トヨタ・シエンタ燃費[1]

トヨタ

コンパクトミニバン・シエンタは、上級ミニバンのシェアを食う勢いで、大ヒットしています。当初、「奇抜すぎる」と思われたデザインも、年代を問わず広く受け入れられて、「存在感がある」と言われるまでになりました。注目はコンパクトミニバンの割には重い車重であり、そのハイブリッドシステムの効能を確かめてみたいと思います。

大ヒットの理由

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出典:https://gazoo.com/car/newcar/Pages/sienta_150710.aspx

ヒットの理由は複合的であることは確かですが、今回のモデルチェンジではスニーカーをイメージしたというスタイルが注目です。年代を問わず受け入れられたスタイリングは、当初、販売数を懸念されるものでした。しかし逆にそれが注目を集める原因となったようです。そのパッケージの良さが結果として話題を作っていったのかもしれません。トヨタは良く市場調査をしているようです。

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出典:http://www.honda.co.jp/FREED/webcatalog/type/?from=FREED-header

ホンダ・フリードが大ヒットして先代シエンタが危ぶまれる状態となって12年間モデルチェンジなしで置かれた経緯は、モデルチェンジで大ヒットとなった今となっては問題とされていないようです。

7人乗りを求めるのはミニバンのユーザーの基本でしょう。ミニバンを求めるユーザーの車に対する要求は実用性のみであるでしょう。まさかミニバンに走行性能、運転する楽しみなどをメインで望むユーザはいないはずです。最近ミニバンにガズー仕様が出てきていますので、スポーツ走行のニーズがあるのかとも言えますが、これはまた別の要求であるはずです。ミニバンの基本は実用性一本です。

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出典:http://toyota.jp/sienta/performance/drivability/

多人数乗れること、少しの荷物も載せられること、燃費が良く、取り回しが良い、街乗り主体の性能です。

より小型のミニバンを要望する市場と、トヨタの販売チャンネル全て(レクサスを除く)で併売する方針などニーズに合った販売戦略、ライバルのモデルチェンジ狭間であったことなどで大ヒットとなったのでしょう。

日本独特の燃費事情

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出典:https://gazoo.com/news/article/st3/Pages/2015/07/RES_255637.aspx?MAKER_CD=A&CARTYPE_CD=699&GENERATION=07

ミニバン市場は世界的にはかなり限られたもので、ほとんど日本国内のみと言えるのでしょうか・? 「ガラパゴス状態」と言えるかもしれません。世界はSUVに移行しているようで、この傾向には中国、インドなど自動車新興国での道路整備の遅れがあり、高級車の4WDブームなども背景にこの問題があるようです。

燃費計測でもJC08モードは最高速度が80km/hと限定されており、200km/hを超える高速巡行を日常とするEUとは燃費計測の置かれている状況も違っています。高速巡行では80km/hを超えるあたりから急速に空気抵抗が増えて、全面投影面積の大きなミニバンは大変不利になってしまいます。100km/hでは燃費の半分は空気抵抗に食われると言われており、日本国内の燃費の見方とは大変違うようです。

日本国内の日常使用での優等生がミニバンであり、コンパクトミニバンであるようです。

トヨタ・シエンタ燃費[2]➡