【商売の自明の理(1)】

アコーディア・ゴルフ

「自明の理」とは「基礎として誰もが心得ている考え方」とでも言いましょうか、「当たり前のこと」です。「商売の自明の理」となりますと「お客様が買いたいと思うこと」が最優先であり、お客様が「なんだこれは!」と怒るようでは、商売にならないことを指しているのでしょう。

☚【ファンドと商売の計算の違い(1)】

☚【ファンドと商売の計算の違い(2)】

ファンドの自明の理

「出来る限り短期間に、最大の利益を得る」ことです。これはゴールドマン・サックス(GS)の営業マンの言葉です。これは言うまでもないことなのでしょう。リーマン・ブラザーズの売りに出した商品をGSももちろん売っていました。むろん危険性については認識して、売った商品に、もしものことがあった場合の保険を掛けていました。もちろん顧客に危険を知らせることはせず、リーマンが破たんしたときも売った責任を取ることもなく、自社だけは利益を出していました。このような行動はファンドにとって「自明の理」で口に出すこともなく、誰も咎めないのです。彼らの「自明の理」では、損を出した顧客が「間抜け!」となるのでしょう。

そのため破たん処理の時、ファンドがスポンサーになったときは、短期間に最大の利益を出そうとすることを覚悟しなければなりません。そのため、スポンサーとして資金提供してくれても、さらに、出来る限りの儲けを載せて、資金を引き上げるのは前提条件です。それで再建と言っても雇用を守れなかったり、含み資産を売却されたり、ファンドが引き揚げた後には「骨」しか残らない状況が多かったので、「ハゲタカファンド」とあだ名されたのでした。

これは、ゴルフ場のように贅沢娯楽と思われている産業では、会員の保証金、預託金が、反故にされても、社会的な影響は少ないと考えられ、ゼネコン、不動産会社などの政治力のある企業を救済する方式で、ゴルフ場業界の後始末が繰り広げられてきました。たまらないのは社員たちです。ゴルフ場産業で、安定した生活を建てていこうとすることは、1990年以降、幻に近い状況でした。

【仮説】

あるレストランで、古くなった内装を一新して(1)テーブルも入れ替えて、メニューを一新して価格も少々上げようかと算段していました。・・・つづく

【商売の自明の理(2)】➡