2018年7月25日、「メルセデス・ベンツCクラス」のマイナーチェンジモデルが発表された。今回は、セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレの4バリエーションが、同時にリニューアルされる。魅力は、上級車メルセデスベンツ・Sクラスと同等のインテリジェントドライブのシステムが搭載されることだ。
メルセデス・ベンツ 新型Cクラスのデザイン変更
1993年に190シリーズ(W201)の後継車としてW202が登場し、Cシリーズと呼ばれるようになった。当初は、4ドアセダンのみだった。
その後ステーションワゴン、クーペ、カブリオレが次々と登場しており、今回はこのすべて、4バリエーション同時リニューアルとなっている。
メルセデス・ベンツCクラスがマイナーチェンジ!1.5Lターボ+48Vマイルドハイブリッドシステムを搭載してきました。https://t.co/aQdls7mPhs
— ホリデーオート (@HolidayAuto_MM) 2018年7月26日
まず、エクステリアのデザイン変更だが、全体のフォルムはそのままに、フェイスをよりダイナミックに変更してきた。近年世界的流行の「押し出しの強い」印象を強めている。
ヘッドライトについて、デザインはやはりより押し出しが強く感じられるものだが、機能については、LEDの特性を使いこなしてきたようだ。
引用:メルセデスベンツジャパン
引用:メルセデスベンツジャパン ※メルセデスベンツ・Cクラス・ステーションワゴン
引用:メルセデスベンツジャパン ※メルセデスベンツ・Cクラス・クーペ
引用:メルセデスベンツジャパン ※メルセデスベンツ・Cクラス・カブリオレ
◎また、それぞれにAMGモデルもラインナップされている。
LEDランプの特性を生かした、多機能・高性能ヘッドランプ
「マルチビームLEDヘッドライト」と名付けられた仕様では、LEDの多ライトランプの特徴を生かして、配光を周囲の状況を見て自由に変更することが出来る仕様となった。
片側に84個ものLEDを使用していて、それを瞬時に制御することで、前走車、対向車を眩惑させずに、より広い範囲を照射し続ける先進のシステム。ハイビームも、対向車に迷惑かけないようにすることが出来、最長では650mも照射可能な「ウルトラハイビーム」を新装備している。
引用:メルセデスベンツジャパン
パワーユニットは、マイルドHEV「EQブースト」搭載
メルセデス・ベンツは、 ピュアEVを「EQ」、PHEVを「EQパワー」、ハイパフォーマンスPHEVを「EQパワー+」、マイルドHEVを「EQブースト」と名付けている。
その中で、なんといっても「目玉」と言えるのが、新パワーユニット「EQブースト」と呼ぶマイルドハイブリッドが入ったことだろう。
今回マイナーチェンジされるメルセデスベンツ・Cクラスには、3種類のパワーユニットが用意される。(1)1.6L直列4気筒ターボ、(2)1.5L直列3気筒ターボ、(3)2L直列4気筒直噴ディーゼルターボだ。
↓↓↓「C 200 アバンギャルド」「C 200 4MATIC アバンギャルド」に搭載される、新開発の1.5ℓ直列4気筒直噴エンジン+48V BSG。
引用:メルセデスベンツジャパン
この「C200」に搭載される(2)1.5L直列3気筒ターボは、ガソリンエンジン最高出力184ps、最大トルク280Nm。スターターとジェネレーター兼用モーター「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」(最高出力14ps、最大トルク160Nm)を備え、メルセデス・ベンツが「EQブースト」と呼ぶマイルドハイブリッドシステムを構成している。
これは、ドイツメーカーが開発に熱心だった48V電気システムであり、実用化が始まったようだ。1kWhリチウムイオンバッテリーを装備している。
このシステムは、エンジンの低回転域のトルクが低いところでトルクを補助するので、なめらかな加速を実現し、実質的な燃費を向上させる。ラフロード走行性能の向上を狙ってスバル・新型フォレスターに搭載されたマイルドハイブリッドシステムと基本的に同様の働きをする。
引用:メルセデスベンツジャパン
最新の運転支援システム(インテリジェントドライブ)
もう1つの目玉と言える変更は、運転支援システムの性能向上だ。
近年、自動運転技術の完成に向けて、運転支援システムの開発が進んでいるが、その搭載については「開発が終わった順に搭載する」方針のようだ。そのため、今回のCクラスでも、インテリジェントドライブに関しては最上級車であるベンツSクラスと同等の性能であり、車格での差別はない。これは、ユーザーとしては歓迎する動きで各メーカーに要請したいものだ。
新型のメルセデスベンツ・Cクラスの価格帯は、およそ500~600万円。メルセデスベンツ最上級車のSクラスが1000万円以上するわけで、日常使用でそんなに大きな車はいらないことも考えると、その半値でSクラスと同等のインテリジェントドライブ機能をほぼ手に入れられるのはお買い得かもしれない。もちろん、ゴルフにも最適!
引用:メルセデスベンツジャパン
「アクティブ・ステアリング・アシスト」では、従来苦手であった車線が不明瞭な場合でも、人間と同じように、車両やガードレールなどから周囲の状況を検知してステアリングアシストを行うことが出来る。これは「レーンコープ・ステアリングアシスト」機能といって、是非とも必要と思われる機能であり、安全のために全メーカーが一刻も早くこの機能を採用してほしい。
この他にも、メルセデスベンツ・Cクラスのインテリジェントドライブの機能はたくさんある。
車線や先行車を認識することでステアリング操作を助ける「アクティブステアリングアシスト」、停止後30秒以内であればドライバーの操作がなくても自動的に再発進可能な「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付き)」を採用。また、高速道路でウインカーを操作するだけで自動的に車線を変更する「アクティブレーンチェンジングアシスト」や、走行中にドライバーに異常があった場合に、車線を維持しながら車両を緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」といった機能を用意している。(WebCGより引用)
自動車メーカーの経営的な課題
これら開発が終わった機能を車格にとらわれずに順次搭載するには、マツダが進める「一括企画・開発・混流生産」を実現していかないと、コストアップとなり採算が難しくなる。
「運転支援システムの更新」は、「商品力」に大きく影響するため、「生産方式更新」は、全メーカーが取り組まなければならない命題となっている。
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