大塚家具ピンチ!「商売を知らない?」大塚久美子社長、成長ストーリーがない!

集客の達人(経営)

久しぶりに「集客の達人」として、意見を述べます。2015年には大塚家具の「お家騒動」でマスコミを騒がせました。株式市場もその話題でもちきりでした。その大塚家具、この5月に創業の地である埼玉・春日部から撤退のニュースです…。何が間違っていたのでしょう??



 

残念!創業の地から撤退

➡2018年8月=瀬戸際の【大塚家具】久美子社長にミラクルは起きるのか? ゴルフ業界も同じ運命?切り札はオリンピック?!を投稿しています。

「大塚家具のお家騒動」を見させてもらったのだが、「やはり無理」としか言いようがない。

大塚久美子社長は、父親(匠大塚会長・大塚勝久氏)から路線変更をして「開かれた店舗」と称していたが、それは所詮イメージであった。大塚家具はそれまで「高級路線」と言われてきて、ニトリ、イケアとは差別化が出来てきたのだが、その「会員制」を捨てたのは「商売を知らない」としか言いようがないほど素人だ。

↓↓↓かつての「大塚家具」からのギャップ。イベントとして一時的に成り立っても、末永いお客様になるのか? カジュアル家具なのか?マニア向け専門店なのか?それによっては店舗運営のやり方が全然違ってくるのをわかっているのか?

 

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大塚家具、ニトリやイケアとの違い

ニトリの行き方は「製造・物流・店舗」と一括した体制で、イケアも同様だが、イケアは「自分で運び・自分で組み立てる」ことがお客様にとってネックとなっている。

久美子社長の大塚家具は、仕入れの体制が整っていなかった。それまでの大塚家具、新しい「匠大塚」は逆に、高級品から中級品にかけて「匠の手作り家具」を製造から店舗販売まで、ニトリと同じ一貫した体制で行っている。

「匠」の家具というのは、良い家具を造れても「売る方法がない」となりがちなのだが、「匠大塚」はそれを集め、匠にとっても、店舗にとっても、お客様にとってもメリットがある。少子化、経済の低迷などで、婚礼家具も減り、市場が縮小することは全体として読めるのだ。そこで「会員制」を放棄したのは、市場を認識できていなかったとしか言いようがない。久美子社長は「縮小する市場でシェア・利益をどのように取るのか?」考えるべきだった。

 

大塚久美子社長の能力

大塚久美子社長は銀行出身で、株式、金融などで才能豊かなのであろう。しかし、窮地での店舗運営で、現在行っている内容は素人が過ぎる。例えば、コストダウンするにしても、店舗は逆に作用してしまう危険を考えておかねばならない

店舗経営においては、コストダウンによって販売力が低下して売り上げを落とし、コストダウンよりも固定費の負担に耐えられなくなるのが通常だ。

店舗経営では「打って出るしかない」のが基本なのだ。大塚家具は組織が大きいので多少余裕があるが、「仕入れで製造を行っていない」中でコストダウンを進めると、「じり貧」となる危険が大きい。つまり、コストダウンが売上ダウンに結び付いて、固定費の削減よりも大きくなり、コスト割れするのだ。


大塚久美子社長は、事務能力が高く、金融技術、経理処理に強いのであろうが、『商売』についてはかなり素人だ。

人材の使い方も知らないのであろう。昨年始めたリユース市場と、これまでの会員制のお客様は、基本的に違いすぎる。なぜ「会員制」を捨てる方針が良いと言い張ったのか? 頭の良い久美子社長なのに疑問だ。「市場の分析」を理解していれば、このような「お嬢様のお遊び」ともいえる間違いは犯さない。

かつてのアコーディア・ゴルフ(AG)の乗っ取り騒ぎの時、PGM、AGの中期事業計画では、”書面”としてはAGの計画は良く書けていた。しかし、市場分析から出発しない、なんとも「的外れな事業計画」だった。PGMの「学生のレポートのほうがましであろう」と言いたいぐらいだった。

これほど学歴・職歴のレベルの高い人物たちが、「学生でも分かる」と言いた稚拙な事業計画を作る理由は明白だ。株式・金融しか知識がない、または関心がない人々だからであろう。自社のビジネスモデルを理解していないのだ。

 

株式・金融などの「マネーゲーム」は「ゲームに強い」才能で事足りる。しかし、「匠」や「製造元」の依頼を受け、売りさばく実績を丹念に積み重ね、「お客様や匠」の信頼を勝ち得ていく概念が欠落している。

 

私はずっと、「品質管理」「品質保証」の実践のことで書いてきたが、経営の中で「ヒトの組織を機能させる術」を持たないと、これは実現できないことだ。

久美子社長の現在の経営方針のままでは、業態替えして「金融屋」になるしか回復軌道に乗せることはできまい。せっかく贔屓(ひいき)にしてくれていた、これまでの大塚家具のお客様を全く振り返っていないのは異常に感じる。『商売はお客様に支えられている』のだから、それを意識できていない経営方策は情けない…。

↓↓↓目に見えないサービスについて、よく解説されている書籍。私が20年前から提唱しているお客様の「事前期待」についてわかっているのはこの本だけ。それをきめ細かくコントロールできる店舗(サービス)が生き残っていける。

 

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ニトリ、イケアとの競合状態を製造から精査して、とても「かなわないレベル」に達していることをまず知ることだ。そして、これまで「大塚家具が勝ち得ていたお客様の姿を正確にとらえる」ことから出直すのがいいだろう。そうでないと、家具業界からははじき出されるかもしれない。しかしそれができても、今度は「匠大塚」が高級レベルにあって、これまでのお客様を取り込んで、「匠」にとっては掛け替えのない店舗となっているので、競合は難しいだろう。

これでは「成長ストーリーはない」と言いきれてしまう。家具屋ではなく業態変更するべきだろうが、それも「商売」の分からない久美子社長では、交代すべきとなってしまうだろう。ファンドの株主が久美子社長の実力を見抜けるかが、また問題だ。マネーゲームのみを経営術と勘違いしている両者には、ビジネスモデルが見えないのだろう。

➡瀬戸際の【大塚家具】久美子社長にミラクルは起きるのか? 切り札はオリンピック?!