【マティス国防長官・稲田防衛大臣が会談(3)】「尖閣は守る」

トランプ・アメリカ大統領

NEWSWEEK
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/02/post-6889.php
米マティス国防長官、稲田防衛相と会談「アジアの優先順位高い」
2017年2月4日(土)12時18分

日本側としては発表された内容で見るなら「予定通り確認できた」でしょうか。


【マティス国防長官・稲田防衛大臣が会談(2)】「尖閣は守る」

➡【マティス国防長官・稲田防衛大臣が会談(1)】「尖閣は守る」

軍人マティス国防長官

しかし、南シナ海の問題とのつながりを考えると東シナ海尖閣諸島に対するアメリカの真意が見えてきます。軍事力バランスの問題で南シナ海をアメリカが中国に明け渡すわけにはいかないことが背景にあります。南シナ海問題では中国の覇権主義に対して、オバマ政権は軍事的行動を「自由の航行作戦」しか認めてきませんでした。しかし、戦略核兵器の実効的配置に関して、南シナ海を中国の制空権・制海権下に置くわけにはいかないのです。

中国が南シナ海の領有権を主張し始めたのは、石油資源などの奪取を目的としているだけでなく、核戦力配備の完成を目指しているのが本題です。


現在の核戦略では核ミサイル配備を潜水艦発射型としないことは実戦力とはいいがたく、中国は現状では核戦力でアメリカと対等になっていないことを良く知っているのです。核ミサイルは現状では陸上配備は移動式でも十分ではなく、潜水艦に乗せて自国の制海権のある海に回遊させて居所を掴ませないようにしなければなりません。制海権を握るには制空権を握らねばならず、どうしても空母の必要性と空軍基地の配置が必要なのです。現在の南シナ海の領有権を強引に主張するのは、かなり無理があり、南シナ海が世界第3位の経済力のある日本のタンカーの通り道であることが、中国にとって大きなネックとなっています。それもアメリカと強固な同盟関係にある日本・韓国にとっての生命線の航路であり、強引に軍事力で奪還できる情勢にはないのです。

これらの軍事力バランスを踏まえてのマティス国防長官の日米安保条約の重要性の発言であり、アメリカの覇権の裏付けとなる言動なのです。トランプ・アメリカ大統領の発言で変わってきた部分位に「強い同盟国を有する国が強い国なのだ」とする考え方です。以前は同盟関係を一切無視る発言を繰り返して来ましたし、「世界の警察官をやめる」と言い切っていました。それは「アメリカ軍が金をだして守ってやっているのが同盟国」と単純に理解していたのです。関係性が組み合わせられませんので極めて一面からの視野しか持てず、同盟者がいないと力を持てないことに気付いていないのです。

東アジアのアメリカの権益確保

その意味でもフィリピン、ベトナム、シンガポールなどの東アジア各国に対する日本の影響力を確保することは、アメリカにとっても大きな権益につながるものです。中国と対峙する・・・・

【マティス国防長官・稲田防衛大臣が会談(4)】「尖閣は守る」➡

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