【PGM南市原ゴルフクラブ】グリーンが意外に難しくて人気のゴルフ場!(2)

ゴルフ場評価




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南市原ゴルフクラブ、知恵の輪サイトの見立て

※筆者のゴルフ場コンサル経験を基に執筆しています。以下記事を執筆したのは2016年時点、つまりアコーディアが経営母体の時のものです。2020年にはPGMの傘下となったので、現在の口コミ評価も改善し、以下の指摘も合わなくなっているかもしれませんがご了承ください。でも、サービス業経営者の方には参考になる部分もあるのではないかと思います。

南市原ゴルフクラブは大変美しいコースのようです。設計家も一流で接待用のゴルフ場であったのでしょう。法人会員なので、預託金はすべて返還しているようです。個人会員の場合は5%などもあり、理由はあるのでしょうがひどい差です。

@satorukurihara3106が投稿した写真

予約サイトの口コミ評価について

南市原ゴルフクラブの総合評価は、GDO3.7で楽天GORA3.8とお決まりのレベルです。口コミのコメントもアコーディア・ゴルフ(AG)お決まりの内容です。これほど叩かれても、集客できるので懲りないのですね。「この市場を狙って荒稼ぎ」ならば、それは悪徳商法と言われても大したものですが、経営者を知っているので、狙ってこうなったのではないことは分ります。単に、商売における市場の概念が欠落していたのです。

スロープレー・詰め込み過ぎ

ハーフ2時間10分で想定して昼休みを1時間として計算すれば、50組を超えて募集することが出来ます。しかし、スコア100の4人組では、うまくプレーできても2時間半がせいぜいです。すると、特にスローペースでなくても昼休みは1時間を超えることになります。

まず、これでは受け入れる組数を減らすしかないのですが、それでは売上ノルマだけを課せられた現場は困ってしまいます。本部からは技術的支援はありませんので、評判を落としていくしかないのです。本部にも支援すべき技術はありません。どんな技術が必要かも分らなかったのでしょう。

 


メンテナンスについても、「質を上げながらコスト削減をする技術的支援」はありませんので、現場では知識不足のまま、売上ノルマ達成のために、お客様を牛耳る方向に行きます。「コミッションセールスの世界」です。どんな方法とってでも稼いだ人しか評価しないのです。「悪質化」する方法論です。コーポレートガバナンスの概念を経営者自身が持っていなかったために、このようになってしまったのです。

現経営者は「質の向上」に舵を切ったと発表しているのですが、「スロープレー」についての認識もおぼつかない様子です。

18ホールで50組以上入れたければ、ハーフ2時間10分のプレー時間を実現しなければなりません。毎日、全組です。出来ますか? 1組でも2時間半かかれば、現在寄せられている口コミにあるような苦情になるのです。データ的には非常にシンプルです。

このようなサービス業と比べると、半世紀以上前から厳しい品質を毎日達成しているのが、自動車業界なのです。だから、私たちは安全に車に乗れるのです。

スロープレーの問題は、本当は「待ち行列」の概念も計算方法もいりません。見れば分ることです。簡単な四則演算で解決する事案です。これを、もったい付けて計算する人がいたら、それはウソです。

しかし、問題は「それを実現するのが営業施策」です。バラついてはなりません。1組でもスロープレーをすれば、現状と変わりません。AGの持つ営業のノウハウでは出来ません。実現は苦しいですよ。

品質管理の「バラつきを抑える」非常に厳しい仕事になります。でも自動車の製造作業で、これほどバラついたら製品にならないでしょう。毎日、全製品の製造工程で、1つのバラつきも許されないのは、当たり前なのです。ですから、組織管理、人事、教育などありとあらゆる手立てを巡らして、努力が続けられているのです。

それに比べて、受付対応ですら、個人のキャラクターまで制御できず、ほとんど教育も施されていない社員が多数であることなどを見ていると、「全く無管理…」と私などは感じてしまうのです。ゴルフ場業界は、とんでもない放漫経営で過ごしていると感じます。日本国内に2,000以上のゴルフ場がありますが、バブル経済崩壊後もほとんど減っていないのです。会員の預託金を飛ばして生き残っているのですが、それでも経営できるのは、これまでの技術的水準が低すぎたと言えるでしょう。

本当に、よくこれだけ「お客様に売る商品」を無管理にできますね!

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