【ゴルフ場の立地条件(2)】たまに集客の達人!

日記

「アコーディア・ゴルフ(AG)はPGMに比較して、3大都市圏に位置するゴルフ場が多いので、将来有利に展開する」とAG関係者は言い続けてきました。このこと自体には、間違いはないでしょう。でもこれだけでは決まらない。

でも「ゴルフ場には立地条件がある」と理解していることになります。

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組織運用

ある失脚したAG幹部の人が「成績の良いコースは巡回しないのだ」と言ったことが耳に残りました。それは、だれがどのように運営しても、そこそこ実績の上がるコースについて語ったのですが、私が見ているところでは、まだまだ間違いが多く、業績を伸ばせる余地が大きいのですが、より高度な営業手法を取ろうとはしていないのです。これほど「資金効率」を口にする割にはおかしなことです。業績が良いコースでも、より業績を上げる方策は存在します。むしろ業績の悪いコースと変わらぬやり方で、立地条件で救われているところが多くあるのです。

太平洋クラブ御殿場コースは、誰がやっても、またコースメンテナンスに真面目に取り組めば、そこそこ成功できます。トーネメントのおかげで整備予算も相模コースの3倍あったと聞きます。でも、さらに高度な営業手法を導入すれば、御殿場コース単体での収益の拡大も、連携すると相模コースの業績も同時に伸ばせるはずです。

AGがこれが出来ない理由は「コミッションセールスの管理方法」だからです。各コースにノルマを設定し、個別に努力を促すだけです。成績が上がらなければ交代させる、極めて支配人の個人的努力に頼った方策です。これでは立地条件で業績の良いコースを受け持つことが、出世の第一要件となり、優れた技術が育ちません。これを公平に評価できるようにしなければなりません。

「業績(結果)ではなく理由(方策)」を評価するのです。

業績不振の事業所立ち上げ

私は全国で業績不振で助けを求める店舗の立ち上げをだいぶやってきました。業績が悪い店を切り捨て、移動するやり方が普通です。「立地条件がその場所にある」と固定観念があるのです。ならば御殿場コースは立地条件が悪いはずです。でも「魅力」があれば立地条件は変わるのです。

「市場は、お客様の心の中にある」です。

太平洋クラブ御殿場コース名物フレンチトースト

youichi idoさん(@idocci22)が投稿した写真

首都圏にコースを集約するのは大変時間がかかります。それよりもせっかく始めたトロフィアをはじめとした、コースの特徴を作り出し、組み合わせて地域全体のゴルファーを掘り起こす作戦のほうが、効果は大きいでしょう。

AGユニオンの皆さんの長期的安定を望む声にも対応することが出来ます。ファイナンスのプロがいるのなら集客のプロもいるのです。労務管理のプロ、芝のメンテナンスのプロもいます。宣伝のプロもいます。経営とはそれらのプロ集団をうまく構成していくことです。ファイナンスだけを見ていてはビジネスモデルが消滅してしまいますよ。