新型プリウスも登場以来4代目となりました。ハイブリッドカーが普通になる中で新型プリウスも普通の車としての性能が要求されるようになりました。JC08モード燃費で40km/Lを記録する車種も取り揃えてきました。若干、軽量化を無理に進めた車種で不自然さは残りますが、燃費性能が先代より向上していることを疑う余地はないようです。その技術的内容を見て、実走行との乖離の問題など、日常使用について考えてみましょう。
(4)省燃費運転
実燃費とモード燃費でかなりの差が当然のようにあります。JC08モードでは、実燃費は50~70%です。燃費は運転方法で違ってきますので、燃費向上の運転方法を考えましょう。
省燃費運転の基本
- アクセルの急激な操作を避ける。
アクセルを急激に開けると燃料噴射量が増えます。どのような車でもアクセルを開けるときは静かに行うことが鉄則です。でも発進があまりにも遅く、後続車に迷惑をかけないように注意しましょう。
- 最高速度は90km/h以下に抑える。
時速90kmを超えると空気抵抗が急速に高まります。高速道路上で時速100kmでは燃費の半分は空位抵抗に食われます。時速90km以上は出さないことです。
- ハンドルを動かさない
小刻みにハンドル操作することは蛇行しているのと同じで距離長くなるのと同じです。遠くに注目してラインを決めて、切った後は動かさないようにすると距離は短縮されます。タイヤのスリップも極力なくす必要があるのです。
新型プリウスがはサスペンションセッティングに努力して、蛇行を少なくするようにしています。
出典:http://toyota.jp/prius/grade/grade5/
- アクセルを動かさない
アクセルも一定に保つことが必要です。高速道路などで緩やかな登坂に差し掛かると、速度を一定に保つのがマナーです。アクセル一定で坂道でスピードが落ちるのを放置すると、後続車で渋滞が起きます。しかし、燃費を良くするためには、たとえ坂道に差し掛かってもアクセル一定を保つことが大事です。でも車が多い時は自分の燃費よりも渋滞を起こさないことを優先するのがマナーです。
- タイヤの空気圧を高めにする。
タイヤの空気圧が落ちると、タイヤの外径が小さくなったと同じで、タイヤ1回転で進む距離が短くなりエンジン回転が上がります。また空気圧が低いと転がり抵抗が大きくなります。空気圧が高いと街中では突き上げ感が出ますが、高速巡行に備えて空気圧を2割り増しにしておきましょう。
- 余計な荷物は降ろしておこう
100kg軽量化すると1km/L燃費が良くなるそうです。車の荷物はできるだけ少なくしましょう。豪華内装品やステレオなどの機材、スタイルのためのエアロパーツなど、燃費を悪くするためにつけているようなものなのです。また余分な幅広のタイヤも転がり抵抗や重量増加など燃費には良いことがありません。
ゴルフバッグを積んだままなど内容に気を付けましょう。
冬の対策
出典:http://toyota.jp/prius/performance/aerodynamic/
JC08モード燃費と実燃費のかい離の原因の一つがエアコンです。燃費検査時にはエアコンを止めているので、それだけでも差が出るのは当たり前と言えます。冬場、寒冷時にEVモードで走り出せてもエンジンが温まっていないので、暖房のためだけにエンジンを回します。そこでエンジンの冷却水を排気ガスの熱で温めるラジエターのように熱交換器にファンがあったり、ヒーターの熱源には排気ガス還元装置の熱を移すなどです。さらにフロントグリルにはシャッターがあり、必要がない場合には、閉める構造になっています。