【アコーディア・ゴルフに関するMBKパートナーズの取り組み(1)】

アコーディア・ゴルフ

しばらくアコーディア・ゴルフに関してはご無沙汰していました。近くMBKパートナーズとの合併を表明しているようで、この4月の人事を見ると、社長以外の取締役はMBKパートナーズの人材で占められたようです。執行部隊は留任しているので現状に大きな変化はないようですが、近く合併後は社長も交代し、実戦部隊も強化されるのでしょう。

【アコーディア・ゴルフのMBKパートナーズによる買収について(1)】
【アコーディア・ゴルフのMBKパートナーズによる買収・実践編(1)】


組織の強化

アコーディアゴルフの上場廃止以来、現場の人事異動があるようですが、これは組織の強化を図る動きなのでしょう。旧経営陣には、ビジネスモデルの運営に必要なコンプライアンスを含めてガバナンスの必要性をよく理解できていませんでした。派閥次元の組織運営が続き、それが組織のモラルの低下を生んでいました。

「企業経営の基礎には日常業務以外の管理技術が必要である」との意味が、旧経営陣には理解できていなかったのですが、一連の取締役から担当者レベルまでの人事異動に関して、MBKパートナーズ主導で行われている改革が的を得たものであるのかが問題です。


その指標ともなるのが今回、役員人事異動と共に実施された組織変更では、「購買本部」を設置したことに注目すべきでしょう。

これは全国の現場、ならびに本部単位に散らばっていた購買権限を集中してガバナンスの構築を目指し、同時に効率化を実現しようとする動きです。これは企業の管理の中では基本中の基本で、仕入れの無駄は第一に管理しなければ話にならないものです。それは同時に、企業としての順法・統治の問題を、ようやく本気で解決する取り組みとなるでしょう。

仕入れ権限には不正がつきもので、納入業者からの誘いを受けない担当者の育成が必要なのです。アコーディア・ゴルフでも私が知る限りにおいても数件の業者との癒着が見られ、その統制には旧経営陣は無力でした。

それはかつての経営陣のスキャンダルに見られるがごとき、企業ぐるみの順法精神の欠如があり、アコーディアの企業体質となっていました。今回の組織の強化で統制が取れることが期待されますが、MBKパートナーズやGSのようなファンドでは、もっと大掛かりな資金運用のメリットを出すことが目的ですので、小さな不正を見逃していては資金効率も上がらないことになるでしょう。そのため管理は厳しく進められるのが当然と期待します。

組織の強化に必要な要件

この組織力強化の動きが本物になるための要件として、まず人事制度の改革が裏付けとして必要であります。不当労働行為は論外として、人事評価が派閥次元・・・・

【アコーディア・ゴルフに関するMBKパートナーズの取り組み(2)】➡

添付ファイル:【知恵の輪サイト】で評価したアコーディア・ゴルフ系列のコース