【算数における奇習(1)】3.9+5.1=9.0は間違い!

日記

小学校で「3.9+5.1=9.0は間違い」で「9」が正解なのだそうです。小学生の子供を持つ親が、子供の答案の先生の採点を見て「.0」を消していなかったことに対して「-1」原点であったことに驚いてネットに投稿したら「炎上」したようです。

小泉進次郎氏の「健康ゴールド免許」の件では、その理屈が「小学生の算数レベルの誤り」のようで驚いたのですが、これはどうしたことか? 数学者も呆れて言葉を発しないようです。




数学も算数も現実を現すことが前提

数学で物理現象を現すとき、現実と一致していなければ「間違い」となります。当たり前です。「算数」と「数学」は違うものではなく、物理的真実を表現することでは一致しています。これも当たり前です。

一方で数式の上で同じ結果となることも多くあります。数式が結果として同じ結論を出すのです。

例えば:3×2=6と2×3=6は、結果として式の上での結論は同じです。

しかし、「3つお菓子の入った箱が、2つあります。お菓子は全部でいくつあるでしょう」とした文章問題があったとき、2つの式の意味は違っていると考えることもできます。「3×2=6」とする考え方は成り立ちます。「3×2=6」が正しい式として「数式は物理的現実を現す」と教えることには意味があるでしょう。それでも「2×3=6」は結果、式の上では同じ答えとなることも教えるべきでしょう。

「机上論と現実論」を教えることが出来るかもしれません。

実務の世界

我々はいつだって現実の世界で算数を使っています。私も製品精度の問題で、いつも「寸法」としての数字を扱ってきました。「3.9+5.1=9」などと書いたら大きな間違いです。「ちょうど9です」と会話ですることは出来ても、その意味は「9.0」です。「ちょうど」との意味合いが「小数点以下が偶然0になりました」とのことになり、数式に置き換えれば「9.0」なのです。

小学校の学習指導要綱で「減じるの物理的条件を現す」と「机上論としては結論は同じ」との概念の混同が見られます。

算数の世界は、数学より現実の物理的条件に近い

コンピュータのプログラムでは、「3×2=6」は「3+3=6」と計算します。数式をこのような四則演算(2進数で)に置き換えて・・・・次は【算数における奇習(2)3.9+5.1=9.0は間違い・!➡