【資金効率(3)】3つの業種[3]

日記

資本主義の社会ではこれが本題です。ファンドの資金効率の考え方と、ビジネスモデルとしての資金効率の考え方の相違など、明確に認識している専門家に、いまだに私は出会っていません。長くなりますがこの問題を見ていきましょうか・・・

☚【資金効率(2)】3つの業種[2]

3つの業種でそれぞれ目指すところ

3つの業種の中で、日本が圧倒的資金効率を確保したやり方を完成した業種が2つあります。

.1つは製造業です。フォード、GM方式から見て数千倍とも思われる資金効率が「トヨタ生産方式」です。

.もう一つは、皆さんがいつも利用する「コンビニエンス・ストア」です。在庫は最小、殆ど定価販売です。利用する者にとっても最高の利便性です。社会の家庭にあった在庫品を最小限にしてしまった功績は、社会の資金効率をいくら上げたのかは分らないくらいです。おかげで冷蔵庫に置いとくべき在庫が減っているのです。いえ家庭内に在庫を必要としていたものを、近所を代表してコンビニが店頭に幾世帯かの在庫を整理し数百分の一にして最小限の数量を、共通保管しているのです。狭い日本の家庭では大きく貢献しています。それだけでなく在庫品として寝かせておかなければならなかった資金を、別の用途に使えるのです。これが村上ファンドが言う「休眠している資金を活用する」ことになるのです。

.サービス業では、決め手がはっきりしていません。たぶん「グーグル検索」なのでしょう。物販、製造業にも影響してきています。これからなのでしょう。I o Tになってはっきりとしてくる可能性があります。まだまだ変化が激しく定かになりません。

資金効率を単純化して見ないこと・!

ファンドの資金効率の見方は極端に単純で、目先にとらわれ短期で終わってしまいます。社会の技術的進歩が資金効率を変えてしまいます。産業の特性をよく理解し、最大の効率を求めると、多くはファンドの判断とは違います。単純ではないことだけは確かです。

ゴルフ場でゴルフ用品の販売が習慣となれば、別途量販店を必要としなくなります。フィッティングして購入するメリットは、購入者の利益です。ゴルフ用品販売業の資金を別の産業に用いることも、資金の効率化です。ゴルフ場で使う道具をゴルフ場で販売するメリットは測り知れません。方向性は見えています。アメリカでは当然のこの方向性を追求するべきでしょう。

ファンドの判断で間違っている部分は、目先にとらわれることで、「短期主義」と言えば聞こえは良いのですが、「利己主義」「ご都合主義」など資金効率とは本来違った考え方をする人が、ファンドの世界で増えてしまったのでしょう。ゴルフ・プレーのモラルの低下と同じです。・・・つづく