2021年5月23日、全米プロゴルフ選手権でフィル・ミケルソンが最年長Vを勝ち取った!なんと50歳。開催コースはリンクス風でただでさえ難しいのに、砲台グリーンでもある異色のゴルフコースでのこと。そこで活躍した(と思われる)ミケルソンのクラブセッティングについてお伝えしたいと思う。
全米プロゴルフ選手権、メジャー史上最年長V
「全米プロゴルフ選手権」は、メジャー大会の1つ。
今年は、サウスカロライナ州にあるキアワ・アイランド・ゴルフリゾート オーシャンコースで開催された。しかも、7876ヤード(パー72)のロングコースだ。
特長は、海岸線に沿ったリンクス風コースで砂地(バンカー)が多く、また海風が強く、読みが難しい。それにリンクスだと平地が多いのだけど、キアワ・アイランド・ゴルフリゾート オーシャンコースはグリーンが砲台になっているところが異色だ。
そういった難しいコースでフィル・ミケルソンが50歳にもかかわらず?、優勝したのは必然であったともいえる。
最初は、50歳のミケルソンの体力が持つか???とも思われたけど、若いゴルファーたちが後半スコアを伸ばせずにいた。
それはやはり、全般にわたってゴルフプレーの技術が相当長けているベテランでないと攻略できないコースだったからだろう。
↓↓↓フィル・ミケルソン本人のインスタグラムより!
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でも、ブルックス・ケプカも頑張った!!!
そこで、ミケルソンと共に活躍した彼のゴルフギア、クラブセッティングについて、解説していってみよう。
フィル・ミケルソンのクラブセッティング
↓↓↓5月初めころのフィル・ミケルソンのクラブセッティングのようです(出典:golfwrxさん)
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ドライバー
ミケルソンが使用するドライバーは、
キャロウェイ: エピックスピード トリプルダイヤモンド(ロフト6度)
シャフト: フジクラ Ventus Black 6 X
長さ:(これはプロゴルフ選手権の時どうなっていたか不明だが、上記インスタでは47.5インチの長尺になっている)
※上記インスタグラムのドライバーは、キャロウェイ マーベリックサブゼロ8度になっています。コースに合わせて変更している模様です。
すごいのは、ドライバーのロフト角です!8度でもすごいのに、6度とは!!!【リアルロフトは5.5度という話も】 飛ばし屋のD・ジョンソンでも10度を使うときもあるという時代なのに。
リンクス風コースに合わせて、飛ばすよりも方向性を重視しているのがわかる。
2Wブラッシーを入れている
ミケルソンは、2Wつまりブラッシーを使用している。プロの間でも、今どき使用する人はほとんど見かけない。アマチュアでも3Wを使用するのが当たり前になっているから、2Wブラッシーを初めて聞いた人も多いのでは?
しかも、キャロウェイ1本のミケルソンが、テーラーメイド!!!
テーラーメイド: オリジナルワン ミニドライバー(11.5度)
シャフト: フジクラ Ventus Black 7 X
※ここまでみると、シャフトは6X、7Xと非常に硬く、方向性をすごく重視しているのではないかと思われる。ホールによって使い分けもしていて、ティーショットで2Wを使用しているホールもあると思う。
ここでアマチュアも学びたいのは、ティーショットでドライバーを使用すると思い込まないこと。ホールによっては、フェアウェイウッド(FW)で攻めたほうがスコアが良くなる場合もある。
↓↓↓16番ホール(586Y、パー5)では、なんと!あのブライソン・デシャンボーをオーバードライブしている!!!ミケルソン:366ヤード、デシャンボー:363ヤード
これは正真正銘ドライバーを使用していただろう。47.5インチの長尺を使用していたとしたら、あり得ることだ。フォローの風だったとしても条件は同じで、相手はデシャンボーだからね。
けっこう綿密に練られているクラブセッティングであることは、ここまででもわかる! ミケルソンさまさまです!!!
↓↓↓こちらは、ミケルソンが被っっているキャップ。KPMG オーセンティック・ツアー・ハット(ブルーキャップチャリティー)。チャリティキャップなので、売上げの一部が子供たちの本3冊として寄付されます。ミケルソンの人柄も想像できますね。
4番ウッド(フェアウェイウッド)
キャロウェイ: マーベリック サブゼロ(ロフト16.5度)
シャフト: KBS TD 80 C5 TX
↓↓↓こちらは、アマチュア用のマーベリック サブゼロフェアウェイウッド3W、5W。シャフトはツアーAD。
ユーティリティ
ユーティリティと言っても、ミケルソンのはアイアンの延長線上と言った方がいいかもしれない、難しいクラブだ。
2本ある。
キャロウェイ: X-Forged UT(16度)
シャフト: MCA MMT 105 TX
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キャロウェイ: X21 UT Proto:19度
アイアン
ミケルソンのアイアンは、
キャロウェイ: Apex MB 6番~PW
↓↓↓こちらは、アマチュア用のApex MBアイアン。けれど、ヘッドはマッスルバックなので、ヘッドスピード50m/s近くある人で、上級者向けです。
ウェッジ
前々から注目しているミケルソンのウェッジ。何といってもロブウェッジの達人だからね。
キャロウェイ: PM Grind (52度、56度、60度)
シャフト: KBS Tour-V 125 S+
※ここでまたビックリ! 上記インスタグラムでは52度、58度、64度の6度刻みの組み合わせだったけど、オーソドックスな4度刻みになっている!
バンス角はどうだったんだろう?上記インスタでは、52度、58度ともに12度のバンス角だった。(インスタを矢印でタップするとウェッジの拡大画像が見れる。このバンス角もよーく見ると、つまりソールの削り方だけど、バンス角が大きくてもダフったときにはずまないようラウンドしていることがわかる)
今回のプレーを見ていても、お得意のロブショットは全然やらなかったね。
砲台グリーンのコースに合わせて、手前からワンバウンドさせてグリーンオンしたり、近いところのラフからでもピッチショットして転がしていた! ミケルソンの技をたくさん見れてすごく満足だ。
ここがミケルソンの凄いところで、というか歴戦錬磨だから当たり前なのだが、今回のリンクス風砲台グリーンのコースに合わせて、ばっちりクラブセッティングを仕込んできた感じが伝わってくる!
↓↓↓こちらは、PM、つまりフィル・ミケルソンブランドのウェッジです。ミケルソンになったつもりでアプローチできます??シャフトもミケルソンと同じメーカーです。多彩に打てるテクニシャン向きかな。
パター
ミケルソンのパターは、お馴染みのL字型パターだ。
オデッセイ: Milled Blade
ゴルフボール
キャロウェイ: CHROME SOFT X
↓↓↓こちらは、アマチュア向けのCHROME SOFT TRUVIS.
ということで、フィル・ミケルソンが50歳で見事に優勝した「全米プロゴルフ選手権」のクラブセッティングをご紹介して、私見を述べてみました。通してみると、昔ながらのセッティングともいえるけど、ちゃんとコースに合わせて組み合わせてるんですよね。それに、ミケルソンのオリジナリティも良く出ています。
すごく勉強になりました。皆さんはどうだったでしょう。
クラブセッティングの妙が分かってくると、ツアー観戦していても楽しみが増えていくのが、ゴルフの奥深いところです。
ミケルソンのクラブセッティングについては、気づいたところが合ったら更新していくかもしれませんので、たまにチェックしてみてくださいね。(なかなか更新が追いつかないのですが…)