【真珠湾攻撃から75年・中国「遼寧」の位置づけ(2)】

社会

1941年12月8日(アメリカ1941年12月7日)日本軍による真珠湾(パールハーバー)奇襲攻撃から太平洋戦争は始まったとされています。真の話ではマレー半島コタバル上陸作戦が時間的に早かったと言われていますが、対英米戦争を直接引き起こした攻撃であったことは真実です。それまでの経緯はともかく、アメリカ人にとって屈辱の日として記憶されているのも事実です。それを安倍首相は払しょくすることが出来るでしょうか? 日米の和解は沖縄の基地問題を置いて、実現できるとは思われません。現在は、中国の軍拡の動向も気になります。



☚【真珠湾攻撃から75年・中国「遼寧」の位置づけ(1)

太平洋を挟んだ中国の戦略

中国海軍空母「遼寧(りょうねい)」が、西太平洋に出て南シナ海に入りました。中国は「西太平洋は中国、東太平洋はアメリカの支配権」としようとアメリカに提案しています。アメリカ一国支配から「2大国で世界の覇権を分け合おう」と言っているのです。

とすると、いずれは日本を中国の支配圏とするでしょう。

ずいぶんと思い上がった考えですが、太平洋戦争を引き起こした当時の日本の姿勢と同じなのかもしれません。武力を持つと使いたがるのが人間の性です。少なくとも現在、中国は世界各国と共存共栄を図る考え方ではないのでしょう。

アメリカの支配を日本は現在体現しています。そして、中国の支配とはどのようなものになるのかは分りません。韓国の朴政権時は、こういった中国の支配を受け入れるのか?と言った客観的な判断はなかったようですね。

太平洋を挟んで、また武力を背景とした支配権の争いが始まっているのです。

 

戦略核と戦術核の存在

アメリカの空母機動部隊は日本を基地としています。空母機動部隊とは、航空母艦を中心に巡洋艦・駆逐艦で編制された部隊で機動性のあるものです。(太平洋戦争時の日本もありましたが、名ばかりとなってしまいました)現在は、空母打撃軍とも言うでしょうか。でもこれは、作戦/戦術レベルの軍事システムの1つです。

私は時折、横須賀でアメリカ艦隊や自衛艦を眺めてきました。たまに空母が停泊しているときは、見物人が増えます。空母ミッドウェイは今となっては小さかったのだと、空母ジョージワシントンを見ると思うのです。太平洋艦隊旗艦ブルーリッジを見た時は、「見かけぬ形の船」ぐらいにしか感じませんでした。やたらにアンテナの多い空母に比べれば、全く小さな船です。

↓↓↓現在の米横須賀基地沖の空母ロナルド・レーガン(横須賀基地が母港)。ニミッツ級航空母艦の第9番艦で、第5空母打撃群  の旗艦。よく聞かれる第7艦隊に属している。


日本帝国海軍が戦艦大和を旗艦としてきたのとは大違いで、現代戦の様相を垣間見る思いです。

そして太平洋戦争後、世界の覇権はアメリカとソビエトで争われました。朝鮮戦争、ベトナム戦争、そして湾岸戦争、アフガン、イラクと戦争は尽きることがないのが現実です。

その中で、アメリカの覇権は『戦略核』に裏付けられているのですが、実際の戦闘は通常兵器で行われてきました。もちろん、核兵器を軽々しく使えないわけですが、旧ソ連が崩壊するまでヨーロッパで繰り広げられる戦いに、「使いやすい核」まで開発されてきたのです。

しかし、限定的戦闘に使われる「戦術核」と言えども、それで戦闘の決着がついてしまうため、「戦略核」使用に繋がってしまうことが確実視されて、うかつに使える兵器ではありませんでした。

 

空母機動部隊の意味

世界は結局は通常兵器で戦争することになり、その通常兵器の優劣が先頭の決着をつけることになっています。シリア情勢を見ても、ロシアの反体制派に対する空爆が・・・・➡【真珠湾攻撃から75年・中国「遼寧」の位置づけ[3]