【豊洲問題から学ぶ(10)】「誰が?」ではなく「何が?」です[2]

日記

築地市場移転問題は、刑事責任問題になる可能性も出てきました。利権がらみの問題は多くは刑事責任問題があるのですが、ほとんど闇に葬られます。小池都知事がどこまで追及するのかは極めて政治的判断であり、それもまた「誰かが、どこかで」決めて収めてしまうのです。今回は、問題の技術的原点の話をしておきます。

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結果ではなく経緯が大事

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これには疑問を持つ人が多くいるかもしれません。「なんでもいいから結果を出せ!!」と言われ続けている人が多いのでしょう。そのために東芝のような結果が出たり、豊洲問題の根本的原因となっているのです。

「結果ではなく経緯重視」とはどういうことか?と疑問に思っていたら「品質」の素人と自覚する必要があります。品質管理の専門家であれば「当然のこと」と意識することもないでしょう。

築地市場移転に関して、その推移の中でステップごとに決定するプロセスでは、正確なプロセスを踏めるように管理されていたなら、利権の立場での圧力や、問題からの逃げなどが入り込む余地はなかったでありましょう。「どこで、誰が、何を、決めたのか?」不明確になるような手続きは行われなかったはずです。誰もが「築地移転の本質的目的を外すことなく、その条件下で最良の方法を選ぶ」ことが出来たはずです。部署の都合や個人の都合、利権がらみの圧力など、邪道が行える余地がなくなるのです。

これを怠ると「11月7日に移転が決まった」と担当者の手柄になっても、問題が隠蔽されているに過ぎなくなるのです。「結果ではなく経緯が大事」なのです。東芝、SONY、三菱自動車になっては、元も子もないのです。品質管理の手法は、プロセスごとの進め方を学問的に作り込まれてきたのです。

品質管理手法に精通していても、「結果でなく経緯が大事」「誰が?ではなく、何が?問題か」をよく理解しておく必要があります。「専門バカ!」になってしまうことのないようにしてください。

責任の所在は原因追及の結果論として、正確に判断されるべきなのです。

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