【管理技術とは、バラつき制御の技術(2)】

日記

レイクウッドゴルフクラブの記事で「キャディーの対応について正反対の評価がある」ことを基に、「経営者・管理者の管理センスがない」と書いていますが、納得のいかない方がいるようですので、少々、解説を加えます。

☚【管理技術とは、バラつき制御の技術(1)

品質管理

品質の管理に使われる管理図に「標準偏差」を入れたものがあります。

  • 狙い寸法
  • 平均値
  • 標準偏差

ぐらいは入っているはずです。

個々の測定値が「標準偏差」の範囲に入っていない場合、異常値としてバラついた原因を調べます。

ゴルフの男子プロでいうと300ヤード地点で半径20ヤードぐらいに収まらないと、異常値と捉えバラついた原因を考えて、精度の向上を目指します。「標準偏差値」を計算してその範囲に入っていないとき異常値として処理することを繰り返していくと、さらに標準偏差の幅が狭まってきます。それが品質向上です。その標準偏差値を狭めるには、異常値が出たとき、原因を突き止め再発防止を徹底するため、多種多様な対策を積み上げねばならず、トヨタの有名な原因究明のための心得「なぜを5回繰り返せ」があるのです。

キャディーの言動を管理する

さて実際にキャディーの言動を良くするにはどうしたらよいでしょうか・? まず「なぜを5回繰り返し」て原因を突き止めます。そのとき個人のキャラクターの問題に突き当たるかもしれません。でもそれでは「なぜ態度の悪いキャディーを雇っているのでしょうか?」と繰り返すと、本当の原因に突き当たります。それでその原因を取り除く方策を考えます。個人の問題にとどまることは極めてまれで「企業体質」に突き当たるのが普通です。外注を使っている場合など、それを管理するのは、努力が要ります。

原因を追究するとき「誰が・?」と最初に持ち出してしまうことをしてはなりません。責任の所在は結果として出てくるもので、最初から「誰がやった・!」と言い出すと、原因が定かになりにくくなります。

初めに目標の姿を定めよ

こうした手法を取ることは、いきなりは出来ないものです。不良の原因として「組織運用」が不十分なことが多く、手法だけを取り入れても「初めに結論ありき」の「官僚の作文」になってしまう・・・・・つづく

【管理技術とは、バラつき制御の技術(3)】➡