【F35Bステルス・VTOL戦闘機、岩国配備(1)】

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An F-35 Lightning II (middle) and F-16 Fighting Falcons fly to Edwards Air Force Base, Calif. The Lightning II features the most powerful integrated sensor package of any fighter aircraft to date. This package allows the pilot to see a 360-degree view of the battlefield, meaning they have unparalleled information gathering capabilities. (courtesy photo/Darin Russell)

2017年01月、米海兵隊の最新鋭F35Bステルス戦闘機2機が、米軍岩国基地(山口県)に配備されることになった。35Bは垂直離着陸できる海兵隊仕様だ。米国外で初の配備先である。FA18戦闘攻撃機12機とAV8ハリアー攻撃機8機と交代となる。それに伴い、ちょっと覚書しておこう。



 F35ステルス機、岩国配備=米国外で初

※時事ドットコムニュースより
http://www.jiji.com/jc/pm?id=20170118182008-0023101469



F-35BライトニングⅡ(ライトニング二世)

オスプレイ配備とも関係の深い、アメリカ海兵隊の戦力更新に当たる配備です。

まず、「ライトニングⅡ」のネーミングについて、マニアのように解説しておきましょう。

どうやら「ライトニング」の名は、第二次世界大戦、太平洋戦争当時のアメリカ軍のPー38ライトニング戦闘機から取ったようです。

これは、先日安倍首相が慰霊に訪れた「真珠湾奇襲作戦を発案し実行」した山本五十六搭乗機を、ベンガル湾上で待ち伏せ撃墜した戦闘機です。

山本五十六と言えば、最も日米開戦を阻止しようと努力した人物でありますが、歴史上では悪役となり、日米情報戦にも敗れて散っていきました。

その敵役の戦闘機の二世がF-35BライトニングⅡであり、今度は日本の防衛のために岩国にやってきたことは、因縁を感じざるを得ません。

イギリスのライトニング

もう一つ、「ライトニング」と言えば半世紀ほど前、イギリス空軍の超音速ジェット戦闘機ライトニングがあります。

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この戦闘機開発を最後に、イギリスは独自で主力戦闘機の開発をあきらめ、アメリカからFー4ファントムⅡを買い付けて、その後ユーロファイターをNATO諸国と共に開発しています。イギリスの経済力の衰えを刻んできた名前です。

さらに、現在岩国にも配備されていた、アメリカ海兵隊のVTOL戦闘攻撃機AV-8Bハリアーの後継機となるのですが、AV-8BはAV-7ハリアーを発展させて開発しているのですが、そのAV-7ハリアーはイギリスが長い時間と事故の連続の苦労を重ねて開発したもので、それをアメリカ海兵隊が採用したものでした。そのためイギリスの誇りである両機に敬意を払って「ライトニングⅡ」とネーミングしたのではないかと、私は勘ぐっています。


VTOL(垂直離着陸機)について

今回のF35B配備で、アメリカ海兵隊はV-22オスプレイと揃ってVTOL機となったことになります。

半世紀以上かかってようやくVTOL機が実践配備されたのです。本格的主力戦闘攻撃機のF/A-18の後継でもあり、戦力の中心に座る・・・・➡F35Bステルス・VTOL戦闘機、岩国配備(2)】

MV-22オスプレイなぜそれほど嫌われるのか?(1)

➡【旧陸軍航空隊・三式戦闘機「飛燕」の復元】首なし飛燕の物語[1]