コンパクトミニバン・シエンタは、上級ミニバンのシェアを食う勢いで、大ヒットしています。当初、「奇抜すぎる」と思われたデザインも、年代を問わず広く受け入れられて、「存在感がある」と言われるまでになりました。注目はコンパクトミニバンの割には重い車重であり、そのハイブリッドシステムの効能を確かめてみたいと思います。
カローラフィールダーとの実燃費比較
出典:http://toyota.jp/corollafielder/
(数値は全ておおよそです)
■新型シエンタの実燃費
ガソリン車 合計 平均15km/L
市街地 平均11km/L
高速道路 平均17km/L
ハイブリッド 合計 平均20km/L
市街地 平均18km/L
高速道路 平均20km/L
■カローラフィールダーの実燃費
ガソリン車 合計 平均18lm/L
市街地 平均14km/L
高速走行 平均23km/L
ハイブリッド 合計 平均24km/L
市街地 平均20km/L
高速走行 平均28km/L
シエンタ燃費はカローラフィールダーに比べ、2割ほど低いようで、同じパワーユニットですので200kgの車両重量の差がそのまま表れているようです。ワゴンとコンパクトミニバンのパケージの差で選ぶことになります。やはりミニバンの居住性や使い勝手は大きな商品力になっているようです。
ミニバンの機能が燃費よりも魅力的
出典:http://toyota.jp/sienta/interior/indoor_space/
ミニバンとしての機能は、「3列目のシート」「電動スライドドア」「室内高の確保」、「その補強」であり、そのために200kgの重量増加が見られます。これらの装備でワゴンと差別化が図られています。コンパクトミニバンと呼ばれるのはこれらの機能を持っているからです。これで200kgの車重増加となりますが、それに見合う商品価値であるようです。
ミニバンとしてのパッケージングで、2列目シートの乗り降り、室内高が大きいためシート間の往来も可能となるなど、室内での使い勝手が大幅に良くなります。燃費は2km/Lほど悪くなりますが「コンパクトミニバン」に取って必須の装備のようです。
ミニバンはミニバンらしいその機能をもたらす代わりに、燃費や動力性能を大幅に落としているのですが、街乗りが中心で高速巡行は80km/hまででよいのでしょう、確固たる市場があるようです。
一方で、電動ドアなどの装備のない、軽量なカローラワゴンと同じパワーユニットでは、やはりパワー不足であり、より強力なパワーユニットを期待します。・・・つづく