ゴルフクラブのスイングとの兼ね合いで重要なのは、第一に全備重量のフローのはずです。ドライバーからサンド・ウェッジまでの長さに応じた重量のフローです。今回はその話に入る前として先にヘッドの特性について基礎知識を見てみましょう。
ヘッド単体では重心位置に尽きる
クラブ全体では総重量が問題ですが、ドライバーでは男子一般人では300gを中心に考えればよいようです。ヘッド単体の問題では、何より重心の位置で大きく変わると見るべきでしょう。ドライバーが最も重心位置に慎重になるべきヘッドです。
現在では「カチカチドライバー」と言われている、調節可能ヘッドがありますが、各メーカの考え方でその機構がかなり違っています。どちらにしても重心位置の調整で特性を変えようとしているのです。
その変化のさせ方で、昔から「鉛を張る」方法が取られてきました。その方法を見ながら、ヘッドの特性を変えるやり方を見てみましょう。
出典:http://taylormadegolf.jp/M1-460/DW-CCB29.html?cgid=taylormade-drivers-shopByType&start=2
スライスを直す
素人の我々が一番知りたい方法でしょう。私は幸いなことにだいぶ昔に卒業しましたが、それでも素人の悲しさ、日替わりでボールの行方が変わってしまいます。
まず2gの鉛を用意します。実際には4gまでは使うのですが、それが限界です。6gになるとヘッドの効き方が大幅に変わり、クラブ全体の特性が変わってしまいます。「スライスを少なくしたい」などの場合、2gの鉛をどこにはるか?で調整する範囲にとどめておいた方が無難です。
鉛の張り方を知っている方でも、「スライスを直すにはヘッドのシャフト側に貼る」と理解している方が多くなっています。すると4gぐらいは特性を変えるために必要になり、ヘッドの効き(バランス)を変えてしまい、シャフトの特性さえ変化させてしまいます。そこで2gで有効な特性に調整するには、ヘッドの後ろ側、少しシャフト側に貼ることをお勧めします。人によっては、そこは「禁断の場所」として貼ってはならないと教えています。
まずそこに貼るのは、スライスを防ぐためには、「重心角」を大きくすると有効であるためです。2gで十分な効果が得られて、その他の特性に大きな変化を及ぼさないのです。
重心角はドライバーのシャフトをテーブルなどに乗せ、ヘッドを自由にしたとき、下向きに垂れるのですが、その角度がフェースが垂直の時に比べて何度傾くかです。この傾きが十分動くには、先ほどの位置が最高なのです。少ない重りで十分な角度の変化を確かめられます。