最も大事な質問を分析してみましょう。「ゴルフをしている目的」です。
これ以外を分析する必要はないほど、対策に直結した質問です。何歳であろうと、経験が何年であろうと、「ゴルフをする動機」が最大の問題です。その詳細に入ったとき、細部の分析として年齢などが問題になるのです。
Q13の回答を見ると現在までの「PGAの取り組みはほとんど役に立っていない」と言えるのです。
➡【PGA「ゴルファーライフスタイル調査」】詳細版・経過報告[3]
Q13「ゴルフをするのはゴルフをするためでない」
Q13.あなたがゴルフをしている目的をお聞かせください。(いくつでも)
※表が見にくいのはご勘弁ください。
1仕事上での成果や人間関係につなげるため 1,371人 30.5%
2プライベートでの新たな人間関係を広げるため 1,009人 22.4%
3異性との出会いを求めて 83人 1.8%
4家族/親戚とのコミュニケーションツールとして 533人 11.8%
5友人とのコミュニケーションツールとして 1,911人 42.5%
―――――――――――何らかのコミュニケーションツールとして109%
6健康維持のため 1,903人 42.3%
7気分転換/ストレス解消のため 2,170人 48.2%
―――――――――――――――――――――健康管理のため90.5%
8趣味の幅を広げるため 1,115人 24.8%
9スコアの向上のため 1,057人 23.5%
10達成感を得るため 605人 13.4%
――――――――――――――――――――――――――――――61.7%
11大会への出場のため 118人 2.6%
12プロ資格取得のため 18人 0.4%
13ゴルフを仕事にしているため 27人 0.6%
―――――――――――――――――――――スコア第一の人 3.6%
14その他: 26人 0.6%
このQ13では、いくつでも答えてよい形式ですのです。
①まず全員がなんらかのコミュニケーションツールとしてゴルフを捉えている(109%)ことが分ります。
優先順位はまた違うでしょうが、大事なのはコミュニケーションであるわけです。
②プロやシングル並みにスコアを求めているのは3.6%の人々です。
①②を合わせると、PGAの取り組みが市場開拓に遠いことが分ると思います。またPGAレッスンプロがどれほど優れたレッスンの腕前があろうとも、殆ど市場開拓・満足度向上には役に立たないのです。
この現実を受け入れるところからPGA・ゴルフ関係者は始めなければなりません。
③健康管理のためが(90.5%)と大きなウエイトを占めている割にスコア向上のため(23.5%)と低いのを受け止めてください。すると自ずと方向性が見えてきます。PGAレッスンプロの活躍できる動機も隠されています。対策次第では、大きく動かすことが出来ると確信できます。
※表が見にくいのはご勘弁ください。
※順位付けを⾏ったn数をそれぞれ集計
選択肢 回答数 %
1位 2位 3位 総計 1位 2位 3位 総計
1.仕事上での成果や人間関係につなげる 771 243 191 1,205 1% 7.8% 9.2%12.4%
2.プライベートでの新たな人間関係を広げる262 303 179 744 5.8% 9.7% 8.6% 7.7%
3.異性との出会いを求めて 25 19 18 62 0.6% 0.6% 0.9% 0.6%
4.家族/親戚とのコミュニケーションツール253 116 74 443 5.6% 3.7% 3.6% 4.6%
5.友人とのコミュニケーション 938 530 268 1,736 20.8% 17.0% 12.9% 17.9%
——————コミュニケーションツールとして—- 49.9% 38.8% 35.2% 43.2%
6.健康維持のため 770 556 306 1,632 17.1% 17.9% 14.8% 16.9%
7.気分転換/ストレス解消の 788 682 420 1,890 17.5% 21.9% 20.3% 19.5%
———————-健康管理のため——————34.6% 39.8% 35.1% 36.4%
8.趣味の幅を広げるため 264 265 249 778 5.9% 8.5% 12.0% 8.0%
9.スコアの向上のため 293 246 215 754 6.5% 7.9% 10.4% 7.8%
10.達成感を得るため 81 122 118 321 1.8% 3.9% 5.7% 3.3%
——————————————————-14.2% 20.3% 28.1% 19.1%
11.大会への出場のため 12 24 27 63 0.3% 0.8% 1.3% 0.7%
12.プロ資格取得のため 2 0 2 4 0.0% 0.0% 0.1% 0.0%
13.ゴルフを仕事にしているため 17 2 3 22 0.4% 0.1% 0.1% 0.2%
——————————————————0.7% 0.9% 1.3% 0.9%
14.その他:{FA} 24 1 0 25 0.5% 0.0% 0.0% 0.3%
総計 4,500 3,109 2,070 9,679 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%
①何らかのコミュニケーションツールとして
1位に動機として挙げた人が多く2位3位と少なくなっていく。
②何らかの健康管理
2位が一番多く1位、3位が続く。
③プロ・競技思考
3位が一番多く1位、2位、3位を増えていく。
④スコア向上を目指す
やはり1位、2位、3位と増えていく。
これから見えてくるのは、たとえスコアメイクを考えているとしても、第一番は「何らかのコミュニケーションツールとして」なのです。
「ゴルフをする動機はゴルフをするためではない」と言えるのです。