スバル・インプレッサ 日記

【新型スバル・レヴォーグ】ビッグチェンジの凄さは3つ!(1) 革新のアイサイトX・CB18エンジン・SGPプラットフォーム

2020年10月15日に初のモデルチェンジする、新型スバル・レヴォーグはまさにビッグチェンジ!スバルが近年、他社に先駆けてきた予防安全の装備「アイサイトX」が機能を大幅に上げて登場。パワーユニットは、リーンバーン(希燃焼)システムを採用した新設計CB18型エンジンで、ボクサーエンジンを死守するスバルの傑作。目立たぬところではSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)で、剛性向上と軽量化、そして最も大事な生産性の向上にスバルは挑んでいる。近年の自動車を取り巻く環境から、進歩の度合いを大きくしないと埋もれてしまうのかもしれない。今回は電動車の発表はないのが気がかりだが…。



 

事故回避の要「アイサイトX」搭載

新型レヴォーグに搭載される、「アイサイトX」は機能を大幅に拡大している。

スバル独自の2眼カメラ(ステレオカメラ)をワイドレンズ化して、4方向レーダー(前後の側方レーダー、リヤソナー)を装備し、360度監視できるシステムとなった。そのため予防安全機能が向上し、事故率をかなり低下させるのではないかと期待できる。

成果としては数字に表れにくいが、保険料率を下げることもできるのではないかとさえ思える。

↓↓↓スバル公式YouTube動画(アイサイトX)

 

 

死守する水平対向ボクサーエンジンは、リーンバーン(希燃焼)CB18!

次に、新型レヴォーグでスバルが力を入れたのがエンジンCB18

それは、50年以上の歴史を持つ水平対向(ボクサー)型を保ったまま、リーンバーン(希燃焼)としたことだ。

スバル車は水平対向(ボクサー)エンジンで、これまで長い年月特徴を出してきた。それが、スバリストの誇りだ!

だけど、デメリットがある。ボクサーエンジンにすると前方オーバーハングが長くなるのと、エンジンのストロークを長く取れないので不利と言われている。

それは、低速トルクを重要視する最近のエンジンでは、ピストンの動きが長く取れるほうがトルクを出しやすく「ロングストローク型エンジン」が望まれているからだ。

ボクサーエンジンでは限られた横幅で納めようとするから、フロントタイヤの配置と干渉して、前方オーバーハングに収めざるを得なくなり、デザイン上ロングノーズのボディデザインとなってしまう。

今回の新型レヴォーグのボディデザインでも、前方オーバーハングは長くなっている。でも、かえってスポーツカーを象徴するデザインであるロングノーズ・ショートデッキが強調されて、高性能車であることをアピールできているようだ!

↓↓↓新型レヴォーグに搭載される新世代水平対向エンジン「CB18」を、SUBARU開発エンジニアの加藤直樹さんが解説してくれてる。

上動画でも開設されている通り、新型レヴォーグのCB18エンジンは、前後の寸法削減のため、「クランクウェブ(クランクアームとバランスウェイトを一体化もの)」が耐久性が心配になるほどの薄さになっている。

これは、加工上の無理を現場で解消して、かなり精度の高い部品を造っているようですばらしい! 日本人らしい工夫で、これが長年にわたり日本の自動車産業を支えてきた。

参考:スバル、新型レヴォーグのCB18エンジンは熱効率40% λ=2のリーン燃焼やオフセットシリンダー採用(Car Watch) 

 

CB18型エンジンについて詳しくは、財経新聞に投稿した記事をご覧ください。

スバル・新型レヴォーグ 待たれる2.4L300ps越え リーンバーン(希燃焼λ=2)で勝負(財経新聞・2020年8月27日)

新型レヴォーグのCB18型エンジンは興味深いエンジンなので、また後日、詳細レポートしたいと思ってます。

電動化が進む今、新型レヴォーグのHVモデルが登場しなかったことは残念だけど、いずれトヨタ方式HVが登場するのかもしれない。北米ではXV(米名:クロストレック)に搭載しているのだが、日本国内ではマイルドHVだけで、提携しているトヨタ方式HVは発売されていない。

ボクサーエンジンでは搭載スペースに問題があるのかもしれないが、早い投入を期待したい。新CB18型エンジンは前後方向の寸法をかなり削減してきているので、スバルの他車種でも搭載することを期待したい。

でも心配なのは、EV化によって競争力を奪われるかもしれないことだ。

だから、日本にとっては、これまでのエンジン技術を活かしてFCV(燃料電池)ではなく「水素エンジン」を推し進めるほうが、矛盾が少ないように思う。

 

生き残りをかけたSGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)

目立たないけどもう一つ、新型レヴォーグの、本当は1番大切な進歩であるのが、SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)の採用だ。

これは、ユーザーにとっては目立たぬ存在だが、企業としては長期経営目標にしなければならない技術なのだ。これによりコストダウンができ、資金量が抑制され、企業として競争力を保持できるものだ。「生き残りをかけたSGP」と言える内容だ。

↓↓↓なんと新型レヴォーグの内部が丸見え!新型プラットフォームが3次元で見れる!高張力鋼板の使用範囲が拡大し、乗員を守ってくれる!

詳しい解説は、MotorFanの「スバル新型レヴォーグは助手席シートクッションにもエアバッグを装備! 衝突安全性能がさらに進化」をみると良い。

 

スバルは、北米ではプレミアムカーとしての地位を築いており、値引きの必要性が低いので利益率が高く、独自の立場を確保できているはずだ。

スバルは、アメリカでの2019年間販売台数70万台超えを達成しており、前年比は2.9%アップの70万117台を記録している。米ではすごく好調なのだ!

しかし、やはり電動化などのために開発費は膨大で、トヨタグループに入って開発コストを削減する必要に迫られている。

だから、企業としての資金効率を高めるSGPの採用が最優先課題であるはずだ。そして、はやくEVに備えないと、カルフォルニア州は本気でZEV(Zero Emission Vehicle)政策を推し進めてくる。

参考米加州の脱ガソリン車 各社戦略見直しへ(ITmediaエグゼクティブ)・米カリフォルニア州のニューサム知事が9月24日、州内で販売される新型車は2035年までに全てゼロエミッション車(ZEV)とするよう義務付けると発表

 

不安が残るZEV(Zero Emission Vehicle)、地球温暖化防止対応

スバル・新型レヴォーグは、モデルチェンジ前のクルマとは次元が違うほどの進歩と言えるかもしれない!


それでも、現代の変化にはついていけない可能性が高いと思われる。

2020年10月発売の新型レヴォーグは、トヨタグループの一員として、その中で特異性を出しながら生き残りをかけて「ボクサーエンジン・AWD・アイサイト」を死守したと見てよいのかもしれない。

これからもっと必要となってくるスマホ機能のような”繋がる技術”については、ソフト分野なので追いつくことは意外に容易だから、トヨタグループで開発されていくだろう。

スバルにとって重要なのは、あとは電動化技術だ。でも一方で、欧州では急速に、水素エンジンを推進する可能性がある。

参考までに、事業規模としてはスバルと同等程度のマツダは、現在は苦戦しているが、実は生産方式ではトヨタを凌駕するほどである。また、ロータリーエンジンを持っているだけに、欧州が力を入れ始めた水素エンジンにも対応が容易く、ZEV(Zero Emission Vehicle)にも応じていくのだろう。発電方式のエンジンとしてもロータリーの可能性は大きい。

関連(欧州が水素エンジンを模索が不気味)EVより地球温暖化対策にいい「水素エンジン」!? マツダ・ロータリーエンジンも使えて、実現可能か!?

その点はマツダに比べ、スバルはZEVには対応する特異な技術がない以上、30年後の姿を描くことが難しい企業になっていることが心配だ…。

関連:【新型スバル・インプレッサ試乗記(1)】別次元の挙動[1]



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