ボルボ・XC40が2月受注開始して以来、3月末で2万台を超えて人気のようです。メルセデスGLA、BMW X1、アウディQ3といったライバルがひしめく競争の激しいコンパクトSUVの分野で、また一台、愛される車が登場! その作りは「まるで日本車のよう」と言われるほどきめ細かい配慮がみられ、日本市場でのヒットが見込まれています。
2018年はボルボの年!? 根こそぎカーオブザイヤー受賞!
ボルボは、「世界ワールドカーオブザイヤー」「日本カーオブザイヤー」を「XC60 」が受賞している。さらに「XC40」は、「欧州カーオブザイヤー」を受賞。
『2018年はボルボの年』といった様相になってきました。
【インプレ】走りよし、個性よし、使い勝手よし。ボルボ渾身の新型SUV「XC40」(車両型式:DBA-XB420XC)に乗った https://t.co/c0cmjuncoz #ボルボ #XC40 pic.twitter.com/CYQzFzOKjv
— Car Watch (@car_watch) 2018年4月18日
その生まれは、北欧の国スウェーデンです。ボルボ・カーズの前身は、ボルボグループ(いわゆるトラック部門や船舶エンジン部門で構成されるコングロマリット)の乗用車部門。しかし、2010年に中国・浙江吉利控股集団(中国企業で元々は冷蔵庫製造会社)に売却されました。
↓↓↓かつてのボルボのエクステリア。この角ばったデザインが力強くて懐かしいです!
ボルボが生まれたスウェーデンって、どんな国?
特殊鋼で有名
スウェーデンと言えば、実は「特殊鋼」(スウェーデン鋼)で有名です。神戸特殊鋼の品質偽装事件が記憶に新しいですが、スウェーデンの特殊鋼の品質は高いとされてきている。特殊鋼は自動車にもなくてはならない存在で、ボディだけでなくエンジンにとって欠かせないものなのです。
↓↓↓最近、日本の新日鉄住金が買収しました。
【鉄鋼・非鉄金属ニュース】
新日鉄住金、スウェーデンの特殊鋼メーカー オバコ社を買収https://t.co/r6MZzrzN46— 日刊産業新聞 (@sangyo_web) 2018年3月15日
永世中立国だけど、独自軍備
またスウェーデンは、スイスと同じように永世中立国で戦争には加担しません。
しかし、核武装を真剣に研究してきたことは確かで、現在も核兵器廃絶を訴えながら、研究は続けているそうです。通常兵器においても独自にマッハ2級の戦闘機を開発したり、ユニークな戦車を開発したりと、工業技術的には非常に高い水準にあります。知らない人は、意外に思うかもしれませんね。
↓↓↓かつてあったスウェーデンの「サーブ」という車種。その親会社は航空機メーカーでした。もちろん、以下のような戦闘機も作っています。
「性」の先進国
スウェーデンは、半世紀も前から「フリーセックス」を実践していたことや、社会保障が充実していて、「準核武装国家、準社会主義国家」などと言われてきました。「ゆりかごから墓場まで」と言われた手厚い社会保障制度は、日本のあこがれでもありましたが、最近は経済の伸びが順調でないのはEU諸国と同様です。
クルマは「お国柄」を楽しむ!
このようにスウェーデンは、意外に他国とは一線を画して、先進性のある特徴のある国なのです。
そして、クルマは、そんなお国柄を感じながら乗るのも一興なのです。イギリス車、ドイツ車、イタリヤ車、アメリカ車、日本車など、同じように見えてもよく見ると、お国柄がにじみ出ていたりするのです。
↓↓↓欧州カーオブザイヤーを受賞したボルボ・「XC40」。
自動車の「サーブ」のブランド名は2017年で廃止となり、現在スウェーデンの自動車としては、「ボルボ」ブランドしか聞かなくなりました。
しかし、最近のボルボ各車はエクステリアも洗練されてきており、上記の画像で分かる通り、かつての「弁当箱」とあだ名された面影はありません。インテリアもかなり洗練されてきており、ヨーロッパ各社の競合車となっている。
↓↓↓ボルボ「XC40」のインテリア。
今回のボルボ「XC40」は、内装にきめ細かい配慮をしており、「日本車のようだ」との評価を受けています。ユーザーの日常のクルマの使い方を調査して、携帯電話、スーパーの買い物袋などの置き場所も確保して、使い勝手に徹底的にこだわっているようです。
↓↓↓センターコンソールには、スマホ用非接触充電機能とUSBポートが備わっている。その他、ドアポケットの大収納化(ペットボトルを置ける)や、アームレストの下にはボックスティッシュを置ける工夫があったりする。まるで日本車のような気の使いようだ。
ボルボは、今では当たり前の「セル生産方式」などを研究していち早く採用する(1980年ころ)など、生産技術に関しても先進的技術を早くから取り入れてきました。
また、NATOとの軍事協力も進めながら、旧ソビエト(現在のロシア)の軍事的脅威に立ち向かって、きわめて現実的な国の防衛力整備を進める頼もしい国でもあります。保育設備なども早くから整え、シングルマザーを助ける国の政策は日本にとっても参考になるのですが、最近の経済の低迷はBI(ベーシックインカム)を取り入れる動機にもなっているようです。
ベーシックインカム、ノーベル経済学者も支持する理由はhttps://t.co/eV3Tn4wLUW#ベーシックインカム #ノーベル賞 pic.twitter.com/4id8avJZ3H
— Forbes JAPAN (@forbesjapan) 2017年9月8日