太平洋クラブ成田コース、知恵の輪サイトの見立て
太平洋クラブはマルハンに買収されてから、高級路線を進めています。元々のパチンコ業界のイメージの悪さから、太平洋クラブでトーナメントを開催する立場を取ることで、企業イメージを良くしたいのと思惑がありました。「やっぱりパチンコ屋か！」と言われたくはないはずです。それが現在のところ良い方に作用しているようで、メンバーとしては満足する人が多いことと思います。
太平洋クラブ成田コースのクラブハウスの造り
マルハンは「ブランド」を求めているので成田コースは意にかなったコースでしょう。クラブハウスはアメリカンスタイル、ジョージアン・スタイルと称しています。
私も自分の家を女房のたっての頼みでアーリーアメリカン・スタイルにしたのですが、アメリカの建築は基本的に2×4で、日本建築に比べてかなり雑なものです。カンナは使いませんし、トンカチと釘で組み立てますので、日本の在来工法の柱の精密な組み上げとは精度が違います。それはアメリカ建築が、開拓時代に開拓民が自分で建てた方法が基であるからで、素人でもできるようになっているのです。現在の日本国内で建てる建物は建築基準法に基づいて強度が決まっていますので、安い建物も、高い建物も、耐震性など強度は同じ水準にあります。むしろ瓦を使わないなど安い建物のほうが、軽量で強度が高いこともあります。そのため建物の値段は、仕上げ材で決まってくるとも言えます。マンションなどのブランドも、ほぼ装備品の差で決まってきます。
太平洋クラブ成田コースのクラブハウスは、その作りは贅沢なもので高級感を出しています。レストランはこじんまりしたものですが、開設当初は、中央部分の席は東屋（あずまや）のように一段高くなっていて、中央の席に座っても庭が眺められるようになっていました。しかし、それはスタッフの視線を遮っていて、サービスを受ける際にスタッフが回ってくるのを待たなければならないことがよく起こりました。スタッフ側の問題となって、床を低く改造してしまいました。それでも高級感を演出するには十分です。
有名シェフを入れているようですが、口コミでは「懲りすぎ」とあるように、運動中の昼食としてはあまり意味のないものです。夕食を取ってから帰りたくなるような企画であれば有効ですが、高級感を出すためならば無意味なものです。東京ウェスティンホテルが出来たとき、仕事のために1年ほど暮らしていたのですが、毎日ホテル内のフレンチのコース料理、懐石料理を食べたくはならず、かと言ってカジュアルレストランであってもしゃれたエスニック料理は口に合わず、往生したあげくに、近くの「とんかつ屋」・「コンビニのおにぎり」がなんともお気に入りになってしまいました。疲れているときは食の味についても研究が必要です。むしろゴルファーの体調に対応するメニューなどの気遣いが先行すべきです。
ゲーリー・プレーヤーの設計コース
「良い設計のゴルフコースは、攻略ルートがいくつか想定されていて、ハンディキャップに違いがあっても楽しめるようになっている」のですが、スコア90、つまりボギーペースまでは十分想定されていても、100以上を叩くゴルファーについては想定外で、攻略ルートはその時々考えて見抜くしかありません。
↓↓↓ゴルフコース・設計にについてうんちくを傾けたい方はこちらで。
太平洋クラブ成田コースではボギーペースを狙えないゴルファーは、大たたきしてしまいます。ゲーリー・プレーヤーに限らず、有名プレーヤーの設計は基本的にそうなっています。やはり100を切れるまでは、本格的コースではプレーしないのがマナーなのでしょう。名門と言われるコースになるには、必要なレベルかもしれません。
アコーディア・ゴルフの小田原ゴルフ倶楽部松田コースもゲーリー・プレーヤーの設計ですので、初心者を入れることが問題なのでしょう。
太平洋クラブ成田コースでは、開場当時、コース途中のお茶屋さんでは「ボールが最も売れ筋」と言われるほど、大変でした。クリーク、池、OBなどがあり難儀したものです。そのため嫌われてしまい客数が増えなかったので、これでも当時からだいぶ改造して易しくなっているのです。
コースが狭いとの感想ですが、そうではなく、設計者の意図する攻略ルートをたどれないのはゴルファーであり、「ドライバーが振りぬけない」などと感想を持つ方がゴルフを知らないのです。6番ホールの3mの高さのあるバンカーには、わざと入れては楽しむくらいでないと始まらないのです。実は私も苦労しましたが、楽しいと思いましたし、むしろ遠くではありましたが、泊りがけでよく行った覚えがあります。
口コミ評価について
太平洋クラブ成田コースは、正直予約サイトの口コミでは評価できないコースであると感じています。小田原ゴルフ倶楽部松田コースでもゴルフ場側がメンテナンスを悪くして、初心者向けのコースとしてしまい、やはりゴルファー側もゲーリー・プレーヤーの設計を評価できるレベルではないと感じます。
太平洋クラブ成田コースはメンテナンスも良く、ゴルフを良く分った人たちには楽しめるコースであるはずです。営業的に不利になるのは仕方がないようで、「違いがわかるゴルファーのためのコース」で良いのではないでしょうか。
ブランドを表面的に追いかけるよりも、ゲーリー・プレーヤーの設計意図を生かした営業方針が望まれます。
【太平洋クラブ成田コース】ゲーリー・プレーヤー設計コースで人気のゴルフ場！(３)➡
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