2代目「ケンとメリーのスカイラインGT-R」
プレミアムカー・スポーツセダンの先駆け
現在の日本ではミニバン、SUVが全盛でスポーツカーはマニアの車であるとの認識があります。メカニズムや走行性能には疎く、乗車人数や居住性など実用性の観点からの評価しかしないユーザーが大多数なのです。しかし一方でBMWやベンツなどドイツ車を中心とした「プレミアムカ―」と呼ばれるジャンルが存在し、あこがれや、ステイタスとなっています。しかし、これは乗っていても技術的内容を知らずに「ブランド志向」で購入している人が多く存在しています。スポーツセダンやGTとしての価値を知っている人はごく少数です。
2代目スカイランGT-R「ケンとメリーのスカイラインGT-R」
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/日産・スカイライン
このスポーツセダンのジャンルを日本で切り開いたのがスカイラインでした。そのイメージを作り上げたのがGT-Rであり、レースに勝つことでした。現在の日本の市場では、レースに勝つことは営業成績に寄与することが少なくなっていますが、それは車が日常生活に浸透して、大変身近な存在となり走行性能よりも実用性が評価されているからです。でも現代においても「プレミアムカー」と呼ばれるドイツ製のセダンやクーペと競合するのなら、これほどふさわしい日本車は、ないでありましょう。
日産GT-Rはその象徴としての車です。
「プレミアムカー」写真はBMW7シリーズ
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居住性を犠牲にした変更をあえてしてでも勝ち続けた初代(C10)GT-Rも、マツダRX3サバンナなどのロータリーエンジン勢の追撃に敗れ、「ケンとメリーのスカイラインGT-R」(C110)では197台で生産終了し、レースに参加することはありませんでした。営業対策でスカイライン全体の車体が大きくなりロータリー勢に勝てる可能性がなかったからです。CMソングのヒットとは裏腹に、一時代が終わることになりました。中古車市場では「ケン・メリGT-R」は、現在、高値を読んでいるようです。