集客の達人(経営)

星野リゾート代表・星野佳路氏の提言「マイクロツーリズムの時代」~新型コロナの影響

2020/07/20

3月に日本を訪れた外国人旅行者数は、前年同月と比べ93%減。また、廃業に追い込まれた貸し切りバス業者は今年2~3月で10社に上るという。観光立国を目指していた日本にとっては、新型コロナ感染拡大は大打撃。そこで、観光業界にとってヒントになる提言を出してくれたのが星野リゾートの星野代表だ。マイクロツーリズムを行うために必要なこととは?



長期的展望を持つこと、1~1年半

したたか(強か)な新型コロナウィルスに各業界、業種が対処するためには、楽観的な考えはまず捨てておくこと。何回も言っているけれど、これはリスクマネジメントの基本。

参考記事「ゴルフ」も「コロナ」もリスクマネジメントが絶対大事! 最悪を想定して行動する!そうすると、自信が持てる!

 

星野リゾートの星野佳路代表は、『1―1年半後に治療薬やワクチンができることを「ゴール」と位置付ける』と指針を示している。

集団免疫を60~70%の人が獲得しなければ、感染は収束しない。第2波、第3波がやってくると予測されている。けれど、多くの人が治療薬(特効薬)を使えるようになると、万が一罹っても治療が可能になるから、市中で活動することもなんとか安心感ができる。さらに、罹る前にワクチンが投与できるようになれば、強制的に免疫(抗体)を獲得することができるわけで、新型コロナに感染しづらくなるから、インフルエンザと同様に社会活動が可能になる。

参考記事なぜ第2波、第3波がやってくるのか?? キーワードは、したたかな新型コロナウィルス・集団免疫・ワクチン・検査

 

1―1年半、ガマンしなければならないというわけだ。

あくまでも、これは星野代表の考えであって、ワクチンの開発が遅れて1年半後にできなかったとしたら(2年かかってしまうかもという専門家もいる)、その指標は崩れてしまうかもしれない。けれど、まずは1年半を目安に計画を立てることができる。

そして、それまで「3密回避+接触感染回避」は徹底しなければならない。自分の店が感染源になってしまったら、自分の店もダメになるし、近隣の観光地にも迷惑をかけるからだ。

星野代表も言っている。

この緩やかな緩和期に大事なことは「観光が感染拡大に貢献しないこと」とし、ビュッフェを取り止めたり、チェックインをロビーではなく部屋で手早く行うなど「3密回避」のためにサービス内容を徹底的に見直していく

引用:ダイアモンドチェーンストア

 

観光のキーワードは「マイクロツーリズム」? 商圏の設定しなおし

マイクロツーリズムとは、たぶん星野代表が最初に提唱したものと思えるが、「近場観光」のこと。例えば、1,2時間、30分、10分圏の観光などだ。

観光立国を目指していた日本では、インバウンド(外国人客)の割合が高くなっていて、観光業の市場(商圏)は「国内から世界」へ広がっていた。

けれども、新型コロナウィルス感染拡大によって入国制限をおこなっているため、今度は逆に「世界から国内」へ回帰するような状況となる。

しかも、他の県にウイルスを持ち込まないことまで考えると、県境を越境することもままならない。すると、市場(商圏)は、自分の経営する店や宿泊所を中心とした場合、県内のごくごく狭い範囲、近場となる。

つまり、「マイクロツーリズム」なのだ。

だから、県内の1~2時間かけてやってくる人、それだけでなくコンビニの商圏のように500~800mといったご近所のお客さんもターゲットにすることを考えよう。

↓↓↓星野代表も言っている。「15─30分圏内の人に来ていただく観光は、需要が見込め、雇用を維持できるし、移動がないため感染拡大につながらない。(感染拡大の)第2波、第3波がきた時に、マイクロツーリズムをちゃんとやっておけば、売り上げの下支えになる」

意外に日本人による観光収益は多い…、だから!

しかも、『昨年までの日本の観光需要25―26兆円。うち、80%にあたる20兆円強が日本人による観光、インバウンドは4.5―5兆円』というデータがあるそうだ。つまり、ほとんど?が日本人の観光客だったってこと。

ということは、多くて20兆円の観光収入が見込める?ということだが、いやいやこれは県境の越境が自由にできている時のことだから、実際にはもっと少なくなるけれど、それぞれの事業者のアピール次第ではある程度の収入が見込めるということだから、努力のし甲斐があるというものだ。

決して「座して死を待つ」ことはしないでほしい。それには、今までと同じようにはできない。できることからやろう。

 

「新たな魅力」を見つけて、アピール広告

自分の店や、宿泊所などの「新たな魅力」を見つけよう

有名な観光地ということだけでなく、意外に自分では当たり前だったことが、魅力だったりもする。きれいな水がある、花が咲く、美味しい(珍しい)食べ物があるなどでも、インスタグラムのネタになったりする時代だ。それを見つけて、お客さんに楽しみ方を積極的に提案してみる。

お客様は、無意識にお店のファンへの階段を順番に上ってくるもの。だから、待っているのではなく、伝えてあげることが大事。

まずは、自分の店などの場所を、商圏のお客様になりうる人たちが知っているのかどうか。意外に、地元のことは知らないことも多い。

だから、自分の店の魅力を見つけたら、チラシ広告(ポスティングなど)でその魅力を提案して反応を見てみよう。これは、多くの場合1回の広告ではムリ。何回か定期的に、そして色んな地域に対して違うアプローチ(その土地に合ったアプローチ)で行うことで成果が出てくる。

例えば、若い人が多い地域と高齢者が多い地域では違ってくる。集合住宅が多い地域と一戸建て住宅が多い地域では違ってくる。

関連記事いま、リアル店舗の「チラシ戦略」が見直されている!(1)3つの基本ステップとは?ゴルフショップの例で言うと…(知恵の輪サイト内)

 

知らせなければ、お客さんは来ない!

広告を作ると言っても、プロに頼むとコストがかかる。

だから、広告のプロに頼む必要はない。ワードでチラシは作れる。自分でワードを使えないのであれば、知り合いの若い人に頼んでみる。

そして、ネットで印刷注文。まずは、少ない枚数でチャレンジ。印刷所に出向く必要もないから、今はホントに便利。家に居ながらにして、安い印刷物が頼めて、しかも届けてくれる。

 

そして、自分の足でポスティングすることで、”ここの場所はうちの店に歩いて(または車で)来やすいな”とか地域の特徴なども知るようになる。大きな団地などがあれば、一気にポスティングできるから、最初にトライするのにいい。(ただし、ポスティングお断りのマンションや個人のところには、あとでクレームが来るから入れない。)

筆者も、若い時は自分の店のちらしポスティングを、自分の足で10万枚ほどやった経験(もちろん1年かけて)がある。それで売り上げが上がった時は、それはもう満足感たっぷりだったのを思い出す。

諦めなければ、なんでもできる!!! 「座して死を待つ」よりいい!!!

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