車用語の「ハードトップ」について、最近大きな誤解があるようです。それをちょっと書いてみます。ハードトップってボディタイプのことなのか?いや本来は…
先日、若い車好きの人と議論になって、頭にきたことがあるので書いておきます。
「ハードトップ」について「ソフトトップに対してハードトップがあるんだよ」と言ったら、その人は「ハードトップってボディタイプのことでしょ!」と叱られたのです。
「じゃあ、ライトウエイト・スポーツカーって知ってる?」と聞いたら、「ハードトップと何の関係があるの?」ときついお言葉。
「高回転型エンジンを知らなければハードトップは語れないよ!」と言ったら、「うるさい!」と言いやがった(-_-;)!!
「チクショー!何にも知らない若造が…!」と内心、怒ったわけです。
それでちょっと3回にわたって長くなるのですが、つらつら書きます。
「ハードトップ」って、そもそもなんだ?
最近(2016年現在)、スポーツカーが売れているようです。40、50、60歳代の中高年層に売れているそうです。
それはいいことなのですが…
「スポーツカー」と「GT」との区別もなく、ベンツやBMWのセダンをスポーツカーと言っていたりするんですよね…(-_-;)
この混乱ぶりを見ると、大変ガッカリです。若い人のクルマ離れも関係しているのでしょうが、クルマの歴史をはじめとした車たるものをよく知らない人が増えているようです。
そして本題の、「ハードトップ」についてです。
確かに現在は、Bピラー(全席と後席の間ぐらいにある屋根を支える柱)がない車をボディスタイルの一種として「ハードトップ」と呼んでいます。
でもこれは、クルマの歴史や経緯から見ると、ハードトップそのものっているより、「ハードトップ風」と言うべきスタイルなんだよね。
そうなった経緯については、次の【ハードトップ】マツダ・ロードスターと日産GT-R(2)で書いてます。
ハードトップを語るには、ライトウェイトスポーツを知らないと…
ハードトップの最初は、ライトウェイトスポーツからきていると言っていいでしょう。
今ではライトウェイトスポーツといっても知らない車好きが多いのでしょうね。Wikipediaで調べると、初歩的なことは分かります。
大変幸運なことに、日本人はワールド・カーオブザイヤーを受賞したマツダ・ロードスターを持っています。マツダの開発した「ライトウエイトスポーツ」に分類される車です。私も過去に2台乗りました。
これが、かつてMGやロータス7など、イギリスで発展したライトウエイトスポーツカーのコンセプトを持つ車です。
最近のマツダ・ロードスターでは、電動ソフトトップを装備していますよね。もちろん、ハードトップもあります。
そうです!
ライトウェイトスポーツに被せる「ハードトップ」に対する「ソフトトップ」というオプションというのが認識が根源的なところです。
↓↓↓これが、本来のハードトップと言われるものです。パパスさんの『NB6C ロードスター ハードトップ 外し ていきます !! NB8C NB6C MAZDA ROADSTER 外し方 取り外し』を拝借いたしましたm(__)m
だから、ライトウェイトスポーツの発祥の地であるイギリスでは昔、ガレージにはソフトトップとハードトップを両方置いておき、クルマを守るために、雨の日にはハードトップを付けて走行していたという話を聞いたことがあります。
でも、なんで?
若いクルマ好きの人が”ハードトップはボディタイプのこと”という認識となったのでしょう。・・・⇒【ハードトップ】マツダ・ロードスターと日産GT-R(2)