「レジャー白書は信用できない」 強引すぎる?ゴルフ用品界社代表取締役 片山哲郎氏

ゴルフ場評価

ゴルフ業界内部からは「レジャー白書は信用できない」との意見が出ている。ゴルフファンとしては、もっともな気持であるし、気持ちとしては「レジャー白書の間違い」であってほしい。でも…



 

「レジャー白書」のデータは信用できない?

レジャー白書は信用できない? ゴルフ人口3割減の真偽を問う

Gew https://www.gew.co.jp/column/g_33817

2017/12/05  2017/12/06 社長の記事 片山哲郎

上記記事のように、ゴルフ業界内部からは「レジャー白書は信用できない」との意見が出ている。ゴルフファンとしては、もっともな気持であるし、気持ちとしては「レジャー白書の間違い」であってほしい。

しかし、レジャー白書は、以前から同じ基準でデータをとっている。しかも同時期に調査しているPGAのデータとはきわめて近いのだ。発表方法が、レジャー白書が長年とってきた基準の「ゴルフ場でプレーしたゴルファー」と、「練習場だけのゴルファー予備軍」と区別して発表したのに対して、PGAは両者を加えてしまって発表しているだけだった。繰り返すが両者は、ほとんど同時期で、データは非常に近いのだ。

だから「27%ダウンしている」とする見解は、”率であるので絶対値では意見が分かれても”、ゴルフ市場が縮小しているという事実は信憑性が高いのだ。この統計データの読み方を知らないのであれば、公的立場の人間としては、とんでもない低い知識レベルだが、思惑のある意見であるので「業界内利権」の匂いがして不愉快だ。

「レジャー白書は信用できない」として、「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行・株式会社ゴルフ用品界社の代表取締役社長兼編集長の「片山哲郎氏」が展開している理論は、統計数字をまともに見ていないので、同意するも反対するもない「稚拙」な論理としか言えない。

かつて、2000年当時、私自身がゴルフ業界を分析したときに用いたデータは、「月刊ゴルフ用品界」(GEW)に発表されたものだった。その時「レジャー白書」のデータを用いて「ゴルファーとゴルファー予備軍」に正確に分けて論じており、”分析力がある”と感じ参考にさせてもらった。

多分、何らかの形で今回の上記GEWの記事を書いた「片山哲郎氏」は当時も関係していたのではないだろうか? 2000年当時はレジャー白書のデータ集計方法はネットではないはずであり、現在との違いはそれだけである。今になって「レジャー白書」を信用できないと言われても、「何かの作為」を感じてしまう。

今回の記事の論調も、賛同したいのだが強引さが目立ち、「PGAの昨年のデータも信用ならない」としないと成り立たない。かなり公平感を欠く、作為的論調と言わざるを得ない。もう少し冷静に、真実を語る姿勢でないと、ゴルフ界を応援したい気持ちも失せる。PGAとの調整もしっかりとつけてほしい。PGAも信用ならないというのであれば、その理由も発表されたし。

しかし、コースに出かけるゴルファーが3割減ったのだが、ゴルフ場での総プレー回数はPGMやAG(アコーディアゴルフ)のデータを見ていると2%程度しか減っていない。すると、60歳以上のゴルファーが、仕事のリタイヤとともにプレー回数を30%以上大幅に増やしていることとなる。

片山哲郎氏の言い分では「プレー回数年間15回と9回では、信憑性は9回の方にある」としているが、コアなゴルファーのプレー回数は「年間数十回」は当然であり、年間15回でも少ないと感じる。「9回が信憑性がある」とする論拠も強引すぎるであろう。忙しかった現役の時代でも、私も年間20回ぐらいはプレーしたものだ。

この真偽を確かめるには、PGMとアコーディア・ゴルフが、顧客データから集計して一人当たりのラウンド数を公表すれば済むことだ。業界内部では当然に公表されているのではないのか? その数字を公表せずに「レジャー白書は信用できない」と叫んでも、信用できない!

今年のレジャー白書の調査は、ちょうど今頃進んでいるはずだ。これを速やかに公表するとともに、PGA内部のデータなど、業界内全てのデータを公表して「反論」してはどうであろう。どちらにしても推計値なので意味は限定的だが、業界内部からの「利権の匂いのするデータや意見」はごめんだ。

どちらにしても、誰からも「騙されたくない」。➡じゃあ、どうすれば?

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