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フォージドアイアン、実は難しくない!(2)「打ちやすいアイアン」の正体は? 打った時の「音」だった!

2018/11/15

フォージドアイアンと聞くと、プロはもちろんのこと、アマチュアでも上級者が使用するイメージを持つゴルファーが多いようですが、今は易しいクラブも出ていて初心者でも使えます。私の経験から言うと、早いうちからフォージドアイアンにしておくことで、上達も速いかもしれません。それはなぜか? 「打感」に関係してくるみたいです。



「打ちやすいアイアン」って、どんなクラブ?

さて、前記事で鋳造アイアンと軟鉄鍛造アイアンの違いが大体わかったところで、次に、「打ちやすいアイアン」ってどういうクラブなのかを考えてみましょう。「フォージドアイアンは難しくない!」をマスターするために!

それを一言で言えば「易しいアイアン」となるのですが、初心者と上級者・プロでは、「易しい」の意味が違ってくるでしょう。

初心者にとって

【初心者】が求める「易しいアイアン」とは、明確に「ミスをカバーしてくれるアイアン」です。

兎にも角にも、真っすぐ狙ったところに飛ばしてくれるアイアンが、求められています。さらには、プロと違って、アイアンにも飛距離を求めたりしています。

プロにとって

【プロ】が求める「易しいアイアン」となると、「思い通りの弾道で、思い通りのスピン量で飛んでくれるアイアン」と言えるのでしょう。

さらに、プロは「打感・姿かたち」にこだわったりします。それは自分のイメージが、ショットの結果を左右する度合いが強いので、自分独自の感性に合う道具を求めていたりします。

しかし、どちらにしてもその「打ちやすい」に「必要なスペック」が分かってきています。

 

「打ちやすい」に必要なアイアンのスペックとは?

優先順位が高い順に考えると、❶重心高、❷重心長、❸重心深度となり、その結果として、「スイートスポットの位置」と「スイートスポットの広さ(スイートエリア)」に注目することです。これは、水平動的モーメントなどとして表現されますが、基本は上記の3つのスペックです。

外見的形状の違い、見分け方

また、「打ちやすい」をクラブの外見で判断するには、キャビティバックになっているかどうか。【キャビティ形状】など、アイアンの持つ形状が「打ちやすさ」を左右します。つまり、形状によって「スイートスポット」の大きさ・位置など」が変わってきます。キャビティ形状(凹型)にすると、スイートスポットが低く、大きく作れるので、「打ちやすい」となるのです。

↓↓↓マッスルバック(左)とキャビティバック(右)のアンアンの形状を比べると、一目瞭然です!えぐられ具合がまったく違うのがわかると思います。

引用:ミズノ公式サイト

比較は、ミズノの武藤プロも使用している「MP5」(左)、アマチュアでも十分使用できるミズノ「GX」(右)。よって、当然スイートエリアが広くて「打ちやすい」のが、右のミズノ「GX」となります。(両方ともフォージドアイアン!)

 

スイートスポットとは?

「スイートスポット」とは”打点”で、そこにクラブ全体の重心があって、そこでボールを打つと、そのクラブの持つ性能が正直に表れる点となります。

実際の感覚では、スイートスポットにボールが当たると、打ったと感じられないほど、軽くボールが飛んでいく感覚となります。アマチュアだと、たま~にそういう感覚に出会えますよね(^^; 手が全然しびれないというか…そう、それがスイートスポットに当たった証拠です!

そして、そのスイートスポットが広いほうが「易しいアイアン」と言えるわけです。スイートスポットが広いことを、最近はスイートエリアというようです。(英語的にはそのほうが〇)で、それは同時に「ミスに強い」アイアンともいえるもので、少しぐらい芯を外して打っても、そこそこ狙った地点に飛んでいく性能があります。初心者には大切な機能ですが、プロにとっても重要であることに変わりはありません。

 

プロがマッスルバックを好む理由は?

しかし、プロがスイートスポットの小さいアイアン「マッスルバック」を好むのは、なぜなのでしょう?

それは、ボールのスピン量を操作しようとするからです。スイートスポットが広すぎると「曲がらない」となってしまうのです。さっき言った通り、「思い通りの弾道で、思い通りのスピン量で飛んでくれるアイアン」とならなくなってしまいます。

初心者にとって良い特性が、正確にスイングできるプロには、邪魔な特性となってしまうのです。また、プロはヘッドスピードが速いので、重心が低すぎるとスピン量がばらついて、弾道や飛距離がばらついてしまうので、嫌うのです。

「スピン量をコントロールする」、アマチュアにも簡単にできるようにならないものでしょうか?

 

フォージド・アイアンが難しいと言われるわけ?

アイアンの形状によって、つまりマッスルバックとキャビティバックによって「打ちやすい」が変わってくることが分かりました。

フォージドアイアンが難しいと言われてしまうワケですが、

第一に、フォージド(軟鉄鍛造)は、鋳造と比較して「自由な形状が作りにくい」ことが挙げられます。すると、キャビティのような複雑な形状、つまりアマチュアゴルファーに易しいクラブを作りにくいのです。(後述しますが、最近は違います)

次には、「昔からの製法である」ことでプロが使うことが多いからです。「プロがなじんでいる製法」で「ブランド意識が強い」と言えるのです。特に、日本ではプロ意識が強いです。クラブを作る職人、トーナメントプロ共に、日本独特のプロ意識があるのかもしれません。逆に、アメリカではその割合が低く、「合理的」にプロも捉える風潮が強いと言えます。そのため、鋳造でも機能が気に入れば躊躇なく使用する傾向にあります。

 

しかし、プロが望む「操作性」があるクラブは、プロにとっても必ずしも「易しくない」と言えるので、プロもまた、最近になって徐々に易しいクラブを使うようになってきています。

それでも、プロが求める条件と機能が違うので、初心者向きと上級者向きの性格が違ってきます。

プロは、どんな条件に置かれてもグリーンを出来るだけ狙い、左右にボールを曲げ、高さを変え、スピン量を変えて条件に対応しようとします。そのため「安全第一」のクラブでは操作ができないのです。練習を重ねて正確さを増し、打てるボールの種類を増やして、スコアをまとめた選手しか、トーナメントでは勝てないのです。

 

逆に、アマチュアゴルファーは「楽しく」ゴルフができれば良い人が多いので、ともかくミスに強く、良く飛ぶクラブを欲しがります。楽に、スコアメイクを助けるクラブです。

「じゃあやっぱりフォージドアイアンは難しいじゃないか!」と言いたくなるところですが、プロに習わなければならないことがあります。それは、「打感」です。

鋳造でも当然に、マッスルバックのアイアンを作ることが出来るのですが、なぜかプロはフォージドを望みます。ソフトステンレスなどの素材を使えば、実際に遜色のないクラブが出来ます。でも、フォージド(軟鉄鍛造)アイアンが好まれる理由があります。それは、「打感」です。

 

アイアンに棲みつく「打感」という魔物

プロの中には「打感」にこだわる人がいます。自分の感性がスイングに影響して、結果を左右されてしまう人がいるのです。そこで、フォージド・アイアンの打感にこだわるのです。

しかし、そもそも「鋼」で、はるかに柔らかい「ボール」を打つのだから、「アイアンヘッドの柔らかさが分かる人間なんているはずはないのではないか?」と私は随分昔から考えてきました。

すると、フォージド・アイアンで名を成しているメーカー「ミズノ」は突き止めていました。「打感の正体は”音”である」ことを!

軟鉄フォージド自体の柔らかさを感じているのではなく、ボールを打った時の「音」が軟鉄フォージド独特で、それで「柔らかい」と人間は感じているのです。

そこで、ミズノは現実には「音」を大切に作り出し、軟鉄フォージド・アイアン独特の柔らかさを演出しているのです。

↓↓↓こちらは、鍛造アイアンの製造工程です(ちょっと長いですが、最初の半分だけが肝心)。ぜひ見て(聞いて)ほしいのは、「鋳造」「一般的な軟鉄鍛造」「ミズノの軟鉄鍛造」の【音】の違いです。こんなに違うのか!とビックリしますよ。これが、実際にショットした時の「打感」の良さにつながって、心地良さにつながるのです。

これって、クルマのエンジンの音と共通していますね。いいエンジンはそれなりの「いい音」を持っています! そして、それは性能に関係してきます。

フォージドアイアン、実は難しくない!(1) 軟鉄鍛造(フォージド)と鋳造の違いでわかる打感の良さとは?

 

アマチュアでも、いい道具を使うと上達する!

いい道具を使うことは上達を促すっていうことを、頭の片隅に置いておいてください。

いい例が、版画や彫刻を掘る時の「彫刻刀」。

切れない、持ちにくい彫刻刀を使うと、いくら上達しようと気持ちが強くても、作業は進まないし、出来上がったものもイマイチになってしまいます。だからテンションも下がるので、続けようというモチベーションが保てません。

これが、いい彫刻刀を使った場合、彫刻刀は不備がないので、自分の技術のどこが悪いのか欠点が歴然となってきます。だから、どこを治せばいいのかも明確になってきます。

ということは、「道具のせい」にすることもできない、言い訳ができない辛さも出てきますけどね。

ということで、ゴルフも初心者だからと言って、安いクラブを使用するのはお勧めできません。もちろん高いからどれでもいいというわけでなく、フィッティングをして自分の体形、スイングに合ったクラブは選ばなければなりません。

フォージドでも、最近は加工技術が上がって、前述のように「自由な形状が作りにくい」といったことが徐々になくなってきています。ということは、キャビティ(スイートエリアが広い)なので、プロや上級者でなくとも使用できるようになってきたのです。

そして、スイートスポットに当たったときの心地よいフォージドの感触(打感)、音を聞けば、自分がいいスイングをしたという自信が湧いてきます!

そんな恩恵を得ない手はありませんよね。

お待たせしました! そこで、具体的におすすめのフォージドアイアンをご紹介します。次のページへどうぞ!

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