2017年1月31日付、フォーブス誌で『米消費者に「最も長く保有される車ランキング、日本車がトップ10を独占』の記事が発表された。それをランキングの紹介とともに、「知恵の輪サイト流分析」を行ってみました。トランプ大統領がトヨタを名指しで非難しているのですが、アメリカ車市場の実態を表すデータとみることができるのではないでしょうか。
※画像引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%BC
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— Forbes JAPAN (@forbesjapan) 2017年1月30日
アメリカ企業の本質的な欠点が原因
なぜ、このようなランキングになってしまうのでしょう?
アメリカでは、景気が良くなるとすぐに大型車が売れるようになります。昔からアメリカにある「大きいことはいいことだ」思想です。
すると、アメリカ企業は基本的に短期の資金効率を考えるので、利益率の良い大型車に販売・生産をシフトしてしまいます。
これは、長期的な企業の存続をおろそかにする、マネーゲームの考え方です。
投資家が短期での利益を求めるので、雇われている経営者も任期中のことだけ考えて目先の立場に追われ、短期主義にはまっていきます。
それが、アメリカ車が優秀な中・小型車を開発できない原因、つまり本来のビジネスモデルを構築できずに投資に偏る考え方で、日本市場を見限った理由でもあります。つまり、日本市場に合った車を投資効率が短期的に悪いとみて作れないのです。(実は、これはソニーの没落を誘った原因でもあります。)
車市場を分析せずに、投資家の短期的思惑を考えすぎることは、アコーディアゴルフ(AG)の経営そのままで、AGが中期事業計画をゴルフ市場分析から考えないことと同様です。
そして長期的に見ると、この今回のランキングに表れているように、アメリカ車が日本車に後れを取った最大の原因でもあるのです。
短期、短期の見方の繰り返しの末路、と分析できるのです。
トランプ大統領が現在、ラストベルトの有権者の支持を得続けるために外に敵を作って演出しているようです。しかし本当は、日本の製造業のように、特にフォード生産方式にトヨタ生産方式がとってかわったような革新的なことを苦労して生み出す努力を、アメリカ企業がしなくなったことによります。アメリカ社会では、投資家の短期的思惑が強くなったために、企業の体質が偏ったとも考えられるのです。
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