そろそろEV(電気自動車)買おうかな~と思っても、EVってまだまだ価格が高いですよね。それに航続距離も短いし、充電時間も長いし。その予行演習としてEVのような走り(EVフィーリング)を試してみたいという方に、おすすめの車を比較してみました!
日産ARIYA(アリヤ)が発表! だけど価格が高い!!!
日産・ARIYA(アリヤ)が2020年7月15日に発表され、いよいよBEV(純電動車)が主たる役割を果たすのか???(キムタクCM起用で話題が尽きないようで…)
と思いきや、価格は500万円以上!!!となっている。
日産・アリアの最大航続距離はというと、430~610kmと実用域に達しているけど、車重が1900kg~2200kgと重い。バッテリーがなかなか小さくならないから、これは今のところ仕方がないか???
それよりもなによりも、やっぱり価格が高級国産車並みと高いのは、売れ行きに多大な影響を及ぼすだろう。
EVの良いところは、滑らかな走り心地!
でも、EVの走りは気持ちが良い。
特に、街中での実用域で走りやすいのは魅力だ。
そこで、実用的で価格的にも手が届くのは、e-Powerの日産・ノート、日産・セレナ、日産・キックスといったところだろう。
e-Powerの走りは、EVそのもの。
発電用のエンジンの音さえ気にしなければ、強い低速トルクの実用性の良さに満足できるはずだ。
もちろん、トヨタのHVでも低速での走りはモーターのアシストがあり、EV走行のフィーリングが味わえるのだが、なんといってもe-Powerのモーターのアクセルに対する実用全速度域での反応の良さは見逃せない。
それに、日産・ノート、日産・セレナ、日産・キックスの3車は、それぞれセダン?、ミニバン、SUVとなっていて、実用車として的確なパッケージが揃っているから、ライフスタイルに合わせて選ぶことができる。
日産e-Powerの燃費は、街中走行にピッタリ!
燃費に関しては、プリウスなどトヨタ式HV(ハイブリッド)の方がe-Powerより良いのは分かっている。やっぱりプリウスの実燃費は、街中だろうと高速だろうと20km/L以上いく。
でも、それは車の使い方によるだろう。中高速走行が多い人の場合はトヨタ式HVのほうが燃費がいいが、ほとんど遠出せずに近所のお買い物程度の使い方だとe-Powerが有利になる場面も出てくる。
例えば、ノートe-Powerだと、街中での燃費は20km/L前後だが、高速オンリーだと17km/L程度になってしまうらしい。(e-Power乗りに言わせると、ワンペダルの極意を習得すれば燃費は上がるようだけど、オタクじゃなければ普段使いでそこまで気を遣えない…)
EV走行の気持ちよさを優先するのであれば、どちらにしても気にすることもない程度の差だけれど、自分の走るシチュエーションを良く考えて選ぶといいと思う。
日産・セレナ vs キックスの諸元比較
ザックリと比較してみよう。
セレナ | キックス | |
全 長 | 4770 mm | 4290 mm |
全 幅 | 1740 mm | 1760 mm |
全 高 | 1865 mm | 1610 mm |
最低地上高 | 140~160 mm | 170 mm |
車両重量 | 1780 kg | 1350kg |
乗車定員 | 7~8名 | 5名 |
モーター最高出力 | 100kW(136PS) | 95kW(129PS)/4000-8992rpm |
モーター最大トルク | 320N・m(32.6kgf・m) | 260N・m(26.5kgf・m)/500-3008rpm |
価 格 | 約300万円~380万 | 約276万円~287万円 |
日産・セレナの特徴は?
ミニバンクラスNo.1の室内空間ってところが、家族が多い、あるいはペットがいるユーザーにはいいのだろう。
また、日産セレナには「スマートシンプルハイブリッド」と呼んでいるマイルドハイブリッドがある。
これは、これまでの低速域でのサポートモーター駆動だけではなく(エネルギー回生機能)、加速時にもサポートするシステム(エンジンアシスト機能)となっている。でも、エンジンで主として駆動する在来のHVとあまり変わりはない。
完全なモーター駆動を行うe-POWERでは、走行フィーリングはEVそのものだ。エンジンは発電しているだけで直接駆動していない。
最高出力 100kW(136PS)、最大トルク 320N・m(32.6kgf・m)のモーター出力を見ると、トルクが非常に強いことが見て取れる。
モーターは低回転から最大トルクを発揮できるので、市街地での実用的な運転はかなり楽になる。
バッテリーは小さいからそれほど車重が増えることもなく、発電時のエンジン音を気にしなければ、かなりスムーズな走りを堪能できる。
●全長 4770 mm × 全幅 1740 mm × 全高 1865 mm
●室内寸法 長(サードシートスライド付車) 3240 mm × 幅 1545 mm × 高 1400 mm
●ホイールベース 2860 mm
●トレッド 前 1485 mm 後 1485 mm
●最低地上高140/160mm
●車両重量 1780 kg
●乗車定員 名 7/8
●車両総重量 2165 kg
●最小回転半径5.5 m
●燃料消費率 (国土交通省審査値)26.0 km/L
●市街地モード:17.5 郊外モード:18.6 高速道路モード:17.8
●駆動方式 前輪駆動
●ステアリングギヤ形式 ラック&ピニオン式
●サスペンション 前 ストラット式 : 後 トーションビーム式
●主ブレーキ 前 ベンチレーテッドディスク式
●タイヤ 前・後 195/65R15 195/65R15 :195/60R16 195/60R16
<発電用エンジン型式 HR12DE>
●DOHC水冷直列3気筒
●総排気量 1.198L
●圧縮比 12.0
●最高出力 62kW(84PS)/6000rpm
●最大トルク 103N・m(10.5kgf・m)/3200-5200rpm
<モーター 型式 EM57>
●種類 交流同期電動機
●定格出力 70kW(95PS)
●最高出力 100kW(136PS)
●最大トルク 320N・m(32.6kgf・m)
●動力用主電池 種類 リチウムイオン電池
日産・キックスの特徴は?
2020年6月24日に発表、30日から発売したまだホヤホヤの日産・新型キックス。
コンパクトサイズのSUVだから、扱いやすいかもしれない。
内装シートのツートンカラーが印象的。(ツートンインテリアエディション)
車両重量を比較してみるとわかる通り、日産・キックスはセレナに比べ軽量だから、走りはそれなりに十分だと思う。
セレナと同様、EVのモーター駆動により、低速域での走りやすさが信条だ。
キックスは、東アジア、南米などではガソリン車中心にすでに供給されてきているようだが、日本市場に投入するにあたり、e-POWERのみの仕様にしてきた。しかも、SUVなのに4WD仕様がない。
タイ工場生産で逆輸入になる。日産は、トヨタに比べて雇用など日本社会に貢献する姿勢がないのに、1,300億円の債務保証など日本政府の支援を受けている。だから、キックスは日本国内で生産することにしては良いのでは?と思う。
日産・キックスの評価は?
評価としては、トヨタに比べて新車攻勢ができていない場面でのキックス投入は、「とりあえず感」が否めない。(日産ファンは怒るだろうが…)
また、価格については…
286万でフル装備と思いや、またもオーディオレスの為、約30万と高価なナビレコパックが必要になり、総額は約380万円とのこと。なんとハリアーの中間グレードXのガソリンモデルとはほぼ同予算となりますし、マツダCX-5の上位グレードにも迫る価格です。
引用:価格ドットコムレビュー
●全長 4290mm ×全幅 1760mm×全高 1610mm
●室内寸法 長 1920mm × 幅 1420mm × 高 1250mm
●ホイールベース 2620mm
●トレッド 前 1520mm 後 1535mm
●最低地上高 170mm
●車両重量 1350kg
●乗車定員 5名
●車両総重量 1625kg
●最小回転半径 5.1m
●燃料消費率 (国土交通省審査値) 21.6km/L:30.0km/L
●市街地モード 26.8km/L 郊外モード 20.2km/L 高速道路モード 20.8km/L(国土交通省審査値)
●駆動方式 前輪駆動
●ステアリングギヤ形式 ラック&ピニオン式
●サスペンション 前 独立懸架ストラット式 後 トーションビーム式
●主ブレーキ 前 ベンチレーテッドディスク式 後 ディスク式
●タイヤ 前・後 205/55R17 91V
●DOHC水冷直列3気筒
●総排気量 1.198L
●圧縮比 12.0
●最高出力 60kW(82PS)/6000rpm
●最大トルク 103N・m(10.5kgf・m)/3600-5200rpm
<モーター 型式 EM57>
●種類 交流同期電動機
●定格出力 70kW(95PS)
●最高出力 95kW(129PS)/4000-8992rpm
●最大トルク 260N・m(26.5kgf・m)/500-3008rpm
●動力用主電池 種類 リチウムイオン電池
●最終減速比 7.388
〈国際単位系(SI=エスアイ)によるエンジン出力・トルクの表記について〉
1PS=0.7355kW 1kgf・m=9.80665N・m
日産e-Powerについて一言! ~こうすれば燃費良くならない??
e-Power車を運転している人は不思議に思うかもしれないけど、アクセルを踏むとエンジンが高回転になっていくのが分かると思います。
でも発電専用なんだから、本来はエンジン回転数は一定で良いはずです。それなのにアクセル開度に従って回転数が上下しているのは、エンジン車に慣れたユーザーのために違和感のないようにしているからなのです。
なので、発電に都合の良い、そしてエンジン効率の良い一定の回転数で回せば、もう少し燃費が良くなるはずですよね!
音が気になるというのであれば、エンジン音が聞こえない、振動も感じないようにすれば、一定の回転数を回しておけて、もっと効率よくなるでしょう。
これを分かってるマツダは、「車体の後部にエンジンを移動できれば?」と考えているらしいです。
さらに、ロータリーエンジンにすれば、エンジン本体と補器類の体積を2/3ぐらいにすることが出来るはず。回転がスムーズで、燃費も一定の回転数にできれば良くなるので、発電用エンジンとしては最適と考えられるのです。
新世代の車はBEV(純電気自動車)とは限らない??
まだまだ、e-Power各車のバッテリーの容量が少ない。
けれど、全固体電池などエネルギー集積率が2~3割も向上すれば、e-PowerはBEVの普及まで主力製品になれる実力が見えている。
一方で、ロータリーエンジンは燃料を水素にもできるので、むしろバッテリーなど積まない水素エンジンになるかもしれない。これからしばらく、クルマの進む道は目が離せない。