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トヨタ、『GRスープラGT4コンセプト』を公開へ! 「GT4」ってなに? レース仕様のクルマはいい市販車の基礎になるもの!

トヨタが、スイス・ジュネーブの国際モーターショーで、GT4規定のスタディモデル『GRスープラGT4コンセプト』を公開すると発表。17年ぶりに出た新型「スープラ」が話題になっており、欧州モデルの2019年生産分は、なんと「完売!」と報じられました! そこへ、さらに「GT4」モデルでテコ入れ。なぜなのでしょう。



 

 

モーターレースでも比較的新しい「GT4」というカテゴリー

最近、ヨーロッパではGT3に次ぐ「GT4」というカテゴリーのレースが人気になってきました。GT3は、すでに世界最高峰の大きなレースになってしまい、強いメーカーやプライベーターでも資金のあるチームしか参加できなくなりつつあります。

「GT4」カテゴリーのレースには、腕のあるシニアや若いアマチュアドライバーも参加できるため人気が高まっています。

しかも、「GT4」はレース仕様の市販車なので、市場で「GT4」の中古を購入してレースに参加することも夢ではありません。(厳密にはいろいろあります。)

「GT4」マシンがあれば、ニュルブルクリンク24時間はもちろん、VLNニュル耐久シリーズ、北米IMSAやブランパンGTワールドチャレンジ・アジアなど世界各国で開催されているレースに出場が可能。日本の耐久レースにも参戦できます。

 

トヨタが「GT4」レースに参戦する理由、『レースは走る実験室』

そんな、一般のドライバーにも手が伸びそうな?「GT4」のレースですが、そもそもレースとは『走る実験室』。

『レースは走る実験室』『サーキットは走る実験室』って、聞いたことありますか?

ホンダの創業者、本田宗一郎氏が遺した言葉です。

そう、サーキットは自動車製造会社の「開発研究室」なのです。

最近レースやスポーツカーに関心のないユーザーたちは、「なんで勝ちもしない、宣伝にもならないレースに多額の資金をつぎ込むのか?」と疑問を持つでしょうが、ヨーロッパでは、日本と違って自動車レースが浸透しており、レースに参加すること自体が宣伝になります。ましてやGT4など市販車に近い形でレースに勝つと、売り上げに大いに寄与します。日本でもかつて、スカイラインGT-Rが国内GTレースで50連勝を飾ったことで、日産全体の売り上げを伸ばしていました。

なので、たとえミニバンでも車の走る質を上げるためには、レースは貴重な実験室になっているのです。

本田宗一郎氏も、マン島レースに参加したときは資金繰りが苦しく綱渡りの状態だったそうですが、その時側近に言った言葉が、

『明日咲かせる花(成果・成功)は、今、種(先行投資)を蒔いておかなきゃいけないんだ』

だったそうです。これを繰り返していかなければならないのが、経営の苦しいところです。

今のトヨタも同じでしょう。生き残りの術です。

 

また、GT4レースは改造できる幅が少なく、ほぼ市販車のままの姿で戦います。付けられるのはウィングとカナード、リップスポイラーくらいで、フェンダーを膨らませることもなく、コストもかかりません。タイヤも、共通タイヤ(ピレリ?)をはくことが決められています。

観戦するユーザーとしても、市販車の素の能力を見極めるのに、面白いレースでもあるのです。

 

2019年発表のトヨタ・スープラGT4コンセプト

出典:https://toyotagazooracing.com/jp/pressrelease/2019/0301-01.html

 

 

もう1つの理由、「車の安全」

トヨタなど自動車製造会社が、企業として生き残るために「研究開発」は当然として、もう1つ、私たち一般人に関連する大事な理由が、レース参戦にはあります。

それは、「車の安全」です。

レースって、ただ「勝った~!(^^)!!!!」「負けた…(-"-)」ってわけじゃないのです。

「GT4」仕様のクルマじゃなくても、私たちが普段日常的に乗っているクルマにもさまざまな技術が蓄積されています。半世紀前に比べたら、ハンドリングはものすごく安定しているし、ブレーキは問題なく効くし、カーブはちゃんと曲がれるし、今はオーバーヒートなんて滅多にしないですよね。それに、10年乗り続けても簡単に壊れることは滅多にないという、耐久性までもっています。

そんな何気ない技術は、限界の高いレースによって培われたものが基礎にあると言っても過言ではないでしょう。

トヨタに限らず、自動車会社はレース参戦することによって、よりより車を作ろうと努力をしているのです。

現在、スバルや日産の不正もニュースになっていますが、その逆に、豊田章男社長が、数年前から「もっといいクルマつくろうよ」とスローガンを出しでいます。これを維持していくのは当たり前なようでいて最も難しいことなのです。

 

レース仕様のクルマは、市販車の基礎

BMW、ベンツ、アウディなどヨーロッパの自動車会社が、「走る質が高い」というブランドイメージができているのは、レース(限界)に耐えるクルマを最初に作って技術を鍛え、それを実用車のパッケージングに下していくというスタイルを昔からとっているからです。

具体的に言うと、BMW・Z4とトヨタ・スープラの共同作業で検討されたのは、トレッドとホイールベースの比率などでした。それは、「走る能力」に深く関与しているので、レース仕様を考えると初めに決めるべき数値なのです。それをもとに市販車のパッケージングを考えると、走る潜在能力の非常に高いクルマに仕上がってくるのです。

今回、トヨタが17年ぶりに出す新型「スープラ」は、その形式をとっていることも注目点です。

 

市販でも売っている「GT4」、各社のクルマ

他の自動車メーカーも、GT4レースに参戦するためのクルマを発売しています。

ポルシェ・718ケイマンGT4クラブスポーツ

出典:https://www.porsche.com/japan/jp/motorsportandevents/motorsport/customerracing/racingcars/718-cayman-gt4-clubsport/

 

メルセデスAMG GT4

出典:https://www.mercedes-benz.co.jp/passengercars/mercedes-benz-cars/mercedes-amg/amg-top-stage.module.html

 

アウディR8 LMS GT4

出典:https://www.audi-press.jp/press-releases/2018/b7rqqm000000n7ib.html

 

BMW M4 GT4

 

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マクラーレン570S GT4

 

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