小田原城カントリー倶楽部、知恵の輪サイトの見立て
首都圏でも立地条件はいいとは言えず、都心から2時間は見ないといけません。商品であるコースは山岳コースで、のびのびプレーできるゴルフ場ではありません。それでも、ゴルフ場側が「天空のコース」と言って事前期待の持たせ方を工夫しています。また、接客についても努力しているようで、予約サイトの口コミには丁寧に支配人からのコメントが記されています。神奈川カントリーの努力に似ています。（湘南シーサイドカントリーはちょっと違います。）コースの不利な条件をうまくカバーするように、細部にわたって尽力している様子がよくわかります。
客商売の常識
このコースの評価を見て「ホッと」しますね。普通の客商売を一生懸命しようとしているのが伝わってきます。ゴルフ場業界では”接客が高慢”なのが当然のようでした。不動産業界、建設業界が多くかかわってきたことと、バブル期は「殿様商売」が出来た過去があるからでしょうか？ 現在でも昔からの人材が多く残っているためか、体質が抜けきれないようです。
その中で、小田原城カントリー倶楽部の現在は異業種の文芸社の経営であることなどのせいでしょうか、「普通の客商売」を目指していると感じます。
私がラウンドした時にはリモコンのついていないカートでセルフでしたので、「山岳コースはもうたくさん…」と感じました。しかし、現在はリモコンはもちろんGPSナビ付きカートになったようで、かなり改善できたことでしょう。
セルフがほとんどのためバンガーは荒れていましたが、グリーンは速く、パットをする気になりました。
管理技術の必要性
このクラスのコースで、この立地ですと、かなり集客に苦労するはずです。コースに向かう道もかなり狭く、対向車と交差することを警戒しながら、運転するのは気が重いことでしょう。特に女性は嫌うかもしれないと感じました。小田原城カントリー倶楽部では、電車とクラブバスで来場することを奨励するため300円引きとするなど、営業的には一生懸命です。
「面白い！」と言っては失礼ですが、引用させてもらった「1.5ラウンド企画で5分遅れたので12時30分であったのにあとのハーフを断られた」トラブルの話です。管理に失敗した事例ですが、これが「組織運用」「品質管理」の素人であることの証です。出版社では管理技術は不得意でしょうが、ここはぜひ勉強してください。きっとこれからスロープレーなどに対処しなければならないので、役に立つはずです。
私もかつて本を出版したとき、東京駅の丸善（書店）に対して販売方法のセミナーを行ったことがあるのですが、やはり現場のスタッフの技術を生かさないと前進できないものです。セミナーの後、売り方の工夫をした売り場では一人当たりの売り上げ（客単価）が1.4倍になったと聞きます。客対応を柔軟にするにはどのようにしたらよいのか？考え続けてください。
＜参考書籍：amazonより＞
引用させてもらった苦情については「後でスタッフとミーティングを設けた」とありますが、後手に回ってしまったとを受けとめ、率先して「事前に問題点を洗い出す」ミーティングを行うことです。これには「QCサークル」の手法を使うことです。ゴルフ場でQCサークルを運用できるところはありませんが、トヨタ・コマツなど一流企業はこぞって採用してきました。アコーディア・ゴルフにも紹介したのですが、全く関心を持てないようです。特殊な企業体質なので、社員の力を引き出す努力は「コミッションセールスのケツ叩き」でしか、残念ながら思いつかないようです。
このQCサークルの管理手法を採用できれば、このコースの顧客満足度（CS）はさらに上がり、コースの狭さなどのハンディを補える可能性があります。引用させてもらった管理ミスを二度と起こさないように、品質管理の概念を取り入れてください。貴社ならば、必ず成功できます！
スロープレーに対処
小田原城カントリー倶楽部はスロープレーがないほうが不思議なくらいのコースです。人気が出てきたようで、お客様が増えると並行してスロープレーも増えてきます。7分間隔で入れていても問題が起きるはずです。GPSナビ付き乗用リモコン付きカートなど設備的な配慮と、引用させてもらった企画プレーなど、組み合わせた対処をしてきているのでしょうが、現場のスタッフの知恵を生かすことが重要です。自分の頭で考えてもらうのです。これがポイントです。
「天空のゴルフ場」
このキャッチフレーズは、お客様の「事前の期待値」を設定する意味で大変重要です。
これは別の記事で解説することとしますが、宣伝の方法論で、このコースではキーとなるものです。今でもその効果を発揮していることが、口コミの中に見られます。
応援しています。頑張ってください・・！！！