【自動車ジャーナリストの姿勢(1)】評価基準

自動車

車の営業マンに「この車はどこが故障しやすいの?」と必ず聞いてみます。大多数は口を濁して話しません。「でも機械なのだから弱点はあるでしょう」とたたみかけます。すると多くの営業マンは口を利かなくなってしまうか、攻撃的になってきます。「故障がないのなら欠陥車の届け出がこれほど出るのはおかしいでしょう?」と追及すると、多くの営業マンは逆切れします。

最近の営業マンでは、一人だけ「他社の車の雑誌記事を読むと、こんなに良い訳がないと感じますよ!」と正直な答えが返ってきました。確かに最近の自動車ジャーナリストの姿勢は「批判をしない」ことに徹しています。

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提灯記事が常識

「歯が浮くような、おせいじ」のような言葉が並ぶのが最近の自動車記事の常となりました。かつては、自動車ジャーナリストと言えどもジャーナリストですので、客観的な評価基準を基に批判的に問題点を突くのが役割と心得ていた自動車ジャーナリストもいました。しかし、自動車メーカーは広告主てあり雑誌社から見ればお客様です。試乗会などの各種イベントに便宜を図ってくれる相手でもあり、批判的なジャーナリストには試乗車も貸してくれなくなってしまいます。現在では車に関する雑誌やネットにある記事は、殆どが「提灯記事」とかつては言われた「ゴマスリ」です。


商品ですし、自動車は高度な技術の集大成ですので、問題も出るし、その出来の違いは大きくあります。しかし、自動車ジャーナリストは「よさそうに」記事を書きます。実際に乗ってみると各車それぞれに癖があり、それを自分の期待値に合わせて選ぶのがドライバーの楽しみでもあります。

「カーグラTV」とのテレビ番組があります。雑誌「カーグラフィック」のテレビ版です。この雑誌は古くから権威ある自動車雑誌として認知されてきた、自動車雑誌の「ブランド」です。しかし、同時に古くから「よいしょ記事」しか書きません。ドイツ車、ベンツ・BMW・VW・アウディーなどの神話が出来たのは、この雑誌の記事からではないかと感じています。

自動車ジャーナリストの立ち位置はこれで良いのか?

「カーグラTV」は、現在では松任谷正隆氏、田辺憲一氏のトークで解説しているのですが、「ほとんど感覚論」で両氏の感じている様を並べるので「自動車文化」と言った見方が新鮮・・・

【自動車ジャーナリストの姿勢(2)自動車ジャーナリストの立ち位置はこれで良いのか?➡

➡【トヨタ・C-HR】TNGA第2弾「本物の資金効率」(1)
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