IOCバッハ会長との会談をフルオープンにした小池東京都知事の手法について、歓迎する意見が多いようです。一方で大会組織委員会の森会長との会談は記者会見だけと好対照となり、印象として「森ボス」が鮮明になっています。ここは小池劇場の勝利でしょう。
政治家としての野心
野心を必ずしも悪いとは言いません。小池都知事の目線は、やはり中央政界に向いています。自民党東京都連と対立しても、自民党本部とは事を構えません。もともと女性として初の総理候補になりたかった人です。しかし、最近では若手の女性議員の台頭があり、総理候補の目が消えかけていたときに、舛添元東京都知事の不祥事が出ました。彼女は勝負をかけてきたのであり、東京都知事に満足する人ではありません。情報公開の手法で森組織員会会長を牛耳ることが出来たなら、次があると見ているのでしょう。
利権の巣
これまでのオリンピック関連の見積もりの様子を見ると、ゼネコン、競技団体の利権が基礎にあり、その都合で予算を作り上げる手法がまかり通って、見積もりそのものの信頼性が失われています。もともと公共事業の予算とは、議会審議の時にはこんなものであったのでしょう。
現在のところ「オリンピック組織委員会」は国内、国外の競技団体を含めて「利権の巣」と言ってよい状態です。それに対して小池都知事が一人で挑戦している図式を演出されていると感じます。IOCとしては予算のふくらみは、今後のオリンピック開催都市がいなくなる危惧を感じて、警戒しているのでしょうが、削減を無条件に歓迎している訳ではないでしょう。
オリンピック開催が利権化されること自体が、オリンピック開催を危うくする問題であるのは、利権化のすべての事象で陥る問題です。
東京の答えは・?
小池東京都知事は、「森ボス」の利権化の動きに挑戦して、将来の持続可能なオリンピック開催方式を示すことが出来るのでしょうか・?
それが東京都民に課せられた命題でもあります。しっかりしないとね・・・・・