【ゴルフ場評価を始めて思うこと(2)】商圏[2]

日記

神奈川県を中心としてゴルフ場評価を進めてきてみると、口コミ評価の集計と人口統計・ゴルフ場ごとの客層データ・コースデータなどを合わせると、ゴルフ市場が鮮明に分ると感じます。個別のコースが口コミデータのどの部分に注目していくと、コストダウンと集客に成功できるのかが的確に分るでしょう。

☚【ゴルフ場評価を始めて思うこと(2)】商圏[1]

個別のゴルフ場の商圏を掴む

個別のゴルフ場がどのようにすれば良いかを見つけるには、商圏内の市場の動向を見定める必要性があります。そのときほとんどのMR技術者が間違えるのは、「商圏の設定」です。ほとんど距離で考えてしまうのです。またゴルフコースの場合は、来場するときの時間で捉えることはしています。それを綿密に想定して行くべきなのです。幸いなことに、ゴルフ場は過去のお客様のデータがあります。それにゴルフ場側の施策を想定して、客層の変化を加えます。

例えば、「メンテナンスの程度」を決めるにあたって、客層を想定し、商圏を想定することが先決です。すると、これまで一律に「ケチってきた」のが、何を集中して行うべきかもわかってきます。また、評判の悪いところをなくすにも役立ちます。

例えば、太平洋クラブ相模コースでもセルフプレーが主体となったところ、ボールマークやターフ跡、バンカーの乱れがひどくなりました。そのとき、「近所のメンバーに交代で、最終組でラウンドしながらでよいので、手入れを頼んではどうか」と、支配人に申し入れたのですが、関心がないのです。

それは市場をとらえるMRの概念を知らないので「めんどう」としか思わなかったのでしょう。データ分析を進めて、市場との関連を教えて、集客、コストダウンの概念に結び付けなければもったいないことです。ここに営業成績のキーがあるのです。

マネーゲームの本質は・・・?

アッコーディア・ゴルフ(AG)・PGMには統計のプロもいます。AGの中期事業計画を書いた人物、チームなら理解できないわけはありません。数字から現実を導き出す概念は、あるはずなのですが、自分たちの「ビジネスモデル」を理解しておらず、せっかく大量のデータが目の前にありながら分析しようとしていないのです。ファンドの姿勢で「目先の自分の都合」ばかりに捕らわれていると、せっかくのビジネスチャンスを逃してしまいます。自社株買いを実施するために組織を分断したことが、ビジネスモデルを傷つけてしまったことに気が付かないです。これはマネーゲームの概念しかなく、利益の基であるビジネスモデルを認識できないのです。マネーゲームは所詮は「分捕り合戦」ですので、利益は生み出さないことに注目することです。言い換えると投資はビジネスモデルを機能させ利益を生み出すのですが、ビジネスモデルが機能しなければ、金利も生み出せないのです。

利益を生み出せるのは、最終的には、いや発祥はお客様との取引なのです。個人消費がなければ、企業活動も停滞し、設備投資もなくなるのが道理で、給料が上がらなければ、経済は発展しないのが、物理的条件です。

ねずみ講のように、その中間で「儲けるやつ」「損するやつ」と行うのがマネーゲームの本質です。

まず、社員一同が自分たちの商売が何であるのかを認識するところから始めるのです。・・・・・つづく