ジャガーの新型「XJ50」が出た! XJは中国資本になってもイギリス伝統の香りを立ち込めて健在

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ジャガー・ランドローバーは、ジャガーXJの50周年記念モデル「XJ50」を2018年4月25日北京モーターショー2018で発表。ジャガーXJシリーズが登場したのは1968年と言われる。初めて私がXJに出会ったのは、それから5~6年たってであろうか…



ジャガー、「XJ」の50周年記念モデルを北京で発表

一番手前が新型「XJ50」。後ろは、ジャガーの変遷がわかる車体が並ぶ。(下画像)

ジャガー・ランドローバーはジャガーXJの50周年記念モデル「XJ50」を2018年4月25日北京モーターショー2018で発表。ジャガーらしさというのはなくなったが、言われなくてもジャガーであると分かったのは何故なのか…。

引用:https://www.jaguar.com/jaguar-range/xj/xj-gallery.html?carouselIndex=3

 

ジャガーXJシリーズが登場したのは1968年と言われる。初めて私がXJに出会ったのは、それから5~6年たってであろうか…

↓↓↓ジャガーXJ6シリーズI(1968年)。

引用:Wikipedia 

ジャガー、憧れのダブルシックス

当時からつい最近まで、XJのあこがれは「ダブル6」であった。すなわち、1972から登場のジャガーXJ12だった。60度V12・SOHC5343cc、269PS/5400rpmだった。「6気筒が2つだからダブル6」と言われている。

その時代のステイタスは、エンジンの「気筒数」によるところが大きかったのだ。アメリカンV8ユニットが幅を利かす時代、V型12気筒エンジンは本家イギリスの面目を保つものだった。同じ時期フェラーリも最高級車にはV12と相場は決まっていた。

↓↓↓憧れのダブルシックス(Double Six)のエンブレム。

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ジャガーらしい車の評判とは?

けれど、当時のジャガーの評判は、必ずしも良いものではなかった。

特に、品質についての懸念が多かった。「ボディを洗車してワックスがけをすると、色が落ちてくる」「ラジエターの内部が最初から詰まっている」「オイルパンからオイルが漏れるのは当たり前」など、さんざんであったのだ。

だから、ジャガーに乗るには、「家具を楽しむ」ような心構えを持つのが良いと言われていた。たしかに、イギリス車の高級サルーンの特徴は、ライトウエイトスポーツのミニを除けば、上質なウッド仕上げの内装だった。

 

月日が経って20年ほど前、BMWの12気筒エンジンを購入したのも、この「ダブル6」の影響だった。(参考記事:BMW850へ。)あのBMW12気筒エンジンのスムーズさは、「まるでモーターのよう」と言ってもよいものだった。回っていることに気づかない時もあったくらいだ。しかし、そのBMWの12気筒はエンストしてしまって危険であり、それを直せないディーラーでひどい目に遭った。苦い思い出だ。

その後、仕事用のジャガーを購入したときは、さすがにダブルシックスにはできなくて、XJ6にしてしまった。(内装はダブル6と同様のバンデンプラスを取り寄せたが・・)しかし、BMW直6ではなくジャガーのXJ6では、やはりエンジンの絹のようなスムーズさは望むべくもなく、ダブルシックス12気筒を見捨てた自分を嫌悪したものだった。しかしまたまた、そのXJ6のエンジンも、新車から警告灯が付きっぱなしで7年間そのまま治らなかった。さすがジャガーだ…。

↓↓↓今は、衝突安全性の観点から禁止になったフロントのボンネットマスコット。懐かしいね。誇り高きジャガーって趣。

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それでもドイツ車の内装とは大違いで、古き良き貴族趣味を味わうことが出来た。上質のウッド仕上げは本物であったが、リアシートの折り畳み式テーブルは、形状が山なりで、仕上げが素晴らしかったので、飲み物は滑り落ちてしまう作りだった。これが「イギリス流」であると、ウッドの香りを楽しんだ。

ジャガー独特の内装や雰囲気について知りたい方は、トヨタGAZOOサイトで画像と記事を読んでみてください。【古くても、壊れても、この愛車と暮らしたい。1993年式デイムラー・ダブルシックス】

 

新型XJ50はどんなクルマ?

さて、前置きが長くなってしまったが、最新型ジャガー「XJ50」の仕上がりはどうであろうか。

エクステリアのプロポーションは、最近流行の4ドアセダンでありながらファストバックで優雅に流れている。フロントはLEDヘッドランプなのであろう、流行の狐目だ。しかし、ベンツ、BMW、レクサスなど比べると、どことなく古風な雰囲気を感じるのは私だけではあるまい。確かに一目すればジャガーと分かる。

引用:https://www.jaguar.com/jaguar-range/xj/xj-gallery.html?carouselIndex=3

エンジンは、3L-V6ガソリンエンジン(最高出力340ps)と3L-V6ディーゼルエンジン(同300ps)だ。5L-V12など望むべくもないが、2tの車重に対して十分な出力だ。

また、ターボエンジンのはずなので、低速トルクも強く乗りやすいであろう。5L-V8スーパーチャージャー付「R」用のエンジンはどうなったであろうか? 最近では珍しくなったスーパーチャージャー付だ、ぜひ続けてほしいものだ。現在では機械式過給機など知らない人も増えたであろう。若い人たちにもターボラグのない立ち上がりを、ぜひ体感してほしい。

引用:https://www.jaguar.com/jaguar-range/xj/xj-gallery.html?carouselIndex=3

XJ50のインテリアは、昔に比べてウッド仕上げが少なくなったようで、現代的仕上がりになっている。それでもメカニズム感は少なく、ジャガーらしい家具のような仕上がりを感じさせてくれる。これだけは、中国資本になっても続けてほしいものだ。

引用:https://www.jaguar.com/jaguar-range/xj/xj-gallery.html?carouselIndex=3

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