も取り揃えてきました。若干、軽量化を無理に進めた車種で不自然さは残りますが、燃費性能が先代より向上していることを疑う余地はないようです。その技術的内容を見て、実走行との乖離の問題など、日常使用について考えてみましょう。
出典:http://toyota.jp/prius/performance/performance/
(5)そのほかの燃費向上の工夫
高速巡行で燃費を向上させる
燃費向上には何といっても軽量化ですが、後部座席を外したりすると実用的ではありません。そこで危険が多少伴いますが、ご紹介できるのは「スリップストーム」です。高速巡行では前の車の直後で、負圧で引っ張ってもらうのです。大型車であれば、あまり近寄らなくても十分な負圧を得られます。近寄りすぎると危険です。前車追従機能の付いたクルーズコントロールの範疇にすると安全です。すると1割ぐらいの効果があるようです。
(6)ヨーロッパ(EU)2021年新燃費規制
出典:http://toyota.jp/prius/grade/grade6/
ヨーロッパでは新しい燃費規制が2021年から始まります。24.4km/L相当の燃費を、メーカーごとにEUで販売した車の平均値として達成しなければならないのです。JC08モードで40km/Lを達成したプリウスでも、より実燃費に近いユーロ6の規制値をクリアできていないようです。
2021年までに日本でも燃費規制制度の整備が進むことになるのでしょう。
プリウスは世界の省燃費車の代表として、どのような技術でクリアしていくのでしょうか?
新規性はこれまでのところ、電気自動車、燃料電池車、プラグインハイブリッドしかクリア出来ないと言われてきました。EUの思惑としてはプリウス方式を締め出したいと考えている節もあります。EVモードで50km走れると燃費が優遇されるようです。
熱効率60%の内燃機関が可能か?➡
最近、早稲田大学で熱効率60%が可能であるとの新燃焼システムの発見が報告されました。プラグイン・ハイブリッドより発電を含めて熱効率が良い方法と言われています。早稲田大学の「新圧縮燃焼原理」がレシプロエンジンの歴史を変えることが出来るようです。楽しみに待ちましょう。